2013年8月のミステリ
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逆転立証
2007年 ゴードン・キャンベル著 越前敏弥訳 RHブックス+プラス 上356頁 下341頁
あらすじ
ふたりの女が家に入り、銃声がした。そして夫であり父である男が死ぬ。撃ったのは母か娘のどちらなのか。
感想
あっちを立てればこっちが立たず
の状況の中、海千山千の型破りな弁護士モーガンと新米弁護士マッケンジーが右往左往し、最後は
諸刃(もろは)の剣(つるぎ) が検事
に打ち下ろされる。なるほど。こうくるんか。長いけど読み応えあったわ。
米国の裁判は駆け引き。真実を追求するより、水に浮くもの(浮いて見えるもの)を木と見なし、沈むものを石と見なすんやね。弁護士はせっせと浮かせてみせるし、検事は沈めようと口角泡を飛ばす。自己主張せんと生きていかれへん世界やわ。
お薦め度
★★★★★
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