2012年10月のミステリ
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ビブリア古書堂の事件手帖
2010年 三上延(みかみえん)著 メディアワークス文庫 304頁
あらすじ
大学卒業後、未だ就活中のプー輔こと五浦大輔(ごうらだいすけ)は、祖母の残した漱石全集を通じて、ビブリア古書堂の店長篠川栞子(しのかわしおりこ)と知り合う。栞子は、人と目を合わせて話もできない人見知り、内気な美女で本の虫。しかし本の事となると、がぜん深い洞察力とひらめきを現すのだ。
感想
「古書」を題材にした4編の推理短篇集。安楽椅子探偵物。第二話 小山清『落穂拾ひ・聖アンデルセン』(新潮文庫)が面白い。
なるほど。
題名も良くできているねん。
人物造形は、篠川栞子は大人で経営者やのにちょっとあれ過ぎやけど、せどり屋の志田は話を回すのに活躍している。こんな世界で生きれたら幸せやろね。
推理小説しか興味のないもんで、これからの本の行く末とかあんま考えた事もないけど、本が電子になっても、初版本や時を経た本を(たぶん、内容とともに)慈しみ、愛でる人たちは残るんやろうね。
古書の価値は、とんとわからへんけど、古い人間なもんで媒体としてはいまだ紙が好きかな。
お薦め度
★★★★
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