2006年10月のミステリ 戻る

セリヌンティウスの舟
2005年 石持浅海著 KAPPA NOVELS 200頁
あらすじ
三好保雄、磯崎義春、吉川清美、大橋麻子、米村美月、児島克之の六人は強い絆で結ばれていた。二年前石垣島にダイビングに行き荒れ狂う海で、六人は互いにジャケットを掴み輪を作って助けを待った。非常時に生まれた友情はその後も続いたが、ある日ダイビング後三好のマンションで酔いつぶれた六人の内ひとりが起きなかった。美月は遺書を残し青酸カリを煽っていた。ところが青酸カリが入っていたビンに蓋がされていた事から新たな疑問がわく。美月が閉めたのか? それとも他の誰かが? 美月は本当に自殺だったのか?
新たな視点から描く「走れメロス」
感想
たぶんネタバレ含まれていると思う。
 
この人の作品はさぼてんにとって、とってもおいしそうに見えるんだな。 途中も「おいしい、、、かな」・・・・と機嫌よく食べている。なのにいつも最後に突如ひとりひとりの味が無くなる。
  友を試したのかよ。 何のためかさっぱりわからん。この世にみれんを残すな。死んで花実が咲くもんか。
味覚が違うんだな、きっと。
メロスのために拘束されたセリヌンティウスは、「これは”友情”を試す自分に対する罠」と考えたという発想はええねんけどねぇ(ため息)。それをほんとにしてどうすんのよ。
お薦め度★★★1/2戻る