ホラーとかサスペンス映画を見ていると 「なんでひとりで探りに行くの?」 とか 「夜中にそんな寂しい所に行くか?(サスペリア2)」 とか 「警察に一言ゆーとけよ」 とか思う、思うはず。この小説を読んで何故そんな事をしてしまうのかが、わかりました。要するに主人公達は
無謀な人たちなん。考えが足りんわけ。危機管理能力ゼロ。それがこの小説は冒頭に示されていてね。うまい。最後はお決まりの展開で。最後にあほになるわけでなく、最初からあほなんだな。言葉を変えれば警察を頼りにしない反骨の人たち。その始末に終えない作家のコーソと昔の恋人で写真家のメグは裁判所の呼び出しを無視して吹雪にもかかわらず車で逃避行をする。そして、危うく大雪に遭難しかける。 ふたりがようようたどり着いた廃屋。暖をとるため納屋の床板をひっぺかえすと、そこにはある物体があった訳。それは引っ越したはずの住人のなれのはて。
以下ねたばれ
「黒い家」みたいな話だったな。映画「ステップファーザー」も似ているかな。「黒い家」は生まれながら善悪とか優しい心が欠如した怪物に対し、この小説は生い立ちに原因を求めている。トラウマって言うのかな。アメリカらしいと感じた。