2005年2月のミステリ 戻る

西條秀樹のおかげです
2004年 森奈津子著 早川書房
あらすじ
「西城秀樹のおかげです」 「哀愁の女主人、情熱の女奴隷」 「天国発ゴミ箱行き」 「悶絶! バナナワニ園」 「地球娘による地球外クッキング」 「タタミ・マットとゲイシャ・ガール」 「テーブル物語」 「エロチカ79」 バイセクシュアルでSF作家というマイノリティのマイノリティ森奈津子が描く、えろちっく(はーと)えすえふ短編集。
感想
なんちゅうか・・・・いやはや・・・・いやはや・・・・恥ずかしくないのかっ!(はあはあはあ)
 
「感想を書くなんて・・・・・(いや、読んでいるんだってば) 清く正しく美しくがモットーのさぼてんのおとが穢れる思いでございます。」 「殿方って、めのこが根はHだと嬉しいものなんでございましょうか。(おぬしも好き者よのう)」 さぼてんの周りの女の人たちはHが無くても(たぶん)楽しく毎日を過ごされている様に思われるのですが。それとも実は夜な夜な「ミスター・グッドバーを探して」のダイアン・キートンとか「クライム・オブ・パッション」のキャスリーン・ターナーだったりとか?  殿方は喜んでばかりいてはいけないのではなかろか? この間ケーブルTV見た「心理探偵フィッツ」でべック部長刑事は語るのである。「俺はゲイに偏見を持っていないよ。男同士やってくれりゃ女が余るからな。しかし、レズはだめだ。女が足らなくなる。」
 
結局おんなって、天下国家よりも人類だ地球だ、、、よりもおのれのシアワセなのよの「西城秀樹のおかげです」のキッパリ度が楽しい。
 
「哀愁の女主人、情熱の女奴隷」のかみ合わない掛け合いに笑った。嘆き悲しんでいる人を慰める・・・・・・お慰めする・・・どうころんでも結局自分のしあわせかよっ。 本の虫で真面目でおかたい女主人・時子と「自慢ではございませんが、わたくし、セックスが三度の飯より好きでございます」のアンドロイド・ハンナのずれまくりの会話が超楽しい。
 
    「いいかっ?  『こんなに濡れております』 は言うなっ! 『こんなに濡れております』 は!」
 
        「どさくさにまぎれて、ご主人様、二回も繰返されるなんて・・・・・・・ご自分だけ、ずるうございます」
 
おすすめ度★★★★1/2
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