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Lynx コンサート@カザルスホール(5月26日土曜日)
2001年度早々メジャーデビューしたリンクスは女性フルーティスト4人のグループです。
彼女らのホームページはここ。この特異な編成で名曲の数々が奏でられるさまは、
どことなく笛とアコーディオンだけのケンブリッジバスカーズやベルリンフィルの12人のチェリスト達を思い起こさせます。
メジャーデビューとはいえその最初のコンサートだから空いているだろうと思って当日券をあてにして行ったのが間違い、
あっさり「満席ですのでキャンセル待ちしてください」ですと。
幸いぎりぎりになって空きが出たので聞くことができましたが、
すごい人気ですね。
最初の曲は「小フーガト短調」。
有名な曲だし4フルート用なら予期しない編曲はありえないと思って始まりを待つと、
静寂から岩清水のような美しい響きが予期せず湧き出て来ました。
岩清水はやがて4本となって絡み合い、
モルダウのように滔々と流れて行きました。
音がきれいですね。
沁み入るような曲に沁み入るような演奏。
人気があるのもわかりますね。
さて一曲ずつ書くヒマが今ないので、
とりあえず思いついたことをちらほら。
同じオルガン曲ですが、超有名な「トッカータとフーガニ短調」。
これは、もちろん素晴らしい演奏だったことはとりあえず通り越して、
なぜだかわからないのですが「小フーガト短調」の方がドンピシャリという感じでした。
思うに、この「怪人二十面相」的な曲に対して、
彼女らの音色が美しすぎるのではないか?
ボザの曲、
これは以前から好きだったが、
ピッタリのレパートリーですね。
こういうの、もっと聞きたいと思います。
バーバーのアダージョ、
これは曲の良さと彼女らの技量からして、
成功間違いなしの選曲でした。
最後は十八番のクルミ割り人形。
これはやはり凄いですね。
聞いているとだんだんオーケストラのようになって来ます。
なんだかんだ言って、
かなり全曲に近い記述になってしまいました。
終わってから外に出る間、
談笑する聴衆とともに移動するのがコンサートの雰囲気を醸し出すのですが、
「素晴らしかったね」と言い合っているのが象徴的でした。
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