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◆◆◆ 大井水みらいセンター・大水川散策公園・落堀川散策公園 ◆◆◆ | |
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市内最大の桜景観エリア 単純に桜の木の多さで比べれば、ダントツで一番となるのがこの大井水みら いセンター周辺のエリアです。名称としては三つの別の施設ですが、花見とし て桜を眺めたときには、ひと続きの大きな桜名所と言ってよいでしょう。桜の 花が展開している範囲も広大で、数・広さのどちらに於いても市内では最大で す。 大井水みらいセンターは、藤井寺市の中央北部に広大な面積を占めている施 設で、大阪府が運営する大和川下流東部流域下水道の下水処理場です。南河内 地域の市町村の下水が、最も下流にあるこの処理場に集まってきます。また、 この施設の西側に接して流れる大水川(おおずいがわ)は、雨水排水路として重要な役 割を担う雨水幹線です。川沿いの道路を利用して散策公園が設けられています。 処理場のすぐ北側には大和川が流れていますが、その南岸堤防に沿って落堀 川(おちぼりがわ)という排水路が流れています。大水川は北へ流れてこの落堀川に合 |
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@ 大井水みらいセンター南縁に並ぶ桜(南より) 2020(令和2)年4月 |
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流します。その流れは西へ進み、西隣の松原市内で大和川に流入していきます。この落堀川沿いにも散策公園があって、大水川散策公園か ら続いています。 ![]() ![]() ![]() 大井水みらいセンター 大井水みらいセンターにある桜の大部分は、南縁と西縁の道路に沿って法面に植えられています。処理場建設が始まって間もなくに植樹 されたので、現在ではかなり大きな木に育っています。数も多いので見応えのある桜景観となっています。特に西側の桜は、まるで桜の壁 のようにそびえ立っており、圧巻です。近年に整備が進められた敷地の北東部分や北側にも桜の幼木があり、今後の成長が待たれます。現 在、センター敷地内の桜は幼木も合わせて150本ほどあり、すべてソメイヨシノです。 |
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A 大井水みらいセンター南縁法面に並ぶ桜(南西より) 2020(令和2)年4月 |
B 大水川沿いのセンター西縁法面の桜(南西より) 2020(令和2)年4月 |
大水川散策公園・落堀川散策公園 大水川散策公園の桜は 28本のソメイヨシノですが、低い位置で枝を伸ばした木が多く、目の近くで桜の花を見ることができます。花の 下で食事をする人の姿をよく見かけます。落堀川散策公園の桜は70本近くありますが、一直線に並んだ桜並木は下にあるユキヤナギと相ま って、なかなかの見応えです。この散策公園から落堀川を挟んで、大和川堤防の法面にも40本の桜の苗木が植えられており、数年後にはさ らに迫力のある桜景観が見られるようになることでしょう。 センター北側の大和川南岸堤防の上には府道186号・大阪羽曳野線が通っていますが、この堤防上からは落堀川散策公園の桜全体がよく 見えます。西側から来る車にはセンター西側の桜の壁もよく見えます。満開の時期には思わず脇見をしてしまいそうな、そんな迫力ある桜 景観のエリアです。 開放されている緑地 現在、センター施設の周縁部は「ふれあい緑地」として一般開放されています。また、広大な下水浄化施設の屋上は「大井ふれあいらん ど」が造られ開放されています。ここには、広い多目的広場やちびっ子広場、人工のせせらぎなどがあり、訪れる市民の良い憩いの場とな っています。ここを訪れる人のために、小規模ですが駐車場がセンター東部分に造られています。ここが憩い来訪者にとって唯一の駐車場 ですが、収容台数が少なく、花見シーズンなどは殆ど期待できません。また、駐輪場はふれあい緑地の3ヵ所の入口に設けられています。 |
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大きく変わってきた景観 大井水みらいセンターが建設されたこの地域一帯は、藤井寺市内では最も 低地の部分で、河川の氾濫があれば真っ先に浸水する場所でもありました。 そのため、昔から長年に渡って人家や集落ができることもなくすべて水田が 広がる地域でした。現代に至っても古代条里制の跡がこの一帯ではっきりと 確認できたのは、まったくと言っていいほど市街化の開発の手が及んでいな かったからです。4,50年ほど前の航空写真を見ていると、今日この場所に こんな桜の名所ができることなど、当時の人々にはとても予想し得なかった であろうと想像されます。 40年ほど前に下水処理場の建設が着手され、同じ頃、大水川の新しいバイ パス水路の建設も進められました。地図で直線となっている大水川の部分が そうです。近くに新しい幹線道路となる 大阪外環状線(現国道170号)が造 られたこともあって、周辺には少しずつ工場や店舗、住宅などが増えてきま した。そうした市街化の変化の中で下水処理場が完成し、現在のような見事 な桜景観が誕生したのです。 このエリアの桜景観自体は実に見事なものですが、惜しむらくは、近くに 駅もバス停も無いということです。もっとも、そんな場所だからこそ下水処 理場が造られたのでしょう。集客を目指すような施設ではないので、交通の |
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C 昭和30年代中頃のこの地域の様子 文字入れ等一部加工 〈1961(昭和36)年5月30日 国土地理院〉より 赤線の範囲が、現在の水みらいセンターの敷地範囲。この 当時は農地ばかりだったことがわかる。古代条理の地割りも よくわかる。この後の昭和40年代になってから、大阪外環状 線や西名阪自動車道、大水川が建設されていく。 |
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便など論外のことです。多くの桜が植樹されたのも、下水処理場という施設にマイナスイメージを持たれることのないよう配慮されたもの と、私は勝手に推測しています。 ![]() |
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D センター西縁法面の桜(北西より) 手前の川はセンター西側に接する大水川。散策道路がある。 |
E 大水川散策公園の桜(南西より) 大水川に沿う道路が遊歩道になっている。写真はその一部。 |
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F 落堀川散策公園の桜(西より) 左側は大和川南岸堤防の法面に植えられた桜の幼木。 |
G 落堀川散策公園の桜(西側より) 右の並木が散策公園の桜。柵の向こう側が落堀川。 |
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H 落堀川散策公園の桜(西より) 落堀川の両側に続く桜並木は見応えがある。 |
D〜Hは、いずれも 2020(令和2)年4月撮影。 |