1月26日...T先生(と、はちゃめちゃ親父)
 
今夜、帰宅途中の電車の中で、ふと中学時代の担任・T先生のことを思い出しました。
 
T先生は自称ピストン堀口の愛弟子で、ボクサー崩れの理科の先生でした。
まぶたが腫れぼったくて、いかにも若い頃は毎日殴り合いをしていたような風貌が今でもすぐに思い出されます。
事実、生徒をぶん殴ることも日常茶飯事の、かなりはちゃめちゃな先生でした。
 
このT先生から、明日が父兄参観日という日の終礼で、
「明日の父兄参観日に遅刻した親は正座させるからな!よう言うとけ」というお達しがありました。
普段、私たち生徒は遅刻したり忘れ物をするとよく正座させられていたものですから、この先生のお達しはごくごく当たり前のように聞いた覚えがあります。
そうして、素直な中学生だった私は、家に帰って父親にその通りを伝えたのでした。
 
失敗でした。
はちゃめちゃ振りではT先生に全然負けていない私の父は、
なにぃぃぃぃ!?仕事の都合で遅れてしか行けん親もおろうが!お前の担任、何様のつもりじゃ〜!」と、怒り心頭に達するとはこのことという風に激怒したのです。
私の実家は商売をしていたもので、父だけでなく、母もそうそう店を空けることができませんでしたから、尚更カチン!と来てしまったのでしょう。
しかし、それも”今にして思えば”です。
当時は、(またお父さんが切れてしまった…)というわななきしか覚えていません。
「ちょっと学校に文句言ってきちゃる!」と、日本酒をグイッとあおって、父は店を飛び出していきました。
(ほんとに日本酒をあおったかどうかは、ちょっと記憶が曖昧ですが)
「お父さん、やめてくれ〜」
まじに泣きながら父を止めましたが、一旦ぶち切れた父の耳に、私の叫びは届くはずもありませんでした(笑)。
 
(次回に続く)
 
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