9月11日...自然と同じスピードで遊ぶということ
 
”自然と同じスピードで遊ぶ(遊んでもらう)”ということを最近しきりと考えるようになりました。
 
アウトドアの遊びには2種類の遊び方が存在しているのではないでしょうか。
それは、”自然と同じスピードで遊ぶアウトドア”と”そうでないアウトドア”です。
自然に対してローインパクトか否か、と言い換えてもいいかもしれません。
もしくはそれ以前の問題として、自然に対する畏敬の念や謙虚さといったものを持って遊んでいるかどうかという心構えを問うている部分もあります。
 
例えば先週私が投げ釣りデビューを飾った寺山海岸で、私の前を何度も行き交っていた若者たちのジェットスキーや水上スキーを引っ張るモーターボート。
ガソリンを食い荒らし、バリバリと騒音をたてて海の魚を怯えさせ、大きな波しぶきを上げて海岸にいる私や、沖でボートを浮かべてのんびり釣りをしている人の周りをあざ笑うように走っていました。
これなどは”自然と同じスピードではないアウトドア”だと思うのです。
(決して労働者が資本家の馬鹿息子を恨んでこんなことを言ってるのではありません!)
 
じゃあ、釣りはどうでしょう。
基本的に釣りという遊びは”自然と同じスピードで遊ぶアウトドア”だと思います。
けれど、釣りの中でもあの際限の無い撒き餌を繰り返して、魚を狂い食いさせる浮き釣りは自然と同じスピードだとは到底思えません。
磯で集魚剤などの撒き餌を打ち続け、メジナ(クロ、グレ)の数釣りを競う釣りがかなり幅を利かせている日本ですが、私はあのような自然のスピードをはるかに超える釣りを続ける限り、いつか人間は海や魚にスピード違反のキップを切られるんじゃないかと心配しているのです・・・。
 
とかなんとかパソコンの画面に向かって理屈をこねていたら、私の肩越しに覗き込んでいた妻が、
「アウトドアには”お金がかかるアウトドア”と”お金がかからないアウトドア”の2種類しかないんじゃないの?」
とおっしゃいます。
 
う〜ん、さすがは奥さん!
 
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