６月末の渇水時には大幅に水位の下がった保古の湖ですが、連日の降水で平水に戻っていました。魚の活性が上がっていることを期待して出掛けました。

降雨の影響で水温は下がっているとはいえ、夏期パターンでトラウト類は冷水域を求めて深層に定位しているはずです。
水温と水位の変化で、魚の泳層を探るのが難しいかも知れないという予想をしていました。

その予想というか不安は的中し、ボディーエリアでスプーン沈下のカウントダウン秒数を変えてキャストを繰り返しても一向にアタリはありませんでした。
何の反応も無い時は、ただ黙々とキャストを繰り返すだけで、思考能力は落ちていきます。

川鵜が盛んに潜っている様子を眺めていると、２０〜３０ｃｍ程度の魚をくわえて丸飲みをしていました。
その川鵜の漁場を占拠しようと思い立ち、ボディーエリアの岸際にある排水口付近に移動しました。

そこでスプーンを底まで沈めると、ガツンというアタリがあり、リールを巻くと勢い良くラインが引き出されました。
魚は左右に走り、ラインを引き出します。必死でロッドを立て、リールを巻き続けると３５ｃｍのニジマスが浮き上がってきました。
水面に出てからも元気にファイトを続け、コンディションの良さは伺えました。

結局、この日はこの１尾のみでした。
急激な環境変化に魚は弱いものですが、増水という好影響材料でも、それが実証されてしまいました。
水位・水温・濁りなどの要素が好転すれば、また好条件の日も来るでしょう。

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