鋼の魂

 

いつもどうりにギルドで仕事を探してた、いくつかの依頼の中に何度か見かけた以来主の名前を見つける。

「人探し・・・・ジャンカルロ・・・・。」

別に特別親しい訳でもなかったが、依頼主が『知った人間』の方が仕事がスムーズにかたずく、受付嬢にこの依頼を受けることを伝える。

「はい、ありがとうございます・・・・・No11のミッション、ウォルス・マクレイド、と・・・・。」

1・アンドロイドの姉妹

依頼主、ジャンカルロ・モンタギューとの待ち合わせ時間が、20、30分と過ぎていく。

「遅ぇ・・・・・。」

だからといって、別にイライラしている理由(わけ)でもなく、依頼内容を簡潔にまとめた書類をぺらぺらとめくっていた。

「やあ、待たせたかい?ウォルスくん、ひさしぶりだねぇ。」

「お久しぶりですぅ、ウォルスさん、あのぅ・・・私のこと覚えてますかぁ?。」

書類に落としていた目を声のする方へ向けると、そこには奇抜なデザインの帽子を被った青年、依頼主モンタギューとピンク色のアンドロイド、エルノアがいた。

「もちろん覚えているさぁ、ねぇ、ウォルスくん?。」

モンタギューの言葉にうなずくウォルス、無愛想な応答だったが、自分を覚えてくれていたという事がエルノアには嬉しかった。

「さてと・・・ウォルス君、今回のことだが・・・・。」

ウォルスは手に持っていた資料をパンッと鳴らすと。

「内容は了解した、さっそく降りますか?博士。」

と、簡潔に意志を現す。

「ふふ・・・話が早いねぇ、まあ、細かいことは降りてから話そうか・・・。」

依頼の内容はこうだった、エルノアの姉にあたるアンドロイド『ウルト』が研究所から失踪、どうやらラグオルに降りたらしく、その身柄を確保するのが目的、三人はギルドを後にし、トランスポーターヘ向かった、博士は降りてからの具体的な行動を口にしながら、その様子を一人の男がいぶかしげに見つめていた、そしてモンタギューを見て何かを思い出したような表情を浮かべると三人に近寄ってきた。

 

1ページ戻る    序章へ