カストリ雑誌「だんらん」「真相」

1958年(S33)/1948年(S23)

 上の画像は、1958年5月に出された興文社発行の「だんらん」3号と1948年発行の「真相」の表紙である。カストリ雑誌が出されるのは敗戦直後の1946年だが、上の「だんらん」はそれから12年経ったものであるが、品質が良くないので保存状態が悪いのがわかる。カストリ雑誌は戦後のカストリ焼酎をもじった造語で、「1合(号)から3合(号)くらいなら、大丈夫だがそれ以上は危険である。」というところからつけられていると、上の「だんらん」のあとがきにしるされている。命名した人物ははっきりしていないが、戦後の大衆雑誌の源流なのである。カストリ雑誌は「読み物」と「風俗」に分けられる。猥褻もののカテゴリーに入るのが右の「だんらん」、政治ものが右の二つの「真相」である。、戦後になって粗悪な印刷媒体しかない頃だが、大衆の力が顕われている文化なのである。


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