旅行大好きな、新米ライター望月が、
実際に食べた「駅弁」と、実際に出かけた「小さな旅」を紹介します。
お出かけの時の参考になれば(?)幸いです。




2003年6月22日(日曜)

新津駅に引き続き、JR信越本線・新潟駅の駅弁をご紹介!



東京から新潟までは、上越新幹線で2時間ちょっと。
速い列車では、1時間40分ほどで到着します。
信越本線のほか、新発田・村上方面の白新線と
吉田・柏崎方面へ、越後線が発着しています。




新幹線ホームの駅弁売場です。
このほか、新幹線と在来線の乗換口、
万代口、南口でも、駅弁を販売しています。




新潟駅の駅弁屋さんは、「新潟三新軒」。
もちろん本家は、新津駅の「三新軒」です。
そもそも、「三新軒」とは、新津・新潟・新発田の、
3つの地名の頭文字からとった社名なんだとか…。
「焼たらこトロ鮭弁当」(950円)と「松茸にぎわい弁当」(970円)、
2ついただきました。




焼タラコ&鮭がドッカーンとのってますが、結構上げ底。
ま、「女性でも楽にいただける」としておきましょう。
味はいいですよ。




「松茸にぎわい弁当」で注目していただきたいのは、
上に「金粉がのっていること」なんです。




ちょっとアップにしてみました。
ところどころ、光っているのが見えますか?

新潟の駅弁は、どれをとっても「コメが美味い」!
加えて、豊かな海の幸が乗ったものが、多くみられます。
(特に「すし」系が多いです)
ビジネスで新潟出張の折、または新潟から先、
あつみ温泉・酒田方面へ特急「いなほ」号で…という場合など、
ぜひ、コシヒカリの美味しさを堪能して下さい。


■旅のワンポイント〜阿賀野川に咲く湯の花!「津川温泉&咲花温泉」



SLも走る磐越西線は、郡山と新津を結ぶ175キロあまりの路線。
特に、馬下(まおろし)〜山都間は、阿賀野川に沿って走り、
風光明媚な車窓が続きます。



加えて、沿線に温泉が多いのも、特筆すべきこと。
今回は温泉を2つ、ご紹介することにしましょう。




まずは、「津川温泉・清川高原保養センター」(津川駅下車・徒歩30分)。
日帰り入浴は500円、1泊2食・5000円で宿泊も可能です。




露天風呂はありませんが、とても開放的な岩風呂です。
もう1つのお風呂からは、阿賀野川が望めます。
ここのお湯は、とても「ヌルっと」した感覚が特徴。
「お肌スベスベ」になったような気持ちになりますよ。




こちらは五泉市の温泉街、「咲花温泉」(咲花駅下車すぐ)。
その昔、川のほとりに湯の花が咲いていたことから、
「咲花(さきはな)」という地名がついたそうです。




ここのお湯は、硫黄の香りがたっぷり。
後ろをゆったり流れるのは、もちろん阿賀野川。
お世話になった「湯元館」は、敷地内から湧き出す源泉が掛け流しで、
湯の花が咲き乱れておりました。
http://www.xyj.co.jp/sakihana/yumotokan/index.html

ただ、磐越西線の中でも、この区間のネックは、
日中、列車の本数が、極めて少ないことなんです…。



参考までに、咲花駅の時刻表を載せてみました。
くれぐれも、「ご利用は計画的に」。

◆新潟へおトクなきっぷ

お薦めは、「新潟たび割7きっぷ」(10700円)です。
東京〜新潟間往復、通常20540円のところ、実に48%引き!
但し、行きが「とき301号・303号」(東京6:08・6:40発)限定、
出発7日前までの購入が必須です。
帰りは好きな時間帯が利用可能で、
もちろん、行き・帰りともに「指定席」です。




今回(03年6月)利用した「とき301号」には、
「はやて」用の車両が使われていました。



時刻が6時を回っても、車内はガラガラ…。
これは、使わにゃソン!早起きは“1万円”の得です。
詳しくは、JR東日本のHPまで。

「※現在、このきっぷは廃止されています。」




2003年6月17日(火曜)

今回は「鉄道の街」、新潟県・新津(にいつ)を訪ねました。
ご紹介するのは、JR信越本線・新津駅の駅弁です。




新津は信越本線から羽越本線、磐越西線が分岐する
鉄道のまち。現在も、JR東日本の新津車両製作所が
置かれ、首都圏の通勤電車などが作られています。




現在、新津駅は改装工事中。列車に合わせてホームで
売られています。それ以外の時間は、基本的に改札の
脇で行うとのこと。(但し翌日の夕方、のぞいてみたところ
販売員は不在。平日の販売の中心は新潟駅のようです。)




今回の旅、どうしても食べたい名物駅弁がありました。
その名は、「鮭の焼漬弁当」(右・840円・三新軒)。
一緒に「雪だるま弁当」(右・920円・三新軒)も食べてみました。




これが「鮭の焼漬弁当」の中味。
何てことない幕の内のように感じますが、
画像左下にある「鮭の焼漬」が美味!
コシヒカリの美味しさも合わさって、やみつきになる美味さです。




駅弁大会常連の「雪だるま弁当」は、鶏山菜ごはんといったところ。
食べ終わったあとの「雪だるま」は、貯金箱に変身です。




もう1つ新津の駅弁、「SLばんえつ物語弁当」
(900円・神尾弁当部)です。




新潟の幸がたっぷり入ったお弁当。
「SLばんえつ物語号」については、このあとの特集で
詳しくお届けします。

新津の駅弁は、やっぱり「鮭の焼漬弁当」に尽きるでしょう。
販売開始から50年以上。地域の伝統料理が駅弁として、
脈々と受け継がれています。
(この駅弁、新潟駅でも見かけました)



■旅のワンポイント〜甦ったシゴナナ!「SLばんえつ物語号」

平成11年、30年の間、新津市内の小学校で
眠っていた1両のSLが甦りました。
「C57・180号機」。
あの「貴婦人」と呼ばれていた“シゴナナ”です。
各地におけるSL復活の動きを受け、
「鉄道のまち・新津でもSLの復活を!」という声が高まりました。
この声にJR東日本が応え、およそ2億円の費用と1年の歳月を
かけ修繕。「SLばんえつ物語号」として復活運転にこぎつけたん
ですね。現在、週末を中心に、新潟・会津若松間を1往復。
地域の皆さんと、全国のSLファンに支えられ、運行しています。




新潟駅出発前の「C57・180」。新潟駅7番線から発車します。
私は「デゴイチ」しか見たことがなかったので、
若干小ぶりに感じました。



発車前の運転席に乗せて頂きました。
撮影の人の行列が出来ていましたよ。



釜の中も開けて見せていただきました。運転席はかなり熱い!
夏場は相当な温度になるものと思われます。




常に石炭の補給が続きます。
SLの機関士の方は、ホント重労働なんですね。




「ばんえつ物語号」は、全車指定席の7両編成。
快速列車なので、普通乗車券+指定席券(510円)で乗車できます。
車内は、欧風な木目調にアレンジされていますね。



中央に連結されている4号車は、
大きな窓が特徴の「展望車」。
この日は、ちびっ子向けにクイズ大会が開かれていました。



乗客には女性スタッフの方が、記念の「乗車手帳」を配ります。
続いて、車掌の方が1人1人に乗車区間を聞いたり、
雑談しながらスタンプを押していきます。
検札もこうしてやると、あまり嫌な気分にならないものです。




途中の津川駅で「水の補給」のため15分停車。
到着すると、駅の水槽から機関車に迅速にホースが
つながれました。







運行区間で唯一、機関車の全景が撮影できるとあって、
あっという間に「撮影タイム」。
制服姿の車掌さんは、ひっぱりだこの状態でした。

今回、私は温泉へ向かうため、津川駅で下車しましたが、
この先、日出谷駅で幻の駅弁「とりめし」(要予約)、
山都駅で「山都そば」の販売があるようです。
喜多方・会津若松方面へ向かうときは、要チェックですね。

SLに乗ったことがある方は「懐かしさ」、
乗ったことがない方には「目新しさ」がいっぱい。
窓枠に付着したすす、「窓閉めにご協力ください」という放送。
そして何より、風情のある汽笛。
東京からは少し遠いですが、1度、足を運ぶ価値はありますよ。

なお、この詳しい模様は、今月号の「メルマガ」でも、
ジンバブエディレクターがレポートしています。
阿賀野川沿いの素晴らしい温泉も先行公開しますよ。
「登録はまだ…」という方、今すぐ登録を…

◆「SLばんえつ物語号」ダイヤ




(上り列車)
新潟9:26→新津9:46/10:02(撮影・駅弁)→津川11:02/11:07(撮影・給水)
→喜多方12:54→会津若松13:22 (東京7:12発「Maxとき305号」が便利)
(下り列車)
会津若松15:06→喜多方15:32→津川17:16→新津18:19→新潟18:40
(新潟18:50発「とき336号」で東京21:04着)

詳しくは、「JR東日本・新潟支社」のホームページへどうぞ。


http://www.jrniigata.co.jp/


2003年6月2日(月曜)

新米ライター望月、新緑の古都を訪ねました。
今回は、JR東海道本線・京都駅をご紹介します。




京都駅は新幹線・東海道線・山陰線・湖西線・奈良線のほか、
近鉄線・市営地下鉄が発着する一大ターミナル。
近年、巨大な京都駅ビルが完成、新しい人の流れが出来ました。



京都の駅弁屋は「萩の家」さん。
駅弁は「KIOSK」を含むいたる所で販売しています。




京都駅弁の中で、望月イチ押しは「笹うなぎ」(820円)。
お昼前後から販売しています。
「蒸す関係で販売数が少ないので、予約を入れた方が確実」と
販売員の方は話していました。
Tel 075-361-1301




蒸したもち米にうなぎを入れ、笹の葉で包んだ駅弁。
ナイフで切って頂きます。
粘り気たっぷりのもち米と、うなぎの組み合わせが、
何とも絶妙です。




一転、京都らしく「精進弁当」(1000円)。
いちばん京都らしいお弁当かもしれません。




美味しいですが、肉・魚料理はなし。
普段こってりした味に慣れている方には、物足りないかも…。




続いて、竹で編んだ籠が魅力的な「竹篭弁当」(1000円)と、
関西らしく「鯖寿司」(640円)に、いってみましょう。




「竹篭弁当」は、普通の白飯とうなぎの海苔巻きがごはん。
精進料理系のおかずと、幕の内系のおかずが程よく混ざって、
万人向けのお弁当に仕上がっています。
彩りもきれいで好印象ですね。



いたって普通の「鯖寿司」。
価格も手頃で、関西らしさを味わうことが出来ます。
私のような「鯖好き」には、たまらない一品でしょう。

「萩の家」さんのお弁当のキーワードは「上品」。
都の風情を、小さなお弁当箱の中に、
ぎゅっと詰め込んだような印象を受けました。
京都観光の帰りには、ぜひ味わいたいものです。


■旅のワンポイント〜「実録・そうだ京都、行こう」

首都圏では「そうだ京都、行こう」というコマーシャルが、
ずいぶん前から流されていますね。
定番の音楽を聴けば、京都の街と新幹線を思い浮かべる…、
そんな人も多いことでしょう。
でも「そうだ!」と思って、「実際に」行った方は少ないのでは…。
そこで新米ライター望月、今回「そうだ!」と思い立ってから、
実際に京都の街を訪れ、帰るまでドキュメント(風)にお送りします。

◆5月27日火曜日、夕方

「原稿」が予定より早く仕上がり、日帰り旅行を即決。
東北方面が地震でダイヤが乱れているので、西へ向かうことに。
「JR東海のHP」から、お得な旅行プランを発見。(上のバナー)
支店のある東京駅へ向かい、チケットを購入します。
http://www.jr-central.co.jp/

今回は、JR東海ツアーズの「日帰り1day京都」を利用。
行きが東京6:00発「のぞみ1号」限定となりますが、
帰りは自由のフリープランで19800円なんですね。
「のぞみ」の通常料金で往復28380円ですから8580円おトク!
しかも、現地の食事・体験・お土産(3000円相当)から
1つ選ぶことが出来、1人から前日申込みでOK!
使わない手はありませんね。


◆5月28日・水曜日、午前6時〜東京駅



新幹線の一番列車「のぞみ1号」は、JR西日本のエース・500系。
新大阪以西では、世界最高の時速300キロで運転。
東京を6時に発った列車は、京都に8時15分の到着となります。




東京発車時点で、座席は半分程度の埋まり具合。
新横浜で7割程度になって、名古屋では立席も出る盛況ぶりでした。
東海道新幹線だけあって、ビジネス利用が圧倒的でしたが、
京都で下車した人には、私と同じプランの利用者と思われる人も、
結構おり、京都の人気の高さを裏付ける格好となりました。



京都から奈良線の「みやこ路快速」で宇治へ。(別料金230円・17分)
午前中は、未訪だった「平等院」(600円)へ行ってみます。




10円玉でおなじみ「平等院鳳凰堂」。
硬貨のように真正面から撮影するには広角レンズが必要でしょう。
ちなみに、鳳凰堂は東向きで建っていますから、
写真目的で平等院へ行く時は、午前中の訪問をお薦めします。



平等院界隈を散策した後は、市営の「茶室」へ。
500円で、宇治の「お茶」が出来ます。
空いている時期なら、予約も不要です。




この日は「裏千家」の先生によるお点前。
修学旅行生のように、ワーッと来られるよりも、
ぶらっと少人数で立ち寄ってくれた方が嬉しいと話していました。




平等院からも程近い「宇治橋」。
最初の橋は大化2年(646年)に架けられたといいます。
豊臣秀吉も茶会の水をこの橋からくんだとか…。

◆5月28日・水曜日、昼〜京都市内

午後は、清水〜東山方面を重点的にめぐります。




有名な「清水の舞台」です。
修学旅行で行ったきりという方も多いのでは?
舞台から下をのぞき込んでも、
この時期は緑が多いので、意外と恐くないかも?



清水寺からすぐの「森陶器館」。
フリープランについているクーポンで「陶芸」を楽しむことにします。
(なお作品の送料は別途)



去年9月、山陰で「温泉津焼」を作って以来の陶芸。
1キロの土を使って作ります。
湯飲みでは余ってしまうので、結局「どんぶり」になりました。
指先に神経を集中させて、形を作り上げていく作業は、
1度ハマると、やみつきになってしまうかも…。






三年坂〜二年坂と石畳の道を歩いていきます。
初夏、京都の街を歩いている年齢層は、結構若い!
というのも、修学旅行シーズン真っ只中なんですね。
ほかに女性2人組、外国人グループなどが目立ちました。




日帰り旅の最後は、「哲学の道」を散策。
各家から、夕食を準備する音が聞こえ、
食事の香りが漂う中を歩いていくと、
何となく京都の「素顔」を見たような気持ちになりました。
「哲学の道」周辺は、これからの時期、ホタルの観賞が出来るそうです。
日帰りでは、最終21:33発の「のぞみ」なら、ちょっと見られるかも(?!)




この後、人が少なくなった「南禅寺」境内を歩いてから京都駅へ。
京都20:09発の「のぞみ28号」で帰途につき、快適な車内で熟睡。
気づけば、品川駅付近でありました。

日程は、ちょっと強行でしたが、
1日で「お茶」と「陶芸」、街の散策と欲張ってみました。
前日夕方になってから「そうだ京都、行こう」と思っても、
結構お得に、いろいろと出来るもの。
有意義な休日になること、間違いありません。
(ただ、前日の夕方7時までに「そうだ!」と決めましょう。
東京駅の「JR東海ツアーズ」が閉まってしまいます。)

では、今回はきれいな「京の夕暮れ」でお別れいたしましょう。