チロルを知るための本


チロル・パノラマ展望
新潮社 とんぼの本
H・C・ベラン画/小谷明撮影/塚本哲也著



チロル案内
暮しの手帖社
津田正夫著



雪山に緑の原、チロルに暮らす人々の美しい写真がいっぱい。圧巻は、チロルの画家 H・C・ベラン氏が描いたチロルの谷々のパノラマ地図。 山々の高さ、谷の連なり、山を越えて行く峠道の一本までが、まさにそこへ旅したように手に取るように分かる。


三十余年前に書かれた非常に古い本だが、チロルについてこれほど書き尽くされた本は他にない。著者は昭和13年(!)に初めてチロルを旅し、その魅力に取り付かれた。南チロルも含め、チロルのあらゆる地方の自然や歴史、暮らし、食物、風俗・・・について、とにかく造詣が深い。


Italian Alps
South Tyrol
INSIGHT GUIDE
APA PUBLICATIONS



ウルスリの鈴
岩波書店
アロイス・カリジェ画



南チロルは1918年にオーストリアからイタリアに変ったが、今でも住民の多くはドイツ語を話すし、街並みはオーストリア・チロルのそれと変らない。その複雑な歴史から、自然、文化、訪れるべき場所等々まで、南チロルについてこれだけ詳しく書かれたガイドブックは、残念ながら日本にはない。かなり分厚いので、英語で読み通すのは辛いという向きには、写真を眺めるだけでもよいし、巻末のINDEXを使った拾い読みもおすすめ。
こちらは絵本。A.カリジェはチロルと言ってもスイスはトゥルンの生まれ。でも、彼の『ウルスリの鈴』を始めとする絵本は、広くチロルの生活を美しい絵とともに教えてくれる。他にも数冊、岩波書店から日本語訳が出ている。(・・・旅行案内にはなりませんが、個人的には好きなので紹介してしまいました。)


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