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炎が走る渡瀬遊水池

 渡良瀬川。この川は足尾銅山からの鉱毒で有名ですが、その下流部にある渡瀬遊水池はその鉱毒が下流域に広がらないための目的を持って当初は造られました。そのため、谷中村は廃村となり遊水池のそこに沈みました。この足尾銅山の問題に対しては田中正造という国会議員の身を挺した運動が語り継がれています。
 
そのような歴史を持った渡瀬遊水池ですが、今では洪水調整の目的として位置づけられています。また、都市に近い地域にあるものの豊かな自然を保っており、貴重な存在となっています。ラムサール条約指定に向けた動きもあるそうです。
 渡瀬遊水池には葦原が広がっており、野鳥の楽園となっています。そんな自然環境を守るために、春先(毎年3月第三日曜日)に野焼きが行われます。野焼きにより害虫駆除、そして外来植物の繁殖防止と重要な行事です。
 そんな春を告げる火の饗宴とでも言える状況を報告します。 
(訪問は04.03.28)
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炎と水門

大きな炎

葦原焼く前と後
火の起こり
遊水池全景
春を告げる野焼き
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燃え尽きた葦原
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 春の風物詩となっている渡瀬遊水池の野焼き。初めてその光景を目にしましたが、その光景たるやすごいものでした。山火事は絶対あってはならないものですが、この野焼きはそれを人工的に行い、山火事のメリットのみを利用しようというものです。自然の営み、サイクルを人の手で手助けしようというわけです。実際、外来種の植物の進入や害虫の駆除などを薬品などを用いずに行うことができるわけですから、大きな効果を発揮できる方法だと言えます。そんな昔からの知恵を活かした春の行事です。
 実際に野焼きの模様を見てみたら、それはすごいの一言です。渡瀬遊水池の広さは山手線の3/4の広さといわれていますし、その各所から火が起こる様は壮観です。そして、炎を間近で見るとすごい輻射熱で焦げそうな熱さですし、一気に火が回る様は火災防止の難しさについても感じました。
 色々考えさせられた野焼きでしたが、いろんな意味で貴重な機会に立ち会えて素晴らしい体験でした。(04.05.04)
渡良瀬川・遊水池関連リンク 
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地図と歴史から抹殺・・・・・・渡瀬遊水池の歴史紹介
JR東労組・・・・・・・・・・・・・・遊水池の紹介
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芽吹き待つ大地

川端の新緑