■ 材料 |
明広の腕 牛肉角切り
にんじん
じゃがいも
玉ネギ
コンソメ
トマトジュース
タイム
グローブ
塩、こしょう
砂糖
小麦粉
デミグラスソース
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■ 作り方 |
腕を、切り口を下にしてボールに入れ、血抜きをする。かみそりでうぶ毛をそり、包丁でつめをはがす。骨から肉をはがす。
鍋で湯を沸かし、コンソメを溶かす。たたき折った骨も一緒に煮る。
にんじんは少し大きめに切り、じゃがいもを二つ、芽をよくとって四つ割にする。
腕の肉を、皮をつけたまま、三センチくらいの角切りにする。塩とこしょう、タイムをふり、小麦粉をまぶし、軽く包丁の背で、肉をたたく。
4を、軽くフライパンでいためる。
スープの中に、トマトジュースを入れ、塩、こしょう、砂糖少々、グローブ、タイムを入れる。
にんじん、じゃがいも、肉を入れて、一度沸騰させたら弱火にし、ゆっくり、ゆっくり、三時間くらい煮込む。あくを取る。
途中で、きざんだ玉ネギを入れる。
デミグラスソースを入れ、味をととのえる。
しばらく煮て、できあがり。
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■ ポイント |
腕を切断するときはのこぎりを…。包丁の刃をこぼさないように。
他に、オードブル、あっさりとしたスープ、サラダ(まるまる一個分のレタス、くし切りのトマト、輪切りのきゅうり、ブロッコリイ、グリーンアスパラ)、パン、デザート、ブレンドコーヒー、モーゼルの白ワインがあると、本式のフルコースになります。
またまたオーナーの思い出話ですが、私が1番最初に読んだ新井素子は「ひとめあなたに…」で、まだ、ミステリもホラーも読み慣れていない、いたいけな(?)中学生の時でした。それでいきなりこんなのが出てくるんだから恐かったですねえ。ああ、もう恐い恐い。どうしようかと思った。
でも、本読んでどうしても食べたくなる、とは別の次元で、由利子さんの話が新井素子における食べ物の描写の最高峰だと思うのです。異常なシチュエーションを、日常に還元してしまうところが凄い。普通にビーフシチューを作ってしまうところが新井素子の凄さだと思います。
今は、なんかこれ、映像で見てみたいんですよ。静かに、穏やかに狂ってゆく由利子さんを。特に、チャイニーズスープを歌いながら、レタスを大量にちぎる姿が見たい。上手い女優にやって欲しいです。
ま、背景はともかく、三時間もじっくり煮込めば、おいしいビーフシチューになります。
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