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エクニセイカツ
sweets&snacks
*フラ印のポテトチップス*![]() |
ポテトチップスはフラ印に限る。ごくノーマルな、薄くて、たっぷりの油と塩の味のするこのポテトチップスは、桜子の好物だ。パッケージもレトロで気に入っている。 ―薔薇の木枇杷の木檸檬の木― 「ハワイで生まれ日本で育ったポテトチップ」「フラ印ポテトチップスは、東京スナック食品(株)がライセンスを受け販売しています。」うす塩、のり塩、コンソメの3種類があります。 販売 東京スナック株式会社 http://www.tokyo-snack.co.jp/ |
アナズジンジャーシンズと生クリーム――ゆるめに泡立て、ジンジャーシンズですくって食べるのが気に入りの食べ方のだ――を買って、水沼がうちに戻ると陶子は犬の散歩にでかけたあとだった。 ―薔薇の木枇杷の木檸檬の木― ANNA's GINGER THINS 「1929年にアンナおばあちゃんが小さなベーカリーショップを開き、その製法とレシピをそのまま守って作られた、甘さひかえめの軽くて薄いビスケット。ジンジャーとシナモンスパイスがきいています。紅茶やコーヒーによく合います。」 ジンジャー以外にも、色んな種類があります。 原産国 スウェーデン 輸入者 東京ヨーロッパ貿易有限会社 |
*アナズジンジャーシンズ*![]() |
*チェリーシブースト*![]() |
アンジェリーナのチェリーシブーストは陶子の気に入りのケーキだ。こんなふうによく晴れた午後、日のあたるリビングで雑誌を見ながらクロとそれを食べるのは、安心でみちたりてとても幸福だ、と、陶子は思う。 ―薔薇の木枇杷の木檸檬の木― サロン・ド・テ・アンジェリーナ パリが本店。日本では銀座プランタンに、カフェがある。デパ地下などに多数出店。大きなモンブランが有名。 |
朝食のフィニッシュに、棚にあった『さゝま』の最中を二つ食べる。 ―流しのしたの骨― 御菓子処さゝま 松葉最中(1ヶ110円) 東京都千代田区神田神保町1丁目23 03−3294−0978 http://www.sasama.co.jp/ ※福尾野歩氏の解説通り、お父さんは出版社勤務と推察。そして、会社があるのは神保町なのでは…? |
*さゝまの最中* |
*カルミン* | 昼食のあとはほうじ茶とカルミン、と決めている。カルミンは近所の駄菓子屋でまとめ買いをする。草子の机のひきだしには現在二本半入っていて、残りは小さな紙袋にいれてロッカーにストックしてある。 ―薔薇の木枇杷の木檸檬の木― 明治製菓のキャンデー |
三時のお茶にはシェ・リュイのクッキーが添えられ、小島桜子は花束を受けとった。花もクッキーもれいこの準備したもので、花束は、「大げさすぎないもの」という注文をつけてエミ子に作ってもらったものだった。 ―薔薇の木枇杷の木檸檬の木― シェ・リュイは都内に13店舗あり、レストラン、カフェ、パン、ケーキと分化されている。 |
*シェ・リュイのクッキー* |
*コンビニエンスストアのケーキ*![]() |
茶谷麻里江はコンビニエンスストアで売っているショートケーキが好きだ。プラスティックのケースに、ニ切れ入って売っている。会社帰りにときどき寄って買い、帰って紅茶をいれて食べる。麻里江は胃下垂のせいか太らない体質なので、二つともその日のうちに食べてしまう。あかるい黄色のふわふわのスポンジ、植物性油脂のかるい生クリームの味。雑誌にでているような゛美味しいケーキ屋"のケーキは食べつくしたし、もう食傷した。 草子は見合いをすることにしたらしい。ケーキを二つかるく食べおえ、麻里江は二杯目の紅茶を茶碗に注ぐ。コンランショップで見つけた、翡翠色の地厚な紅茶茶碗だ。草子の話では、先方が大変にのり気で、たちまち日どりが決まってしまったらしい。 ―薔薇の木枇杷の木檸檬の木― |
「あの、これ」 若い女が紙袋をさしだす。土屋の好きな、青山の珈琲屋の包みだ。しずかな店で、かつてよくれいこと待ち合わせをした。れいこはここのミルフィーユが好きだ。 ―薔薇の木枇杷の木檸檬の木― カフェフーケ 二子玉川と青山に店舗があります。 土屋とれいこが行っていた渋谷店は2003年に閉店。 http://www.le-cafe.co.jp/ |
*フーケのミルフィーユ* |
*エリカのチョコレート*![]() |
この店では、お客さんではなく店長がよくチョコレートをくれる。 「どうしたんですか、エリカのチョコレートなんて」 ―神様のボート― ショコラティエ・エリカ 港区白金代4−6−43 03−3473−1656 http://www.erica.co.jp/ ネット販売もあります。 葉っぱの形の「ミント」が有名? |
「はい。チョコレート」 ママは言い、本日の収穫をテーブルの上に置く。チョコレートは、ノイハウスだった。 ―神様のボート― ノイハウス neuhaus 1857年にベルギーのブリュッセルで誕生したチョコレート専門店。日本ではノイハウスジャパンが独占輸入販売。 http://www.neuhaus.co.jp/ ネット販売あり。 |
*ノイハウスのチョコレート*![]() |
*赤い箱のリンツのチョコレート*![]() |
先週、ママは四十一歳になった。誕生日に、あたしはママに、写真立てとチョコレートをあげた。チョコレートは、勿論ママのいちばん好きな、赤い箱のリンツ。 ―神様のボート― リンツ LINDT スイスのチョコレートメーカー。「赤い箱」は「リンドールミルク」? 「超ソフト・チョコレートをリンツ自慢のミルク・チョコレートで包みました。舌の上でとろりと溶けるなめらかな味わいをご賞味ください。」 輸入元 六甲バター株式会社 |
厨子はなつかしく、広さや便利さもちょうどよく、食べ物もおいしかった。あたしたちは駅前の魚屋でおさしみを買って帰った。「長嶋」で、水ようかんも買って帰った。 ―神様のボート― |
*長嶋の水ようかん* |
*モロゾフのミニシュー* | 「ショーコちゃん。ほら、きみの好きなフリージアとシュークリームだよ」 モロゾフのミニシューだ、と夢の中で私は思った。 「何味?」 昔の恋人はにっこり笑う。 「もちろん、きみの好きなコアントロー味さ」 コアントロー味!私はすっかりうれしくなった。 ―きらきらひかる― |
「新しいドーナツがあってね、何だと思う」 と訊いた。 「さぁ」 「プレーンレーズン」 あけてごらん、と言って睦月はテーブルの上の箱を顎で示した。笑子、前に言ってただろ、レーズン入りのドーナツってどうしていつもシナモン味なのかしらって。レーズンは好きだけど、シナモンは嫌いなのよって。これはプレーンだからきっと気に入るよ。 ―きらきらひかる― |
*プレーンレーズンドーナツ* |
*精養軒のマドレーヌ*![]() |
そうか、と言った父は無表情だったけれど、眼鏡の奥で目が安心したようだった。 「和室に精養軒のマドレーヌがあるから、よかったら食べなさい」 そんなことを言って寝室にひきあげた。 ―流しのしたの骨― 神田精養軒 マドレーヌ 1個80円〜 店舗多数 http://www.kanda-seiyoken.com/ ※バター、鶏卵、グラニュー糖、小麦粉だけで出来た、えらいシンプルなどっしりとしたマドレーヌです。家で作るのと似てます。 |
私は淡いクリーム色の缶をあけ、ウェストのドライケーキを三つばかり食べた。 ―流しのしたの骨― 銀座ウェスト 銀座本店 中央区銀座7−3−6 03−3571−1554 他6店舗、及びデパートでクッキー等を販売。 http://www.ginza-west.co.jp/ ネット販売あり。缶に入ったセットのドライケーキは13個入り2000円〜。 |
*ウェストのドライケーキ*![]() |
*カーズウォータークラッカー*![]() |
進みながらそれぞれほしいものをそこに入れていく。こう込んでいては通路をひきかえすのも容易ではないので、心を惹かれたものはとりあえず入れておいた。…しゅうまいの皮、ひき肉、ランチョンミート、ブリオッシュ。カーズウォータークラッカー、リンツミルクチョコレート、バールセンフィンガービスケット。… ―流しのしたの骨― カーズ・テーブルウォーター オリジナル Carr's Table Water 「カーズの物語は、ジョナサン・カーが小さなパン屋を開いた1831年に始まりました。塩味や甘さを極力おさえたその味は、どんなトッピングにも合い、たちまち大人気に…。それ以来、英国王室御用達となっています。このクラッカーは今も丹念に焼き上げられ、伝統の高い品質を受け継いでいます。」 原産国 イギリス 輸入者 マルチフッド・インターナショナル |
母は立ちあがり、私たちがお菓子箱と呼んでいる棚から河道屋のそばぼうろの缶をとりだすと、テーブルにじかにひろげた紙ナプキンの上に、ばらばらと中身をとりだした。 ―流しのしたの骨― 総本家 河道屋 蕎麦ほうる 京都市中京区姉小路通御幸町西入ル 075ー221ー4907 http://www.kawamichiya.co.jp/ 地方発送あり |
*河道屋のそばぼうろ*![]() |
*マナの樹のケーキ* | お菓子を焼く暇がなかったからと言って、マナの樹のケーキ包みを持っていた。途中で伊勢丹によって買ってきたのだそうだ。 ―流しのしたの骨― |
進みながらそれぞれほしいものをそこに入れていく。こう込んでいては通路をひきかえすのも容易ではないので、心を惹かれたものはとりあえず入れておいた。…カーズウォータークラッカー、リンツミルクチョコレート、バールセンフィンガービスケット。えび、いか、トルティーヤチップス。… ―流しのしたの骨― バールセン バンビーニ Bahlsen BAMBiNi 「フィンガービスケットの原点ともいえる、ベーシックで飽きのこないおいしさです。」 原産国 フランス 輸入者 カネボウフーズ株式会社 |
*バールセン* *フィンガービスケット* ![]() |
*トルティーヤチップス*![]() |
進みながらそれぞれほしいものをそこに入れていく。こう込んでいては通路をひきかえすのも容易ではないので、心を惹かれたものはとりあえず入れておいた。…えび、いか、トルティーヤチップス。五目やきそば、コロッケパン、煮豆、おはぎ。… ―流しのしたの骨― ポコロコ トルティーヤチップス POCO LOCO TORTILLA CHiPS 原産国 ベルギー 輸入者 宝商事株式会社 http://www.tskk.co.jp/food1.htm |
私たちの小さな律は、今年十五歳になる。だからもうたいして小さくはないのだが、私はどうしても、律のことを小さな弟と呼んでしまう。弟、と、小さな、は、律にくっついているのだ。小川軒のレーズンウィッチの、二枚のビスケットとバタークリームのように。 ―流しのしたの骨― 「小川軒」は、何店かあります。 代官山小川軒 鎌倉小川軒 御茶ノ水小川軒 新橋小川軒 目黒小川軒 それぞれ、兄弟とか、親戚とか、暖簾分けとか支店とかで、繋がりがあるそうですが、レーズンウィッチに関しては、それぞれ、別に作っているらしく、製法が違うそうです。検証していないんで、寄せ集めの情報ですが。 |
*小川軒のレーズンウィッチ*![]() |
*ウエハースの椅子* | 子供のころ、私のいちばん好きなおやつはウエハースだった。 さくっとした厚みのあるやつではなくて、白い、薄い、手のひらの湿度だけでくにゃりとしてしまいそうなほどはかないやつだ。不用意に口に入れると上あごにくっついてしまうような。 あいだにほんのすこしクリームがはさまっているが、それはクリームというより砂糖をとかしたペーストのように淡い。うすい、ぼんやりとした味がした。 私はあの白いウエハースの、きちんとした形が気に入っていた。もろいくせにみごとにスクエアな、きちんとした、ほそながい。私はそれで椅子をつくった。小さな、きれいな、そして、誰にも座れない――。 ウエハースの椅子は、私にとって幸福のイメージそのものだ。目の前にあるのに――そして、椅子のくせに――、決して腰をおろせない。 ―ウエハースの椅子― |
このごろ、私はすぐ途方に暮れてしまう。 たとえば西瓜を食べようとして、西瓜をだしてまな板にのせる。1/2だか1/4だか1/6だかに、あらかじめ切られて売っている西瓜もあるが、私はそういうのがどうもおもしろくなく、かといって大きい西瓜は扱いに困るし一人では食べきれないので、たいてい皮のうすい小玉西瓜である。その小玉西瓜をまな板にのせ、流しの下の扉から包丁をだす。私は西瓜が好きで、このときにはもう、頭の中も心の中も西瓜で一杯になっている。甘い水がだらだらとしたたる。流しの正面の窓からは、弱い風が入ってくる。 ざくり、と包丁を入れたとたん、なにもかもが静止する。私は途方に暮れてしまう。動けないのだ。西瓜をそれ以上切りすすめることもできないし、かといって包丁をぬくこともできない。私はもはや、半分西瓜、半分人間の状態になっているのだ。頭からも心からもだらだらと甘い水をだしたまま、私は途方に暮れて立っている。 ―なつのひかり― |
*途方に暮れる*![]() |
*エヴァンタイユ*![]() |
「エヴァンタイユでケーキ食べていこうか」 綾は近くのケーキ屋の名前を言った。 「やりィ」 裕一が言い、 「やりィ」 と、綾も真似をして言ってみる。 ―薔薇の木枇杷の木檸檬の木― 広尾の有栖川公園のそばに店がありましたが、閉店。現在は、池袋西武に店舗があります。 |
*広尾店*
*黒猫軒MENU*