現在進行中のDUCATIいじり DUCATIと工具箱的デスモドロミック
デスモドロミック バルブ駆動方式についての個人的見解
サージング
デスモドロミックの優位点としてよく聞かれるのが バルブスプリングを起用していない
強制開閉機構なので 高回転時のバルブのジャンプとバウンズ・サージングが起きな
ことでの高回転化が可能と示されていますが タリオーニ氏がDUCATIで開発した
デスモドロミックエンジンは 1956 125cc シングルは13000rpmで 30mmほどの
バルブを制御するためだけにはたして デスモドロミックが必要だったのでしょうか

フリクション
内部抵抗が少ない プーリーを手で回された方はお気づきと思いますが
締めスブリングが入っていても片手でまわせるほどの駆動ロスしか発生しません
回転が上がれば上がるほど内部抵抗のロスがエンジンの出力差になってきます
デスモドロミックヘッドのフリクションロスの少なさはアドバンテージがあります

カムブプロフィール
最大の利点と思われるのがカムブプロフィールの制約から解き放たれたこと
カム作用角の中でバルブを 出来るだけ早く開け 出来るだけ長い時間最大に開き
出来るだけ遅く閉じることが効率の良い給排気をおこなえることになりますが
スプリングをバルブの閉じ機構に使用していると 急に開くとジャンプする
急に閉じるとリバウンドしてしまう為 そっと開き そっと閉じなければなりませんが
デスモドロミックは締めも強制的に支配しているので
スプリングを使用するカムに比べて 最大リフトの時間が長く設定できます

400SSのカム
カムの頂点部分が穏やかな曲線を描いているのに比べ 立ち上がりわ直線的なラインを
描いています


雑誌のコメントによれば「スプリング素材のクオリティーに問題がデスモドロミックの
開発のきっかけ」とありますが 
1954に輝かしい成功を収めたメルセデスベンツ W196の影響が多大にあると思います
ルセデスベンツ 1954 W196 のデスモドロミック

直列8シリンダー DOHC 16バルブ 2496cc 76ΦX68.8mm
1954 8500rpm 256ps 1955 8700rpm 290rpm
76Φのビッグボアに90°交角をなす大型の2バルブです
オープンカムはバルブ直押しでバルブステムに被せるキャップでクリアランス     
調整をするようです
クローズドカムでロッカーアーム駆動しバルブステムを挟み込む様に
二股になったロッカーアームエンドで押し上げます
やはりシム調整は 長いカムシャフトの脱着を繰り返しながら行うのでしょうか
これを見るとducati 2バルブはよく出来ています 

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