パンタローネ様のクランクケース分解 6
やっと クランクケース割りですね。

8mm 23-25Nm 6mm 8-10Nm が指定されていますが、
8mmは意外ときつく締まっていますし、オイルパンの
前のほうの6mmボルトは少し痛んでいてなめ易い状態
でした。

クランクシャフトのスラストのガタは全く有りませんが
ボルトを緩めた瞬間にガタが発生しました。
上手に与圧を掛けている感じです。
左を下にしてケースを開けました。
中身はこれだけです。
900はとてつもなく大きなオイルパンを持っています。

オイルパンの中のアーチ部分にストレイナーからオイル
が吸い出されます。
エアーの混入を嫌い、オイルパンの一番底からしかオイ
ルが入れないようになっています。
普段見慣れていない角度なので、何が何処に着いていた
のか戸惑ってしまいます。

右サイドカバーを乗せてみました。
クランクシャフトが刺さりクラッチの軸で位置を決めら
れます。

オイルレベルゲージの位置から解るように、MAXで
オイルパン 満タンのオイル量を要求しています。
スモールケースのスイングアームピポット部分は、
クランクケース内部と繋がっています。
ニードルベアリングのオイルが供給されていてシャフト
を外すとオイルが流れ出てくるのですが、900は独立した
部屋になっていてグリースが充てんされています。
右ケース裏

オイルパン部分のガスケットには、大きな穴が3つ
開いているだけです。
オイルの急激な偏りを防ぐ為と思われますが、最近の
液体ガスケットで組み立てられているエンジンは
どうやってオイルの偏りを防いでいるのでしょうか?
ピストン強制油冷ノズル部分です。
斜め上に向かって、穴が開いているだけですが、ヘッド
に向かうオイルラインの途中にあります。
オイルラインのリリーフバルブです。

油圧が上がるとスプリングで抑えられているピストンが
押し戻されて、ピストンの穴からオイルがオイルパンに
放出されます。

スプリングのプリロードを上げれば、油圧を上げる
ことが出来そうです。
左クランクケースから、こんな形でオイルラインを
塞いでいます。
ケース内を貫通している、タイミンクプーリーシャフト
です。

左クランクケースには、深溝玉軸受が使われていて
シャフトのフランジ部分とタイミングギアで挟まれて
スラスト方向の位置が決められています。
プーリー側 右キランクケースには、円筒ころ軸受が
使われいて、ベルトのテンションに対する 
ラジアル荷重だけを受け持っています。
オイルフィルター部のリードバルブです。
ここにも書いてあるので読んでみてください。

久しぶりにリードバルを手にして、思いました。
こんな板で穴を押さえているだけです。
オイルクーラーの内部抵抗と比較して弱すぎる感じが
しています。
オイルクーラーの内部抵抗により、リードバルブが
開いて、オイルクーラーに一部のオイルが回るだけで
ここからリークしている可能性が考えられます。

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