
|
痛んでいた燃焼室に ペーパーが掛けられて綺麗になっています
新造されたシートリングとポート間に 段差が確認できるでしょうか?
古いガイドを削りだして 新しいリン青銅製のリングを圧入するだけなのに
何故 段差ができるのでしょうか?
ビッグバルブにしたのではありません
(バルブガイドに穴が無いのは 切子が入るのを嫌って塞いであります)
バルブガイドの素材は リン青銅ではなく 「SUH31」
ベリリウム銅でもなく 「SUH31」だそうです
「SUH31」を調べてみましたが オーステナイト系 1150℃以下の耐酸化用、
ガソリン及びディーゼルエンジン用排気弁と あり バルブシートに使用例は
見つけられませんでしたが このバルブ素材をバルブガイドに使っているそうです
「SUH31バルブシートは バルブと同素材系の為に馴染みが良く 非常に硬い為に
デスモドロミックが嫌がる バルブ当たり面の打ち込みよるバルブ位置の移動を
最小限に抑えられるが 硬いため加工に注意を要する」と言う話でした
|

|
またまた出ました 難図解
バルブシート部分を垂直にカットした図です
バルブシートの切削 製作入れ替え シートカット セット長合わせ シート内取り
などの加工は バルブセンターが基準となり加工されます
ベベルはブルブ挟み角が広いために ボートが水平に寝ています
オリジナルのバルブ当たり面から ボートに繋がる面は バルブセンターとは関係なく
当たり面のすぐ下から角度が付けられて削られています
そこに バルブセンターを基準として加工された バルブシートが削り出されると
赤い線で表された面が 段差となり現れてしまいます
この二箇所の段差 燃焼室中心側のポートの段差と スッキッシュ側のバルブシートの
段差を削ってやらなければなりません
|

|
ポートとバルブシートの段差修正中
マニホールドとポート入り口の位置大きさあわせ
|

|
ヘッドに供給されるオイルは カムホルダーからカムの内部を通り
ロッカーアームとの接地面に散布される 振り撒かれたオイルが落ちてきて
クランクケースに戻る通路が バルブガイドの横の穴です
エンジンを止めるとオイルはクランクケースにもどるはずですが
このトンネルの入り口の高さが バルブシールの位置より高い位置にあり
ヘッドが傾いて装着されることも含めて バルブシールがエンシンオイルに
常に漬かってしまいまい 劣化を早めてしまいます
写真はエンジンオイルを一滴でも多くヘッドから落とし バルブシールを守ろうと
トンネルの入り口を低く加工した物です
ゴムのバルブシールが エンジンオイルや含まれる添加剤によって
ふやけることはご存知だと思います
劣化を遅らせるように 溝を彫る 運河
私は 古川氏の所で初めて知りました DUCAへの「思いやり」です
|

|
締めロッカーアームが並んでいます ロッカーアームの変遷です
一番ボリュームの有る物が 750SSで 900SS 銅メッキの掛かっているのが
レプリカだったかな?
もともと750SSのバルブシールは バルブガイドの中にOリングが仕込まれた物で
ヘッド内部への突き出しが小さい物ですが 今回キャップ式のオイルシールに
変更したために しめシムの当たり面の反対側を加工する必要があります
|

|
締めロッカーアームのセンター出しが終りました
|
|
クランクケースとシリンダーとの装着面のガスケットを剥がしたら
クランクケースの合わせ面に段差があり
ガスケットを二枚重ねることでごまかされいたそうです
|
750SS ベベルデスモ分解記録 続編2は 多分有ります
|