ヘッドナット レンチ
ヘッドの装着に使う工具です
スタッドナットは固着しているので
オープンエンドではカムアウトしてしまいます
メガネを使うのが安全で楽ですが ヘッド間には
余裕が無く 薄く小振りなヘッド形状のレンチが
必要です

400ssは15mmなので HAZET610N 15-14を選びました
厚みが7mmと薄い部類ですが 少し削らないと
ナットにアクセスできません
一部分を5mmまで削りました
締める時にはトルクレンチを使います
最初はボックスを溶接するつもりでしたが
ソケット変換アダプターを14mm側に入れることで
解決しました
 
14mmの対角が16.2mm
1/2のアダプターの対角が16.2mm
レンチの谷を直角に削るだけで入ることになります

溶接設備の無い方は お勧めです
特殊工具の改造例
はまさんが作ったヘッドナットレンチです。
レンチは私と同じ610Nですが、アダプターを
溶接しています。
ポイントはナット面と、トルクレンチのヘッドが
ほぼ平面上にある事です。
レンチの捻りが少なくなり、適正なトルク管理が
行えます。
補強に分厚い鎹を溶接しています。
溶接は美しくありませんが、工具素材の溶接の
し難さと、十分な溶け込みの要望があると思い
ます。

ボックス側は薄く削られていません。
900エンジンはヘッドとナット間に余裕がある
そうです。
タイミングベルトプーリの固定工具の延長です
年季の入ったメガネです 
メーカーがバンザイて所が泣かせます
ヘッドナットレンチの使い方
ヘッド スタッドボルトはスペースが無く
直接トルクレンチをアクセスすることが出来ない
マニュアルに指示された90°に変換する方法を
何も疑問を持たずに行っていた
bbsでShin-Gさんに 直線状にレンチを配置する
180°方法を指示してもらった

実際に90°方はトルクの値が低い時は良いが
30Nmを超えてくると どこを中心に力を加えたら
良いか分からなくなってくると感じていた

取りあえず15mmナットを回し比べてみよう
ナットを緩めて 90°法で38Nmで締め上げ
マジックで印を付けた
  

延長レンチの長さ 135mm
トルクレンチの長さは345mmですが グリップの
中心と考え265mmとしましょう
希望トルク値×トルクレンチの長さ/
(延長部分の長さ+トルクレンチの長さ)
38Nmx265mm/(135mm+265mm)=25.1Nm

   
180°方で25.1Nmで締めるとこんなにトルクが
違うことが分かりました
何が正しいのか分からなくなってきたので
規定トルクに対して 90°180°がどんな値を
示すか測ってみます

バイスにボルトとナットを挟み 30Nmで締め込み
印を付けます
何故 30Nmかと言うと 
貧乏バイスが耐え切れません

トルクレンチは計測機です 安定した姿勢 
一定な力のかけ方で 何回締めなおしても
定位置で止まります
90°方で締めた結果です
オーバートルクになっています
何回 やり直しても 超えてしまいます

ヤマトのマエストロの「ヘッドナットは強く締めると
エンジン回んねいよ キャハハ・・」の言葉を
思い出してしまいました
180°方です 19.5Nmで締めこむと
良い感じです 20Nmでピッタリです
私の機材では66%で行きます
Shin-Gさんの180°方は正しいです

やはり 定説や神話を信じてはいけません
  

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