DEVOUR GAME
7
延々と続けられた水夫達の攻撃に、カミュは時化の揺れを感じなくなっていた。
水夫が動く度に聞こえてくる淫靡な血の滲んだ音。裂傷を伴う刺激は彼の体を蝕み、何も考えられなくなっていた。目は虚ろで、息は肩で継いでいる。全身に打撲による痣が出来ていた。締め付けられた痕はまるで白い地に咲く花のようだった。
虚ろな目を纏う長い睫が、微かに動く。
「もう、終わりかよ」
どこからか水夫の声が聞こえてくる。
「へたりやがった」
カミュの意識は深層まで沈んでいった。
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2000.5.27
月下