ドクターはなかなか現れない。不安になる。その日の担当は、1度くらいしかクリニックで診てもらっていない、男のドクターだった。印象は、あまり良くなかった。内診の結果、まだ、5cmのまま。
5:20(5/18)ーしばらくして、再びドクター登場。無言のまま淡々と何やら棒を持っているーえっ!!破水させるの〜怖い!!と思っている間に人工破膜〜生暖かいものがドロッと流れ出す。破水。こちらでは、インフォームドコンセント(患者への説明)がしっかりとしてると思いきや入院時の簡単な説明&サインで済んでいるようだ。
6:00 破水により一気に陣痛強まる。モニターの波を見ると陣痛が来るのが分かるので、パパにアキの時に効果のあった腰への指圧を強くしてもらう。陣痛は、不思議ときてない時は 平然と強気になり、くるとすぐに痛みで不安になりくじけそうになる。二重人格のよう(笑)
麻酔医登場ーエピドラ挿入(無痛分娩) 入院時に告げていたので、わりとスムーズに麻酔となる。背部(硬膜外)に太い針をうつので怖くて止めようかと 不安になったが、そこは我慢。パパは、一応、日本では外科医なので、いろいろ今何されてるか説明してくれ 不安をやわらげてくれる。調度 陣痛がきており何がなんだか分からないまま、腰が重くなりはじめる。
これが無痛か〜、しばらくして何にも感じなくなる。お産が始まるの?となんか異様な雰囲気になる。痛くない。痛みがないと急にいろいろ考え、『私が痛くないのに赤ん坊だけ苦しいの?こんなので良かったの?』と急に不安と後悔がおとずれた。パパにも「おれの出番がないな〜」と言われますます落ち込む。痛くないのを希望したのは私なのに、、、。葛藤がある。
7:00 麻酔のせいか収縮が弱まった感じ。子宮口も5cmのままで開かない。やっぱり痛くない分、 私が力んで押す事もないせいか お産は長引くのかな?促進剤投与へ(前回も使用しているので、あまり抵抗がなかった)
8:20 痛みはないが、収縮する感じが分かる。腰からズワズワ〜ッとした感じ。不快感と違和感が強く、気分が悪いというか、寒気がして震えがとまらない。あれだけのものが通るのだから体が何も感じないわけはないのだろう。おしりに何かはまった感じで骨が広げられてる〜結構辛い。
助産婦の内診の結果10cm。急に いきんで〜「push!」といわれ2度ほど力強くいきむ。練習??とおもいきや「stop.ok!!」といわれる。どうやらもう頭が見えて慌てて止められた。ドクターを呼びに行く。
しばらく待たされる。ここは、無痛のため余裕で待てる。きっと自然だとこの状態で待たされると辛いだろう。
ドクター登場し、ベットが分娩台にかわる(上からライトが下りてきたり、ベットの足の部分が取り外されたりした)。いきみ方はなんとか覚えていて、スムーズにできた。助産婦は「great!!beautiful!!」(こちらでは、お見事!!という感じでbeautifulが使われる)といって励ましてくれる。何度かいきみ、8:45無事女の子を出産。ドクターは赤ん坊を逆さ刷りにしてたのが印象的。やっぱりあっけない感じだったが涙が溢れてきた。女の子とはっきり分かりホントに嬉しかった。英語で「thank you!!」というのが精一杯で何も良い言葉が出てこなかった。パパは、側で一緒にいきむタイミングを言ってくれたりした。前回は立ち会いでも肩ごしだったが、今回は、あらゆる角度から見てたようだ。
叫び声や慌ただしい様子もなく静か〜なお産。ちょっと異様な感じもした。出産後もアメリカの人のように思いっきり嬉しさを表現できずし〜んとしてしまった。へその緒は、いつの間にかあっさり切られてしまっていた。
会陰切開はこちらではしないとチャイルドバースクラス(両親学級)で言われていた。前回は切開しており、今回も少し裂けた。無痛のため縫うのも痛くなく苦痛なく、お産直後を過ごせた。ドクターもべテランで 最初の印象とは違いとてもスムーズに行われ良かった。何度も握手をしておめでとう!!すばらしい!!と言ってくれた。
ドクターはその日 3人の赤ん坊を取り上げ、みんな3,035グラムで吃驚していた。産湯に入る事もなく(拭くだけ)、帽子をかぶせられ(こちらでは赤ん坊にすぐに布の帽子をかぶせる。)、2時間親子3人で過ごす。おっぱいも初めて 産後すぐに吸わせる事ができた。良く吸ってくれた。
一睡もしていなかったが、LDR室で出産の興奮で眠れずうだうだと過ごす。パパとおしゃべりしながら、、、。寝とけばよかった〜