9月22日 小カヤニスト、大カヤニスト Part1 

 日本のカヤネズミ研究の草分け的存在で、日本で唯一のカヤネズミの科学絵本「カヤネズミの四季」の著者である、九州大学名誉教授の白石哲先生に、思いがけずお会いする機会を得た。

 きっかけを作ってくれたのは、カヤネットだった。
 今年3月に出版した「全国カヤマップ2002特別版」(全国カヤネズミ・ネットワーク編)を白石先生にお送りしたところ、「カヤネズミと生息環境の保全にいささかでもお手伝いできれば嬉しいことです。九州へのお越しをお待ちしております。」というお言葉とともに、カヤネズミの情報提供や、生息場所へご案内いただけるとの大変有り難い内容のお手紙をいただいたのだ。白石先生は、私が大学院でカヤネズミの研究を始める前年に九州大学を退官され、論文や著作(「カヤネズミの四季」は、修士時代の私のバイブルだった)を通じてしか存じ上げなかったので、望外のことに感無量だった。

 早速返礼を差し上げるとともに、私の拙い論文や報告書をお送りしたところ、日を置かず、先生からご返事が届いた。私の不躾な所行へのお叱りもなく、「これらの文献を早く知っておれば、今年三月に終了した筑後川河川敷のカヤネズミの生態調査−河川敷のオギとカヤネズミの保全策を考えるため−報告書にもっと考察を加えられたろうと、残念です」というお言葉をいただき、恐縮してしまった。また、九州のカヤネズミの生息地視察については、白石先生がフィールドにされている筑後川流域にご案内いただけるとのことだった。便せん4枚に、直筆できっちり書かれたお手紙は、重みがあり、嬉しくて、何度も読み返した。

 

 その後、数度のやりとりを経て、9月中旬に九州におじゃますることが決まった。調査行の内容は、次号にて。