エリ エリ レマ サバクタニ





遠い星からやって来た
生まれる前から来ると言われた
父母の愛では生まれなかった




木屑の匂いで大きくなった
大きくなったら喋り出した
喋る言葉が皆と違った




愛する者に囲まれた
皆を思っていつも祈った
祈ったけれど訝られた




見える耳と
聞こえる目とを
持ったから




神の子なんて言い出して
皆に追われた
愛する者は裏切った




長い道を独りで歩いた
渇いた喉に 酢えた葡萄酒は
舌から奥へ届かなかった





手ニ穴ガ開イタ
足ニ穴ガ開イタ


イタカッタロウ
イタカッタロウ





最後に僅かに疑問を持った
寂しくて
少し叫んだ





されこうべの丘から
不埒に消える





それでも懲りずに復活なんて言い出して
貴方は二番目の夢を
いつも持たない

 

 

 

 

 

 

Photo by Noi


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