ベビーカー購入

 
 

 というわけで、ベビーカー。
なーんと、お父ちゃんの商品説明をきいているうちについ、購入することになってしまった!
 
 既述のおもちゃやさんのおかみさんにベビーカーを売っている場所をきいたところ、すぐ近くにあるらしい。ついでがあるのでおもちゃやさんのおじちゃんがそこまで一緒にいってくれるという話になった。まんまとお父ちゃんにのせられてしまった感がぬぐえないお母ちゃんは、とんとん拍子に話が進むことに胡散臭さを感じながらも、うきうきするお父ちゃんにくっついて、そのおもちゃやさんのおじちゃんの後を歩いた。本当にすぐ目と鼻の先、ルイーズ通りの表に面して高級そうなベビー洋品店がそこにあった。

 案内してくれたおじちゃんにお礼をいい、店内へ。そこには、ほんの数台の見本となるベビーカーが展示されていた。ベビー洋品店なので、他にベビー布団やベビーラックなど、お母ちゃんにとって魅力的な商品がずらり。日本では手にはいらないような、いかにもヨーロッパ製のステキなベビー用品が並んでいる。ベビーカーよりもそういった小物類に目を奪われながらも、嬉々としてベビーカーを選ぶお父ちゃんと一緒にベビーカーをながめた。

 とにかく、3輪バギーのメリットは車輪が大きいこと。日本のベビーカーは車輪が小さいので、とかく段差に足をとられがちだ。日本で使っているとき最も困ったのが、歩道と車道の間。歩道のみ歩いている分にはいいのだが、交差点などでは歩道がいったん下がって段差が少なくなる。そこは、普通に歩いているときや自転車などでは全く気にならない程度の段差なのだが、車輪の小さいベビーカーではたった数センチの段差でも意外に足をとられる。ましてや、ヨーロッパではほとんどの街が石畳。ごまちはものすごい振動をうけながら移動することになるし、我々も四苦八苦しながらベビーカーを押して街歩きしていた。

 まあ、別にずっとヨーロッパにいるわけでもないし、数日我慢すれば日本に帰国するのだからそれをどうこう言うのも逆におかしな話。しかし、外国かぶれの我々には外国っぽいというだけでも十分魅力的だったし、他に、丈夫で軽く、背が高くても押しやすい、3点シートベルトで安全、ブレーキはディスク式もどき、などなどたくさんのメリットがあるように思われた。

 そのお店にあった3輪バギーは2種類。上部が取り外しできてチャイルドシートにもなるものと、普通の3輪バギーとだった。他にもレトロちっくな箱形の完全に横になれる新生児用のバギーもあった。これは4輪だったけど。ごまちはチャイルドシートは別に持っているし、すでに新生児ではなかったから、普通の3輪バギーを選ぶことにした。
 いつもの我々ならば数件のお店をはしごして比較し、最も安くて品質のよいものを購入するのだが、このときは旅行中で時間がもったいなかったことと、他のお店を探すことができなかったので、このお店で購入することにした。といっても、この3輪バギーがとっても気に入ったからなのだが。

 色はネイビーブルーとグレー。ネイビーブルーのはよくみかけたが、グレーのは初めてみる。お店の人も、「これは新色でおすすめ」と言うのだが、日本ではネイビーブルーでも十分かっこいいだろう。グレーは汚れが目立たない分、最初から薄汚れてみえるリスクがある。
 というわけでお母ちゃんの意見を採用してもらい、ブルーを選んだ。
 


 
と、ここまでとんとん拍子に話が進んだが、ここで困ったのが、日本から持ってきたベビーカーだった。
この先の長い旅行中に2つのベビーカーを持ち歩くのはさすがに我々でもきつい。
新しい3輪バギーを使うとすると、今まで使っていたベビーカーを日本に郵送せざるをえまい。
そこで、まずお店でいったん預かってもらうことにして、その日の街歩きは3輪ベビーカーでして、夕方ホテルに帰る前にとりにくることにした。翌日にでもホテルの近くから送ればいいだろう。

お父ちゃんが3輪バギーの支払いをしてくれている間、お母ちゃんはさっきからうずうずしていたかわいいベビー用品をじっくりながめ始めた。そして、超かわいいつなぎの上下の上着セットと靴下、シャツをお父ちゃんにおねだりした。
3輪バギーの購入で気を良くしたお父ちゃんは二つ返事で「いいよ。」
ついついお母ちゃんも調子にのって、かわいい靴下も追加して、お父ちゃんがまとめてカードで購入。
後日帰国してから請求書をみて、お父ちゃんはこれらのごまちの洋服の出費が意外に多かったことに度肝をぬかれたらしい。
あやうく、カード会社に確認の電話をするところだったようだ。
お母ちゃんは確信犯なのだけどね。

このつなぎのかわいい服はもったいなくてなかなか着せられなくて、結局お正月に一回着せたきりになっている。
ヨーロッパのおぼっちゃまっぽいかわいい服。
(しかし、顔が純和風なので全然おぼっちゃまっぽくはならない。)
はやく着せなければ着れなくなってしまう、とあせるのだが。。。


 ところで帰国後この3輪バギーでアパートの近所を散歩しているとよく声をかけられた。たいていは孫ができたばかり風のおじいちゃんおばあちゃん。
「あまりみかけないタイプのベビーカーですね。」
「押しやすそうですね。」
「どこで買ったのですか?」
などなど。
結構目立つらしい。お父ちゃんもお母ちゃんもとっても気に入っているので、ここぞとばかりにこの3輪バギーの利点を説明する。使ってみて実感するのだが、とにかく段差がこえやすくて、片手でらくらく押せる、子供の安全に気を使っている、という点が最もよい点だろう。
 
 日本ではトイザラスで同じようなタイプの車輪の大きい3輪バギーを見つけた。日本で売っているだけあって、トイザラスで売っていたものはやや小型。今回我々が購入したバギーは、外国では普通サイズだが、日本では巨大であることに間違いない。だいたいにおいて、日本のアパートのエレベーターにはいるかどうかひやひやしながら持ち帰ったものだ。日本では小さなスーパーなら中の通路やレジではひっかかってしまう。もちろん地下鉄などの駅の自動改札も抜けれない。(車椅子用の広い改札は抜けることができる。)

 あ、お父ちゃん、別に文句を言っているわけではないのよ。押しやすいし、荷物もたくさん乗せられるし、操作しやすいし、何よりかっこいいし、お母ちゃんとしてはとっても気に入っている。ただ、客観的にみて少しだけデメリットがあるのも一応明記しておかなきゃね。。。

 というわけで、この3輪バギーを押しながらその日はルイーズ通りを練り歩くことになった。

 
 

つづく

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