ホテル到着
タクシーは夜の街を走り始めた。ブリュッセルの繁華街をぬけて、だんだんとオフィス街
らしき通りにはいっていく。ホテルはEU本部の近くと書いてあったから、オフィス街にあるのは
のは予想していたが、土曜日の深夜のオフィス街は人っ子一人みられないため閑散とした
印象を受ける。お父ちゃんも緊張のためか黙りこくっている。後できいたら、お父ちゃん
はすでにホテルまでの道順を把握していたらしい。その道ではない道をタクシーの運転手
さんが使ったので(それも後できくと一方通行だったためらしいが)、お父ちゃんは不審に
思っていたそうだ。お母ちゃんはホテルの最寄り駅であるSchuman駅が見えたのでほっと
してお父ちゃんにそのことを報告した。お父ちゃんもほっとしたようだ。
間もなくホテルがみえて、一方通行をさけるように迂回したあと、タクシーが停まった。
ホテルは、入り口の上に国旗がたくさんかかげてある、いわゆる「ちゃんとした」ホテルだった。
お父ちゃんもお母ちゃんも、二人で旅行するときにはこんな立派なホテルに泊まったことが
ない。たいていのヨーロッパの安宿は、目の前に立っていてもホテルだと気づかないような
小〜さい看板が申し訳程度についているぐらいの普通の民家で、深夜に入り口に明かりがつい
ていることすらほとんどない。
こーんな立派なホテルに、インターネット予約した2500BFの料金で本当にバストイレ
付きの部屋に3人が宿泊できるのだろうか。ふと不安になる。
ホテルの玄関の自動ドアは深夜のため自動ではなくなっており、ベルをならすと人のよさそうな
おじさんが玄関のロックをはずしてくれた。とりあえず、インターネットで予約したのは
お母ちゃんなので、お母ちゃんが先頭にたってカウンターに立つ。
「インターネットで予約したものですけど。。。」
「知ってるよ。赤ちゃんと一緒だろう?ちゃんと用意してあるよ。」
「あの、チェックイン前に確認なんですけど、朝食付き、税金サービス料込みでダブルルーム
3人で泊まって2500BFですよね?」
「そうだよ。」
「ミルク用のお湯はもらえますか?」
「時間がわかればあげられるよ。」
お母ちゃんのつたない英語で書いたインターネット予約の文面がちゃんとつたわっていたみたいだ。
ほっとしながらチェックインした。部屋は1階。といってもヨーロッパ式の階の数え方だから、
日本でいう2階である。お湯もピッチャーに入れてピッチャーごと貸してくれた。
さすが4つ星ホテルだけあって前払いでもない。(逆に請求時の時の不安は残るものの、一応確認
したのだから大丈夫だろう。)
旧式のエレベーターで一つ階を登った。エレベーターにはドアがついていない。
フロアのドアをあけるとそのままエレベーターになっている。うっかり寄りかかってしまうと
たいへんだ。部屋は10号室。ホテルの玄関側の角の部屋だった。部屋の中に廊下のようなもの
がついており、横にトイレが別個についていた。廊下を曲がると洗面所とお風呂。お風呂は
バスタブにシャワーまでついており、ドライヤーも設置されていた。すごい。
(繰り返すようだが、ヨーロッパではかなり高級なホテルでも、バスタブ・シャワー
が両方ついていることは少ない。それにしても、バスタブだけのお風呂って、猫足だったり
してとってもステキだけど、いったいどうやって髪を洗うのだろう・・・。)
お風呂にはいつでも使える電熱式の暖房装置がついていた。
夏場ですらこの寒さだから冬は暖房をつけないとお風呂にもはいれないのだろうなあ。。。
部屋はといえば、ちゃんと鏡台もついていて、角部屋だから窓も大きく開き、ながめもよい。
更に、ダブルベッドの横にはなんとごまち用のベビー敷き布団に囲いがしてあった!感動。
これでごまちを安心して寝かせられる。バスタオルとフェイスタオルのセットはごまちの分を
含めて3セット用意されていた。
つづく
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