合気柔術とは          

 合気柔術とは、自分の力に頼らず、相手の力を利用し、技と合気で相手を制する護身の為の武道です。力や体格に頼らないため、習得すれば、年齢や性別に関係なく行えます。

 柔術は武士の裏芸として発達したものです。つまり、武士が刀を持たないか、使えない状況で敵に襲われた時、どのようにして身を守るかというところから始まりました。

 そのため、一部の剛の者しか使えないような技では意味がありません。非力の者はそれなりに身を守らなければならなかったのです。如何に相手の力を利用し、相手を有効に制することのできる技が研究され、柔術ができあがっていったのです。

 明治になり、柔道が台頭すると、柔術は一時衰退します。しかし、明治後半にこの柔術に合気というものを入れ、合気柔術を全国に広めた男が出ました。それが武田惣角です。

 合気については、各会派や道場、指導者によって解釈がまちまちです。ひとつ共通していることは、相手の力を徹底的に利用し、さらに、相手の行動を起こそうとする気を読みとるというところです。一般に知られている合気道は植芝盛平がこの合気の部分を特化させ、独自に発展させたものです。