●LSI方式のテレビゲーム普及と
 早くもマイコン方式テレビゲームの登場

1976 昭和51年

アタリのポン(PONG)には、AMI社というメーカーが製造したゲーム専用LSIが搭載されていました。これは今まで数十個のICやTTLで組まれていたゲームソフト&ハードをたった1つのチップに集積したものです。製造までの過程は今までとあまり変わりませんが、組み立ては楽で、回路構成が単純なことから故障が少ないというメリットがあります。
PONGでは1種類のゲームしかできませんでしたが、75年末に半導体メーカーゼネラル・インスツルメント社(General Instruments)が、4種類のゲームができるゲームLSIを開発し、翌76年に発売を開始しました。つまり、電気工作の知識があれば、誰でも簡単にテレビゲームがつくれる時代がきたのです。これで一気に火がつきました。
76年はなんと300〜350万台ものテレビゲームが全米で製造・発売されたそうですが、その多くが、このようなLSIチップを利用したテレビゲームということです。

さて、驚くべきことに、アメリカではこの年、早くもマイクロプロセッサを搭載した、プログラミング方式(PROGRAMMABLE)テレビゲームが発売されました。カートリッジを取り替えるだけでいろんなゲームが遊べるという、現在のスタイルの先駆けのマシンです。その名もチャンネルF(CHANNEL F)の登場です。


MEMO 誰でも作れるといっても、実際には、テレビゲーム製造の特許を持つマグナボックス社に100万ドルのパテント料を払わなければ違法だったわけです。でも実際は、多くのメーカーが無視していたようですねえ。


マイクロプロセッサ、半導体記憶装置を搭載し、かつカートリッジを差し替えることでいろいろなソフトが遊べるテレビゲームを、海外では一般的にPROGRAMMABLE MACHINEと呼びますが、長ったらしいのでオデッセィではマイコン方式と呼称しています。
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PADDLE IV
(ROBART ELECTRONICS)


ゲームLSI方式のテレビゲームのひとつ。4種類のボールゲームが遊べます。




CHANNEL F
(FAIRCHILD)


自社開発のマイコンF-8チップををいただく、世界初のマイコン方式テレビゲーム。画期的な製品として世界中で話題になりました。