第3章 練習場とホームレッスン

さあ、道具もそろったし、ウエアも選びました。では“私をコースに連れてって!”というわけにはいきません。まずあなたは練習場に行くのです。そして、なにがなんでも100ヤードを飛ばせるようになることです。この100ヤード飛ばすということは、コースに出る「最低条件」と考えてください。最初のうちはドライバーとか5番アイアンとか考えず、とにかくクラブがボールに当り、100ヤード以上ボールが上方に飛んでいくことを目標にしてください。


●練習場の選び方

練習場にもいろいろあり、インドアの5ヤードからアウトドアの200ヤード以上の距離とさまざまです。初心者には距離の短い練習場をおすすめします。というのは、最初は球筋より、フォームをつくることがポイントとなるからです。スイングができ、空振りの不安がなくなってから広い練習場に行きましょう。
また、打席は2階よりも1階がおすすめです。2階だとゴロを打っても、あたかも空中を(低く)飛んでいるように見えてしまうのです。


school ●ゴルフスクールに入ろう

◎自己流やちょっとできる友人に習うとすぐ悪い癖がついてしまいます。一度悪い癖がついてしまうと、これを直すのは容易なことではありません。とくに上級者とはいえ年長者に習うと、昔のクラブで鍛えた、古い理論の根性スイングが身についてしまいます。現在のゴルフは「やさしい・軽い・高性能クラブ」でのスイングが基本ですから、わずか10年前とはいえスイング理論が異なります。
◎スキーやスノボーでも最初にスクールに入った人は上達が早いといわれます。ゴルフのスクールでは、レベルに合わせたレッスンが受けられますから安心です。友人と行くより、できるだけ1人で入会しましょう。
◎練習場のレッスンプロに習う場合は、まず実際のレッスン風景を見学し、説明が丁寧な教え方をしているプロがいいでしょう。最初は10回コースくらいに入り、基本が身についたら、時々ワンポイントレッスンを受けるといいでしょう。レッスン料は1回=20〜30分で2000円が相場です。


lesson ●上手なレッスンの受け方

正しいスイングは体で教わると同時に、頭=脳で覚えることも大切です。レッスン前に自分の体型に近い女子プロのレッスンビデオなどを見て、知識としての正しいフォームを脳にインプットしてから練習に臨むと、上達もいっそう早くなります。
練習場や本番のゴルフに行って、いきなりボールを打ってはいけません。必ず、入念なストレッチで体をほぐしてから始めましょう。ゴルフで腰痛やぎっくり腰になる人も多く、これらはプレー前の入念なストレッチで予防することができます。


grip ●グリップ

ゴルフの基本はグリップです。グリップにはオーバーラッピング・グリップとインターロッキング・グリップがあります。ベースボール・グリップは使いません。
一般的なのは「右手の小指を左手の人指し指と中指のあいだにかぶせる(のせる)」オーバーラッピング・グリップです。もうひとつは、「右手の小指と左手の人指し指をからませる」インターロッキング・グリップです。かつてはインターロッキング・グリップは非力な男性や女性に合うとされましたが、近年クラブが軽く振りやすくなり、ゴルフ理論も劇的に変わっています。ビッグドライブを放つタイガーウッズ(身長188センチ)や石川遼くん(173センチ/2008年9月)はインターロッキング・グリップです。いろいろ試して自分に合ったグリップを選んでください。


stance ●クラブの構え方

背中が丸くなっていてはきれいなスイングはできません。背筋を伸ばして振りましょう。よく勘違いするのは背筋を伸ばすというと胸を張ってしまう人がいます。胸を張ってしまうと肩が後ろに引けて、スイングできません。胸を開かずに背筋をかるく伸ばしてください。
◎ゴルフはボールを打つことから始まります。そして大事なことは“クラブの重さで打つ”ということです。初めてクラブを持った時「案外重いんだな」と思ったはずです。しかしクラブ全体が重いのではなく、ヘッドがバランスよく重いのです。これを利用することが上達のコツなのです。


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