アメリカ&カナダ/U.S.A&Canada-1
1940s〜1979

今から118年前のコカ・コーラの誕生はアメリカそのものの歴史ともいえる。この100年にアメリカはどんどん強くなり世界を制覇したが、その先兵にもたとえられてコークは世界のさまざまな国に浸透した。コーク・イコール・アメリカであり、ジョージア州アトランタがその生まれ故郷、生みの親はジョン・スミス・ペンバートン薬剤師、育ての親はアーサー・G・キャンドラー氏である。
彼は研究室に入ると、ペルーから送られてきた生のコカの葉と、コカのエキスを抽出するためのろ過装置を満足げに眺めた。コカ・コーラ社の社史によれば「彼は釜の上に身を乗り出し、せんじ薬の匂いをかいだ。それから長い木のスプーンを手にすると、釜の中でプクプク泡立つねっとりとした茶色い液を少しすくってしばらく熱を冷ました。彼はスプーンを口元に運び味をみた……。彼はこの甘いシロップに水ではなく、たまたま炭酸水をまぜてみた…。」これだという味を見つけるまでのペンバートンの努力と忍耐は幸運によってついに報われた。1885年の8月の暑い日、世にいうコカ・コーラの誕生であった。(マーク・ペンダグラスト著、古賀林 幸訳「コカ・コーラ帝国の興亡」より)


1940年代のレギュラーサイズ透明ボトル。
USA.1943.Clear USA.1943.Clearup
USA./1943年アメリカ製の6オンス(約180ml)レギュラーサイズの透明ボトル。ロゴ下は2行で、TREDE MARK REGISTERD と BOTTLE PAT.D-105529、6FLoz。空瓶375gの軽量タイプ。戦時配給または外国用と推測/1943・昭和18年
1940年代のレギュラーサイズグリーンボトル。
Los Angeles Los Angeles1948-up
USA.calif/ロサンゼルスのジョージアグリーン・レギュラーボトル。BOTTLE PAT. D-105529、6FLozでボディのエンボスが(薄いのではなく)ソフト。ロゴ下の2行の文字はたて長で大きい。底にLOS ANGELES CALIF.のエンボス。空瓶重量400g。6FLoz/1948・昭和23年
1950年代のレギュラーサイズボトル。
1951-bottm-up Los Angeles1951
USA.calif/ロサンゼルスのレギュラーボトル。BOTTLE PAT. D-105529。上記と同じボトラーの3年後だが、ボディのエンボスがくっきり深い。ロゴ下の2行の文字はひとまわり小さな書体でくっきり彫り込んだエンボスになり、底のLOS ANGELES CALIF.のエンボスの書体も変わった。ボトルの抜き型を更新したもよう。空瓶重量400g。6FLoz(約180ml)/1951・昭和26年

1956年に新発売された1PT(26oz)ボトル。
1956,1PT Bottle Cap-up
USA./かねてより開発が進められていたキングサイズ(12oz=355ml)、ファミリーサイズ(1PT.=26oz=770ml)のボトル型が1955年に完成。1956年、レギュラーボトル以外では初めてのホブルスカートデザインの1PT(26oz)ボトルが新発売された。初代はCoca-Colaのロゴは白ACL印刷だが、ロゴ下の1PT.10FL.OZ.表示はエンボス。導入後数年間製造されたが1960年前半に製造中止されたとのこと。リターナブルボトルなので各地でいつまで使用されたかは不明。米国の旧単位表示は、1PT.(1pint), 10FL.OZ.は重量を表し、26oz(769.6=約770ml)は容量=体積。10FL.OZ/1956・昭和31年。

1960年代のレギュラーサイズボトル。
1964の空ボトル 1964アップ
USA/1964年のレギュラーサイズボトルで、ジョージア・グリーンが美しいエンボスです。1950年代後半から登場してきた白文字ACLプリントと入れ替えの時代です。これはエンボスボトルですがボトル型は旧D-105529型から新しい設計の容量が6・1/2oz(約190ml)の新タイプになっている/1964・昭和39年

レギュラーサイズボトルの4色をご紹介。
4kinds of colo
4 Colors/コカコーラといえば1915年以来のジョージア・グリーン。コカコーラが生まれ育ったジョージア州アトランタの深い緑をイメージしていることは有名ですが、ここではレギュラーボトルの4色を紹介します。左から基本の【ジョージア・グリーン】。次は青みが美しい【リードブルー】これはガラスに鉛(lead)を加えたもの。そして【ライト・ブラウン】、一番右が東南アジアなどに多い【クリアー/透明】ボトル。古いストレートサイドボトルにはこげ茶(バーント・アンバー)や水色(アクア)などがありますが、ホブルデザインボトルになってからは奇抜な色はなくなりました。 ●画像クリックしてアップ

1974年、記念ボトルの元祖登場!
Chattanooga Chattanooga-UP
U.S.A/チャタヌーガ(Chattanooga)は、1899年、正式な契約のもとに世界で最初にコカ・コーラをビン詰めしたボトラーです。写真はそのチャタヌーガが1974年、創立75周年を迎えて世に送りだした記念ボトルで、黎明期1900年頃の自社のストレートサイド(straight sided)・ボトルがモデルですが、この後アメリカや日本を始め世界中で出される記念ボトルの元祖となりました。ボトルにプリントされたデザインは当時の紙ラベルで「ダイヤモンド・ロゴ」と呼ばれ、「スペンサー書体」のロゴの色は青、ワクは黒。底にはCoca-Colaのロゴがエンボス。10FLoz(約300ml)、1974年製。

チャタヌーガ100周年ロゴ 底のロゴ・アップ
コカコーラの歴史をひも解くと、創始者ペンバートン氏はコカコーラ発明後わずか2年で亡くなったが、1891年、コカコーラの将来性を信じ全財産をはたいて(とはいえたった2300ドルで)全株を購入したのはAsa・キャンドラー氏だった。当時のコカ・コーラは炭酸をその場で混ぜて売る店売りだったが、1899年、正式な初代ボトラー、ベンジャミン・F・トーマス氏は製造販売権購入後直ちにチャタヌーガでプールホールの2階に最初のコカ・コーラのビン詰めプラントをオープンしたとあります。チャタヌーガの町はテネシー州にあり、コカコーラ発祥のジョージア州アトランタの北に隣接しており、グレンミラーのヒット曲「Chattanooga Choo Choo」という列車が保存された駅が観光地としても有名です。

次は1975年、本家アトランタの創立75周年記念ボトルです。
1975Blue Label 1975Blue Label-UP
USA・ジ・アトランタ/チャタヌーガに遅れて1年後、1900年に設立されたジョージア州の本家アトランタ・コカコーラ・ボトラーズの創立75周年記念ボトルで、社名にも本家を主張すべく"THE"が入っています。美しいブルーラベルの1色刷り。底にCoca-Colaのロゴ入り。10FLoz、1975年製。

次も1975年、ナッシュビルは独自の丸ラベルで27年前。
1975Black & Blue Label 1975Black & Blue Label-UP
USA・ナッシュビル/チャタヌーガと同じテネシー州で1900年に設立されたナッシュビル・コカコーラ・ボトラーズの創立75周年記念ボトルで、First "Bottler's Contract(契約)"とあります。ロゴの色は紺、ワクは黒。底にはCoca-Colaのロゴがエンボス。10FLoz、1975年製。

1976年、シンシナティは"75"がブルーです。
1975Red & Blue Label 1975Red & Blue Label-UP
USA・シンシナティ/1901年に設立されたオハイオ州のシンシナティ・コカコーラ・ボトラーズの創立75周年記念ボトルです。ロゴの色は赤、ワクは青。75も青色。10FLoz、1976年製。

1975Red & Blue Label 1975Red & Blue Label-UP
USA・Pembroke Plant/1906年に設立されたマイアミ州のペンブローク・コカの新プラントのグランド・オープニング記念ボトルです。フロリダ半島南部に供給して70年以上、とあります。ダイヤモンド・ロゴはドッキリの赤1色。王冠は白。10FLoz、1976年製。

   
焦げ茶色の75周年記念ボトル登場
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USA・フロリダ75th/1902年創業のフロリダコカ・コーラボトリング・カンパニーの75周年記念のストレートサイド・ボトルで、75周年モノでは初のバーント・アンバー=焦げ茶色瓶。ひし形と楕円の地色は淡くくすんだイエロー、刷り色は黒と赤。瓶ビールのような焦げ茶色のボトルでコークを飲んだらどんな気分だろうか。 10FLoz、1977年製。
じつはこの年に創業75年を迎えたflorida、Huntsville (Alabama)、Knoxville、Tennessee、Memphis などのボトラーが各社そろってバーント・アンバーの記念ボトルを発売したのだ。コレクターさんはチェックしておいてね。
 
  
75thサークルアロー 75thサークルアロー底
USA/ジャクソン・テンの創立75周年を記念したボトル。ジャクソン・テンもチャタヌーガと同じテネシー州のボトラー。1905年当時のバーントアンバーカラーとサークルアロー(円い矢)の浮き文字デザインを復活させ、底にロゴも鮮明なストレートサイドボトルです。(当時の本物ボトルは珍品の項)この75周年記念ボトルは中身入りと、最初から空のボトルがある。10FLoz/1980製 ●右画像をクリックしてアップでどうぞ

1980年発売、パレスティーン75周年記念の赤ラベルです。
1980レッドラベル 1980レッドラベルのUP
U.S.A/パレスティーン・コカが1980年に発売した創立75周年記念ボトル。1905年から75年で、チャタヌーガより6年後にトーマスビルでボトリング事業を開始した。ダイヤモンド・ロゴが日本でもおなじみの黒ワク赤文字になった。裏面のデザインも変わり、このころ75周年を迎えたいくつかのボトラーがこのデザインを採用している。10FLoz、1980年製。

64FLoz
U.S.A/64FLoz、約2L入り。瓶自体もかなりの重量で大迫力。隣のレギュラー・ボトルと比べてこの大きさ。1976年製。

アメリカの珍しい初期スクリューキャップ
1977ツイストキャップ 1977エンボスのUP
U.S.A/スクリューキャップの初期ボトル。フタには "TWIST OFF TO OPEN"と書いてあります。1970年代の一時期にのみ製造販売されたアメリカでは珍しいタイプ。ロゴは浮き文字。ネックにも大きくNO DEPOSIT(回収しない)と浮き文字。透明ボトル。10FLoz、1977年製。

1970年代後半のキングサイズとレギュラーサイズ。
Hawaii ロス
USA・ハワイ/グリーンガラス瓶に白英文字、両面同じCoca-Colaのレギュラー190mlとキングサイズの355ml/1978USA・ロサンゼルス/ビートルズがライブをやったハリウッドボウルで。190ml/1979(入手時期)

アメリカに赤いダルマボトルが登場
1979ダルマ16oz 1979ダルマ16ozのUP
USA/ダルマボトル。透明ガラス瓶に発泡PSカバーの no refill 約500ml入りのワンウエーボトル。アルミsキャップ。赤いダルマの始まりだ!16FL.oz、473mL。1979年。

32ozdaruma hikaku
USA/ダルマボトルの大瓶だがダルマには見えないね。透明ガラス瓶に発泡PSカバーの no refill ワンウエーボトル。アルミsキャップ。右は16ozと32ozの大きさの比較。28FL.oz、828mL。1979年。

 

カナダ/Canada

Diamond67 Diamond67-up
ダイヤモンド・エンボスボトル1。ストレートサイドの透明ガラスボトル。ダイヤモンド・エンボスにロゴとコカコーラコンツアーボトルのエンボス。アメリカや日本の初代ダイヤモンド缶と同じデザイン。この時期限定のボトル。CONTENTS 10FL OZ。CANADA、1965〜67/1967年製。

   
Diamond68 Diamond68-up
ダイヤモンド・エンボスボトル2。CANADA。肩が丸みを帯びた透明ガラスボトル。ダイヤモンド・エンボスには片面Coca-Cola、片面Coke。こんなボトルがワンウェーだなんて、もったいないね。CANADA、1967〜68/1968年製。



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