1997年のクラシック音楽鑑賞日記

12月13日
今日は、Hamelinが渋谷のTower Recordsでイベントを行った。もちろん、ピアノも弾く。曲目は、Liszt:ため息、Chopin/Godovsky: Etude No.1、Alkan:イソップの饗宴ほか。どれも凄かったが、特にAlkanが物凄かった。3日続けて良いものを聴けた。幸せ。

12月12日
今日は、N響の日。曲目は、Tchaikovsky:ロココ風の主題による変奏曲、Stravinsky:春の祭典など。Tchaikovskyのチェリストは、Hanna Changという、14歳の女の子。ところが、この人が弾ける、弾ける。とても14歳とは思えぬ凄さ。Dutoitの伴奏の良さも相まって、なかなかの名演だった。春の祭典は、普段のN響からは想像できぬほど、良い演奏。Dutoitのなりふりかまわぬ指揮も良かった。

12月11日
今日は、Marc Andre Hamelinのコンサート。Hamelinとは、一言で言うと、史上最強のピアニストです。コンサートは、とてつもなく凄かった。人間の指に、あそこまで動く能力があったとは・・・。恐れ入った。とにかく、凄い。もはや言葉では説明しきれない。曲目は、Liszt: 幻想第1番、ため息、森のささやき、ハンガリー狂詩曲第10、13、2番(2番はHamelinのOriginal Cadenza付き)、Scriabin: Piano Sonata No.5など。どれも、とにかく弾けまくってた。いやあ、凄い。

12月8日
Solti/CSOのMahler:交響曲第3番を聴く。すばらしい演奏。冒頭の金管の響きから、これぞCSO!といった感じ。驚くべきは、20年以上前のLSOとの演奏より、第3、5楽章以外はより速くなっているということ。おいてなお若く---Soltiにとっては当たり前のことだったのかも知れません。

12月7日
Mravinsky/Leningrad POのBrahms:交響曲第1番とTemirkanov/St. Petersburg POのShostakovich:交響曲第7番"Leningrad"を聴く。Brahmsは、驚異的に録音が悪く(1949年)、聴くのにかなり苦労を強いられた。もともと好きな曲でもないので、特にこれといった感想はない。Shostakovichは、Termikanovがちゃんとやってるのか心配になって買ったのだが、結構良くて一安心。どちらかと言えば、Svetlanovのような重戦車タイプの指揮者のようだ。ティンパニの爆音が聴けたりして、結構好きな演奏。

12月6日
きょうはN響の日。曲目はRavel:ピアノ協奏曲、「ダフニスとクロエ」他。ピアノ協奏曲の最初の鞭に期待していたのに、弱くてがっかり。

12月4日
「レコード芸術」の付録CDに入っていた、Barenboim/CSOのTchaikovsky:交響曲第4番を聴く。なんだこれは!?これがCSOの演奏か!?弦はそろわない、金管は濁る、その上打楽器でごまかしている。ひどい、あまりにもひどすぎる。あんないいオケをここまで落とすなんて、ある意味で才能だろうが、そんな指揮者は必要ない。Barenboimは今すぐクビにすべきでしょう。何というヘボ指揮者!

11月19日
N響の日。曲目は、Mendelssohn:「フィンガルの洞窟」序曲、ヴァイオリン協奏曲、交響曲第3番「スコットランド」。指揮はSawallish、ヴァイオリンはPeskanov。「フィンガル」は初めて聴いたが、まあまあ。やはり、うまい指揮者が来たときのN響はいい。ところが、ヴァイオリン協奏曲で形成は逆転。この世のものとは思えぬ、ひどい演奏。とにかく、独奏者がひどい。高音はかすれる、低音はギリギリ言うし、でかい図体して弾き方はヘロヘロ、テンポはノロノロ。僕は、この曲をそんなに聴くわけではないのだけど、弾きはじめてすぐに「こいつはひどい」と思った。カデンツァなど、苦痛以外のなにものでもなかった。バックのオケがうまかっただけに、余計独奏者のひどさが目立ったようだ。腹を立てまくったあとの「スコットランド」は、すごかった。とにかく燃える、燃える。Sawallishってこんな人だったっけ?と思ってしまうほど、オケをあおってた。最後は叩きつけるように終わり、見事に協奏曲でたまったうっぷんを晴らしてくれた。N響のワースト演奏と、ベストに近い演奏を同じ日に聴いた僕は、運が良いのか悪いのか・・・。

11月17日
Jansons/Oslo POのMahler:交響曲第2番「復活」とTchaikovsky: Francesca da Rimini, Romeo and Juliet, 1812 Ov.のCDを買う。「復活」は、わりとオーソドックスな演奏。特に変わったことはしていないようだ。Francescaは、なかなか良いが、やはりMravinsky/Leningrad POの恐ろしいほどに冷たい弦には一歩及ばないようだ。Romeo & Julietも良い。テンポ設定が、速めで心地よい。「1812」は、序奏が終わった直後の弦がなんか変。大砲はライヴ収録らしいが、大砲を聴くのならSolti/CSOの方が迫力がある。テンポは快速で、僕好み。

11月10日
Mravinsky/Leningrad POとJansons/RCOのBerlioz:幻想交響曲を買った。Mravinskyのは、つぶれてしまったらしいRussian Discからの一枚。大変な演奏。弦は冷たく、鋭く、金管はパワー全開。全く幻想的でない「幻想」。Jansonsの方は、演奏はまあまあなのだが、どうもRCOの音色が好きになれないなあ。このあいだ、ラジオでBPOとのを流してたけど、そっちはCDになるのかなあ?

10月29日
N響のコンサート。曲目は、Part: Benjamin Brittenへの追悼歌、Shostakovich:ピアノ協奏曲第1番、Mussorgsky:展覧会の絵。Partのは良く分からなかった。ヴィヴラートしっぱなしのチェロが耳に残った。Shostakovichは、ピアニストのIngeborg Bardastyがでかくてびっくり。トランペットの津堅より、ヒールをはいていたとはいえ、頭一つでかかった。180cm以上はあったのでは?ピアノは弾けていたが、トランペットはかなりやばかった。「展覧会」は、金管がやばすぎ。でも、最後が良かったので、まあ許すか。それを狙って、最後だけ入念に練習したのでは、という説も飛び出したが・・・。

10月24日
N響のコンサート。曲目は、Shostakovich:交響曲第6番、Rachmaninov:ピアノ協奏曲、Tchaikovsky:イタリア綺想曲。Shostakovichは、心配していた通りにお祭り騒ぎで終わってしまった。もうちょっと陰のある演奏の方が好きなんだけどなあ。Rachmaninovは、ピアニストのAndre Wattsという人が、なかなか良かった。Rachmaninov好きの先輩も満足だったようだ。そして、最後のTchaikovksyで再びお祭り騒ぎ。ま、曲が曲だけにしょうがないのだが、何だかにぎやかなコンサートだった。

10月19日
教育TVで、Solti/Chicago SOの演奏会を鑑賞。曲目は、Beethoven: "Egmont" 序曲、交響曲第5番、Mussorgsky: 展覧会の絵。「運命」の第2楽章で、トランペットがミスしてた。ちょっと意外。でも、他はほぼパーフェクト。特に「展覧会」では、ヴィルトゥオーゾ・オーケストラの面目躍如といった感じだった。1990年のサントリーホールでのライヴ。このとき、Soltiは78才だったのだが、その指揮ぶりはとても年齢を感じさせないものだった。

10月18日
N響の日。曲目は、Beethoven: ヴァイオリン協奏曲、Shostakovich:交響曲第5番。Beethovenの方は、半分寝そうだったので、あんまり覚えてないが、ソロのヴァイオリンが良く鳴っていた。Shostakovichは、最初重苦しく始まったが、「まあ、Moscow POの指揮者(Dmitri Kitaenko)だし・・・」と思っていたが、第3楽章がどうにも格調とか気品とかから縁の遠いものになってしまっていて、「ちょっとなあ・・・」と思っていたところへ、第4楽章。はっきり言って、ひどすぎ。遅く始まるのも結構。加速をかけるのも結構。でも、あんな風にじわじわとかけることはないんじゃない?かえって不自然だし、余計に外面的になった気がする。
そんなわけで、どうにも気に入らなかったので、帰りがけにShostakovich:交響曲第5番のCDを買ってしまう。買ったのは、Jansons/VPOの演奏。なかなか良かった。第1楽章から、「これぞショスタコ」という感じ。第4楽章は、はじめ遅く始まるが、突如物凄い加速がかかる。うーん、こうでなくては。いっしょに入っていた、室内交響曲もなかなか。ただ、Wiener Philharmonikerって、ちょっとShostakovichには合わないかも。

10月16日
Mravinsky/Leningrad POのTchaikovsky:交響曲第5番を聴く。これは、1972年に行われた「幻のモスクワ・ライブ」からの1枚。1973年のレニングラードでのライブよりテンポや音の強弱が自在で、幻想的な演奏。この曲に対する認識を改めさせるほど、深い内容を感じさせる演奏。やはりMravinskyはすごい。

10月15日
教養学部900番教室でのオルガン・コンサートへ行く。曲目は、J.S.Bach: Toccata d-Moll (有名なものとは別の曲); Kerll: Canzona d-Moll, Toccata F-Dur; J.S.Bach: Sonate C-Dur; Erbach: Canzona F-Dur; Muffat: Toccata Nr.7 C-Dur aus 'Apparatus musico-organisticus'; Mendelssohn: Sonate B-Dur aus '6 Sonaten fur Orgel'; C.P.E.Bach: Sonate F-Dur aus '7 Orgel-Sonaten'; Mozart: Andante F-Dur; J.S.Bach: Fuge d-Mollで、演奏はハンブルグ大学のWolfgang Zererという人。Mendelssohnが特に良かった。でも、元々教室なので、全然響かず、迫力がいまいち。

10月12日
友人が所属している、慶應のワグネル・ソサエティーのコンサートへ行く。曲目は、Wagner:「リエンツィ」序曲、Beethoven:交響曲第8番、Dvorak:「謝肉祭」序曲、Tchaikovsky:交響曲第5番。管楽器(特にホルン)のミスが見られたけど、どれもアマオケらしく、燃えまくりの熱演。Tchaikovskyは少しチューバが強過ぎ、耳に痛かった。

10月6日
Konwitschny/Staatskapelle DresdenとBlomstedt/Staatskapelle Dresdenの"Eroica"を買う。Konwitschnyの方は、やや遅めのテンポながら、気迫のこもった演奏。何でも、EternaのLP第1号で、オリジナルのアナログ・ディスクは20万以上もするんだとか。「東独の威信をかけた名録音」というだけあって、1954年のモノラルながら、音質は良好。一方、Blomstedtの方は、実に平凡な演奏。しかも、ホルンが右側にある。一緒に入ってる第1番の方は、まだBlomstedtらしい演奏だった。

9月24日
Solti追悼、ついに終了。まずはMahler:「大地の歌」。この曲、あまり好きではないので、何とも言えない。でも、第1楽章は好き。続いて、Mahler:交響曲第9番。これはロンドン響とのもの。悪くないのだが、時々金管に無理がかかっているようで、少し濁った音がする。ティンパニが異常に鳴っているのも特徴的。Mendelssohn:交響曲第3番「スコットランド」、第4番「イタリア」。どちらも気合いのこもった演奏。「スコットランド」は第1楽章が特にいい。「イタリア」は第4楽章の厚みのある響きが良い。Mozart:交響曲第38番「プラハ」、第39、40番、第41番「ジュピター」。僕はあまりMozartを聴かないので何とも言えないが、シカゴ響との38、39番は割と分厚い響きの演奏。ヨーロッパ室内管との40、41番はSoltiにしては線の細い演奏。全体的にテンポは遅め。Shostakovich:交響曲第5番、Mendelssohn:交響曲第4番「イタリア」。ウィーン・フィルとのライヴ。ショスタコの5番は、割とごつごつした演奏。「イタリア」は、ウィーン・フィルらしからぬ、きちんとそろった弦が特徴。Shostakovich:交響曲第13番「バビ・ヤール」。とりあえず曲が良くわからんのでノーコメント。Stravinsky:春の祭典、Shostakovich:交響曲第1番。コンセルトヘボウとのライヴ。春の祭典は、もともと騒々しい曲がさらに騒々しくなってる。ショスタコの1番は、早めのテンポのすっきりとした演奏。もっとも、曲は全然すっきりするような曲ではないのだが...。Tchaikovsky:交響曲第4番。シカゴ響の金管が大爆発!爆音。すごい勢い。Tchaikovsky:交響曲第5番、「白鳥の湖」組曲。相変わらず金管は鳴りまくり。「白鳥」はついでなので、どうでもいい。Tchaikovsky:交響曲第6番「悲そう」、「ロメオとジュリエット」。「悲そう」はアナログ録音で、ちょっと音がいまいち。「ロメオとジュリエット」はすごい迫力。Tchaikovsky:「1812年」序曲、「くるみ割人形」組曲。「1812年」は大砲がすごい。部屋が揺れそうなくらい。「くるみ割人形」はついでなので...。とりあえず、これで全部かな?他の人のCDについてまで書く気力が無いので、今日はこの辺にしておこう。

9月18日
ここ一週間、相変わらずSolti追悼。何せ枚数の割に聴く時間が無いので、なかなか全部聴き終わらないのだ。まずはDvorak:交響曲第9番。シカゴ響との、この曲の唯一の録音です。友人(女)に「ガサツ」と言われるほど、金管がパワフル。僕はこのくらいが結構好きだが...。両端楽章の出来が特に良い。続いて、Soltiの十八番のMahlerに突入。まずは交響曲第1番。彼のMahler全般に言えることだが、全くしつこくならず、それでいて腹の底に響く重みがある。僕は、第4楽章が特に好きなのだが、Soltiのテンポでないとどうもしっくり来ない。第2番「復活」はあのSolti嫌いの宇野功芳氏が褒めるほどの名演。全楽章に渡って、パワーがみなぎっている。やはりMahlerはこうでなくては。歌手が良くないという話しだが、僕はあまり気にならない(というより気にしてない)。第3番はロンドン響とのもの。やはり、オケの限界を感じてしまう。でも、若々しくて、これはこれで良いと思う。第4番は再びシカゴ響とのもの。僕はこの曲があまり好きではないのだが、世間一般の評価は割と高いようだ。第5番はシカゴ響との初録音である旧盤とシカゴ響の音楽監督としての最後の録音である新盤がある。旧盤は、音楽監督に就任したばかりのSoltiのやる気が感じられる。オケの充実ぶりも見事。新盤はそれに円熟味が加わったもの。どちらも決してもたれないが、それでいてものすごい迫力の演奏である。第6番「悲劇的」は僕がもっとも好きなMahlerの曲であり、もっとも好きなSoltiのCDである。1枚に収まるスピードで、ものすごい迫力。それでいて完璧なまでのアンサンブル。何度聴いてもいいねえ。第7番「夜の歌」は、何といっても第5楽章での名手Donald Kossのティンパニが聴きもの。さすがシカゴ響のパーカッションを支えてるだけのことはある。第8番もCD1枚。さすがである。演奏も力強く、僕の好みにぴったり合う。第9番は、金管が活躍する場面が少ない代わりに、シカゴ響の緻密なアンサンブルをたっぷり聴くことが出来る。こうやってSoltiの演奏を聴いていくと、いかに僕が彼の演奏に影響されてきたかが良くわかる気がする。
12日にN響のMahler:交響曲第7番「夜の歌」を聴いてきた。指揮はSvetlanov。演奏はまあまあ。N響らしいミスもあちこちあったが、先日のTchaikovskyに比べれば、大したことはない。ティンパニも頑張ってた。しかし、何といっても最後にティンパニ以外のパーカッションの人がほぼ全員カウベルを持ち出したのにはまいった。なかなかすごいことするなあ。

9月11日
一昨日も昨日も今日も、引続きSolti追悼。Beethoven:交響曲第9番、Bruckner:交響曲第4、5、9番、Schoenberg:変奏曲をシカゴ響の演奏で、Bruckner:交響曲第7、8番をウィーン・フィルの演奏で聴く。「第9」は新しい方の録音。演奏の基本的スタイルは旧盤とそう変わらないが、こちらの方が落ち着いて、堂々としている感じがする。最後の追い込みの素晴らしさは変わらず。Brucknerの4番は、これしか聴いたことがないので、客観的な評価はできないが、第1楽章が特に良い出来である。5番は最初にこれを買って、それから好きになったのだが、最初のうちは特に何とも思わなかった。それが、今年の7月あたりから急に好きになって、今では1番好きな曲かも知れないくらい。このCDでも「最強のブラス集団」は健在。割とゆったりとしたテンポの中から、ものすごい金管が聴こえてくる。それでいて、「まだまだいけるぜ」みたいな余裕すら感じられる。さすがシカゴ。9番も、これが最初に買ったCDなのだが、ちょっとこの曲と雰囲気があってない気がしないでもない。Schoenbergはよくわからないので、パス。ウィーン・フィルとのBrucknerの7番は、かなり強引な演奏。金管とか、無理矢理音を出している感じを受ける。8番は、強引を通り越した演奏。究めつけは、第4楽章コーダでの、呆れるくらい猛烈な加速。始めて聴いた時は、一体何事かと思った。こんな演奏はもう生で聴けないんだなあ...。

9月9日
昨日も引き続き、「Solti追悼」を行なう。昨日は、Beethoven:交響曲第7、8、9番をシカゴ響の演奏で聴いた。7番は、速過ぎず、遅過ぎずのテンポで堂々と弾き切った感じがする。でも、そんな中にも金管やティンパニの強調など、Soltiらしさがちょこちょこと顔を覗かせる。8番は早めのテンポで一気に弾いた、それでいて厚みのある演奏。僕はこの曲があまり好きではないので、このくらいがちょうどいい。9番は1972年録音の旧盤。こちらの方が、若々しく、さっそうとした感じがある。それでいて、テンポ設定は、Furtwanglerに近い、かなりドラマティックなもの。最後の追い込みの速さもなかなかだが、そのスピードで全く崩れないシカゴ響のアンサンブルは驚異的である。

9月7日
「Solti追悼」と称して、彼のCDを一つずつ聴いていくことにする。今日はBeethoven:交響曲第3番をウィーン・フィル、シカゴ響の演奏で、第5、7番をウィーン・フィルで聴いた。3番のウィーンの方は、ゆとりのあるテンポで堂々と進む演奏。シカゴの方は、少し速めのテンポで一気に聴かせる快演。ウィーンの第5番は、金管の強調など、いかにもSoltiらしい演奏。第7番ではそれが少しやり過ぎに感じられる。

9月6日
Solti死去のニュースが飛び込んでくる。信じられない。まだまだこれから録音して欲しい曲が山ほどあったのに...。残念でならない。僕がクラシックを聴くようになったのは、彼のおかげである部分が非常に大きい。Beethoven:交響曲第3、7、8番やBruckner:交響曲第4、5、9番、Elgar:「威風堂々」、Enigma変奏曲、序曲"Cockaigne"、Haydn:交響曲第94、100、101番、Handel:Messiah-Highlights、Mahler:交響曲第1、3、4、6、7、8、9番、「大地の歌」、Mendelssohn:交響曲第3、4番、Mozart:交響曲第39、41番、Schoenberg:変奏曲、Shostakovich:交響曲第1、13番、Stravinsky:春の祭典...以上は僕が最初に買ったCDがSoltiの演奏であったものである。たくさんの曲と僕を引き合わせてくれた彼に感謝するとともにその冥福を祈りたい。
N響のコンサートを聴いた。曲目はTchaikovsky:スラヴ行進曲、ピアノ協奏曲第1番、交響曲第5番。ピアノは中村紘子、指揮者はSvetlanov。スラヴ行進曲はほぼ完璧の出来。ゆとりのあるテンポながら決してもたれず、盛り上がるところはしっかり盛り上がる。管と弦のバランスも非常に良かった。この曲は昔結構聴いたものだが、この演奏はかなりいい線をいっていると思う。Svetlanovはロシア国立交響楽団との演奏会でもこの曲を取り上げているので、おそらくこの曲をかなり得意にしているのだろう。ところが、ピアノ協奏曲になると状況が少し変わってきた。第1楽章の途中で、トロンボーンが思いっきり外してしまう。ここまで派手にミスったのは、最近のN響では珍しい。おまけにピアノはミスを連発する上にかなり力技だったので、かなり聴きずらかった。そして交響曲で、いよいよSvetlanovがモスクワ人の本領(ちょっと偏見かも)を発揮し始める。金管の爆音が随所で聴かれるようになる。第2楽章の前に、「この第2楽章をDianaに捧げる」と言たので、穏やかに進むかと思いきや、やはり金管大爆発。曲の最後の方では、もう金管がばてている始末。まあ、こんな演奏も時には面白くていいけどね。やれやれ。

9月5日
ついにScherchenのBeethoven:交響曲全集を買ってしまった。とりあえず、2、3、4、5、7、8番を聴いてみた。どれもすごく変な演奏だった。特に、2番と8番が変。しばらくは楽しめそうだ。
昨夜、久しぶりにMravinsky/Leningrad POのBruckner:交響曲第8番を聴いた。やはり音が悪い。でも凄まじい緊張感が何ともいえない。最後の「オチ」もいい。

9月2日
昨夜、Solti/CSOのMahler:交響曲第2番「復活」を聴いた。「最強のブラス集団」はここでも健在。気持ちいい演奏。
今朝、試験前にJochum/ACOのBruckner:交響曲第5番の第4楽章を聴く。ホルンが右から聴こえてくるのはちょっと抵抗があるが、この元気な演奏を聴くとこっちまで元気になれそう。コーダのすごい勢いが何ともいえない。今一番好きなCD。

8月27日
昨日は、久しぶりにMravinsky/Leningrad POの"Eroica"を聴いた。最近オーディオの調子が良くなったので、このモノラルの演奏でも十分に満足できる。やっぱこの人はすごい人だと思った。その後、最近出た、Mravinsky/Leningrad POの「運命」を聴いた。こちらはステレオなので、さらに良い。ティンパニがすご過ぎ。

8月24日
Jansons/Oslo POのSibelius:交響曲第3、5番を買った。正直言って、全然良くない。期待してただけに、そのショックは大きかった。金管が変に強いんだな。だめ。

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