caro diario(親愛なる日記)
  1993年 / イタリア・フランス共作 / 101分
  監督・脚本・製作・主演:ナンニ・モレッティ、製作:アンジェロ・バルバガッロ
  製作:Sacher film(Roma)/合作:Banfilm,La sept cinema, studio canal plus(paris)
  製作協力:RAI Uno,CANAL PLUS
  配給:フランス映画社

[STORY]
    この作品は3部構成である。
 1)ベスパ
   「親愛なる日記よ、この世にはぼくのだいすきなことがある!」
   というモレッティの日記の文よりはじまる、彼が愛車のバイク”ベスパ”に乗ってローマを
   走りまくる話である。
   夏のローマはだれもいない、と自由自在に好きなところをめぐり、家並みなどみて回る。
   映画を見て文句をいったりもするが、実は僕は踊りたい!と告白する。
   「フラッシュ・ダンス」のジェニファー・ビールスがあこがれなんだ!といっていると、
   通りすがりにジェニファーに会える。
   最後にたどり着くのはまだ行ったことのなかった、海岸沿いのパゾリーニの記念碑だった。
 2)島めぐり
   モレッティは、旧友のジェラルドを訪ねてリーパリ島へ行く。
   ジェラルドは30年来テレビを嫌ってみていない。
   モレッティは新作の脚本を書こうとしているが、あまりにも賑やかな島で集中できない。
   二人は、友人を訪ねがてらサリーナ島へ。その船中でジェラルドはテレビドラマに夢中になる。
   サリーナ島は一人っ子の家庭が多い。電話をすると子供に独占される。
   そして、また二人は船でストロンボリ島へ。
   ジェラルドはアメリカのドラマの行方をアメリカ人に尋ねさせる。
   その後、野性的なアリクーディ島へ。電気もテレビもない。ジェラルドは必死に島を出る。
 3)医者めぐり
   この章は実体験に基づいている。
   モレッティは原因不明のかゆみで、皮膚科に行く。数種類の薬を処方されるがよくならない。
   また同じ病院に行くと別の医師がいて、別の数種の薬を処方する。でもよくならない。
   皮膚学界のプリンスの補佐を経て、やっとプリンスに会えるが言うとおりにしてもよくならない。
   薬の山を見てモレッティは説明書を見る。みんないらない、と捨てる。
   アレルギーを疑ったり、反射療法をしたりで、最後に漢方医学センターに行き着く。
   鍼治療をうけ、雰囲気のよさで彼は通いつづける。
   そのうち胸部のX線写真を撮ったほうがいいといわれ、病院でX線を撮る。
   そして、影があるのでCTスキャンも撮ることになる。結果は肺がんといわれる。手遅れだ。
   しかし手術をしてみると、それは薬で治るというホジキンであった。
   
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