芥:料亭?オヌシのような子供が行くところではないぞ。
こなこ:知り合いがおっての。
芥:ふむ・・・
沙津姫:ごめんなさい。連れの者が・・・(^^;
芥:ん?なんじゃ、保護者がおったのか。
あ〜、香蘭殿、申し訳ないが・・・
香蘭:はいな!料亭までの道順やね?
地図見ながら説明したるわ。

沙津姫:ありがとうございます。
こなこ:若いの、邪魔したの。
芥:わはは!生意気な娘じゃのう♪(わしゃわしゃ)
こなこ:む〜〜〜(ーーメ
香蘭:ほな、付いて来。
沙津姫:お手数掛けます。
こなこ:お?・・・(じぃ〜〜〜)

主水:芥様、今の者は?
芥:中村か・・・何でもない、ただの通行人じゃ。
主水:左様で・・・
芥:のう、中村・・・少し話をせんか?
主水:はあ・・・
芥:御主はワシが捕り物に出て来た事を
訝しんでおるな?

主水:いえ・・・滅相も無い・・・
(当たり前田の・・・じゃ無え、当たり前だ!)

芥:無理するで無いわ。
世間では「悪代官」で通っておるからのう、ワシは・・・

主水:そのような事は・・・(自覚してんのか・・・)
芥:無理をするなと言うておる(^^;
今回、ワシが出陣したのには訳があるのじゃ。
中村・・・いや、昔のように主水と呼ぼうかのう・・・

御主とワシが剣術道場で知り合う以前・・・
まだワシがハナタレ小僧だった頃の話じゃよ。

主水:はあ・・・(長くなりそうだな・・・(^^;)
芥:知っての通り、ワシは貧乏旗本の出でな、
子供の頃は町人の子供と変わらんかったわ。
よく一緒に遊んだもんじゃて(^^
でな、悪ガキ仲間が屋敷の近所の長屋におってのう、
毎日のように遊びに行っておった。

主水:はあ・・・(何の話なんだよ?(^^;)
芥:そこの長屋に娘が住んでおってなあ・・・
まあ、娘と言っても当時のワシより歳は上じゃったが・・・
俗に言う「初恋の女」じゃな(#^^#)
顔はよく覚えておらんが、綺麗な人だった筈じゃ、
何せワシは面食いじゃからして・・・わはは!

主水:は・はは・・・(いい加減にしろよ?(ーーメ)
芥:ガキの頃から、その娘の後を追っかけてのう・・・
確か元服した年の夏じゃったか・・・
思い切って告白したんじゃよ(#^^#)

主水:げふっげふっ・・・(中年男の初恋話かよ!?)
芥:風邪か?大事にしろよ(^^

どど〜ん・・・ぱらぱらぱら・・・
娘:なあに?何か言った?
蔽太郎:だ、だから・・・俺、ネーちゃんの事が・・・
娘:くす・・・オマセさんねぇ?ヘータは♪
蔽太郎:も、もう子供じゃないよ!(ーーメ
娘:はいはい・・・くすくす♪
芥:それから、しばらく付き合ってのう。
士官したら夫婦になろうと思うてな・・・

主水:はあ・・・(まだ終わらねえのかな?(;_;))

蔽太郎:ネーちゃん、俺が仕官したら
一緒になってくれないか?

娘:うふふ・・・ど〜しようかしら♪
蔽太郎:俺、偉くなるよ!そうだな・・・代官になる!!
娘:そ〜ねぇ・・・
御代官様になってこの土地を守ってくれるのなら・・・
考えてもいいかな?

蔽太郎:本当かい!?約束だよ!必ずだよ!!
娘:期待しないで待ってるわ♪
芥:じゃがな・・・

だだだだだ!がらっ!!
蔽太郎:ネーちゃん!俺、仕官できたよ!あれ・・・?

芥:手紙に「さよなら」とだけ書いてあったわい・・・
見事に振られた訳じゃよ。
それでも・・・出世して本当に代官になれば
また会えるかも知れんと思うてな・・・
後は御主も知っての通り・・・
形振り構わず努力したのじゃ。
当然、賄賂も裏工作もしたわい・・・
今では自他共に認める「悪代官」じゃ・・・わはは・・・
しかしな!後悔はしとらんぞ!!
芥:代官になって彼女の「この土地を守れ」の意味が解ったからのう!!この土地はな、この国の要なのじゃ!この地が均衡を崩せば国が滅ぶ!
何者かは知らぬが、あの娘はそれを防げとワシに言ったのじゃ・・・だから・・・ワシがこの街を守るのはな・・・その女(ひと)との約束じゃ・・・
なあ、主水・・・何十年も一人の女の幻を追いかけているワシは女々しいかのぅ・・・?

主水:そういう難しい事は解りかねますが・・・
芥:ふん、そう言うだろうと思っておったわい!(ぷい!)
主水:昔馴染みとして言って置きます。
芥:なんじゃい?
主水:アンタ、影が薄いぜ・・・気ぃつけな・・・

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