富山便りVol-7


目からうろこ、大阪は日本じゃない

先日、富山から長崎へ移る友達の送別会が、お気に入りに載せている

わがやというロッジでありました。

日ごろ家族としか喋っていない私は他人の迷惑など顧みず

引き金の壊れた機関銃のごとく、誰彼構わず捕まえては

喋りまくってしまいました。(お相手してくれた皆さん、ありがとう)

そこでまたもや懲りずに富山と大阪について話しをしていたんですが

その会話の中で「だって大阪は日本じゃないよ」という言葉は

そうやったんかぁーーーー」と目から鱗が落ちるような衝撃でした。

そういわれてみれば、どこに行っても「どちらの出身ですか?」と聞かれるよりも

「大阪の人でしょ」と言われることが多い。

それはまるで日本人が外国人を見分けることに似ている・・・・

東京は生粋の江戸っ子よりも、地方からの転勤やその他の事情で住んでいる人が多いが

その大半は改めて出身地を聞かなければわからない中で

東京へ行った大阪の友達はやっぱり大阪を捨てていない人が多い。

これも日本に住みながら祖国を忘れない外国人に似ているじゃないか。

その上、大阪に里帰りした時に大阪弁以外の言語を喋ると(特に標準語)

「ちゃんと大阪弁喋れや、気持ち悪い奴やのー」と非難される。

これはいつかテレビでみた日本に住んで長い外国人タレントが母国に帰ったとき

首を縦に振りながらうなづくさまを家族が「おまえはいつから犬になったんだ

と言ったエピソードにも似ている・・・・・・

そうやったんかぁーー大阪は日本とちゃうかったんかー

それやったら富山の人間になれるわけがない。

いつまでたっても富山になじめない私に勇気をくれた一言でした。

一生大阪の人間であろうと誓ったのでした。

 


恐るべし屋根雪

2月の後半から3月にかけてよく雪が降りました。

地球温暖化に伴い、このあたりも雪が少なくなったらしいが

それでも夜から降り始めて、朝になっても降っていたりするとけっこう積もっていると思います。

屋根にも雪が積もっているのですが、屋根に雪が積もりっぱなしになると

屋根が落ちてしまうので屋根は雪が落ちるようになっています。

その時にドドドドドーーっと激しい音を立てて落ちてくるのでびっくりします。

たかが屋根の雪が落ちても「雪崩?」って思うくらい激しい音なので

本物の雪崩ってすごいんだろうなぁーーなんてふと思ったりします。

(それでも50センチくらい積もった雪が落ちる時は家が振動するんですよーー)

しかし、本当の屋根雪の恐ろしさはそんなことではありません。

屋根雪は予告も何もなくいきなり落ちます(あたりまえか)。

その時に偶然外にいたりなんかするとひどい目に合います。

ここでの灯油の消費量は大阪とは比べ物にならないくらい多いので

ドラム缶単位で納屋に置いてあります。

ストーブの灯油が切れたら納屋まで補給しに行かなければならないのですが

ある時、目の前に屋根雪がドッサーーっと落ちてきたので

「おーーっとーー、あぶない、あぶない、セーーフ」なんて言ってたらお姑さんが

気をつけなダメながよ、屋根の雪で首の骨を折って死ぬ人おんがいちゃ

と言うじゃないですか。

私はまだ屋根雪をかぶった事はありませんが、年に一人か二人くらい

屋根雪による頚椎骨折で死傷者が出るらしいです。

屋根雪による頚椎骨折のため死亡」なんてシャレなってへんでー

と思わず言ってしまいました。

たかが雪、されど雪、恐るべし屋根の雪。

 


遅すぎるぞ、北陸の春

TVで奈良のお水取りの様子が放映されていた。

大阪にいた頃は3月になると、時々ポカポカと暖かい日と「さっぶーー」と言う日が

交互にあったりなんかして、「お水取りが済まなあかんなー」なんて言っていて

お水取りが済めばいよいよ春という気がしていた。

それなのに、それなのに・・・・・

なんで、こういつまでも寒いねん。お水取りすんだやんか。

今日も起きたら部屋の温度は6℃やった。

某モロッコOBが「その分、春が訪れた時の喜びは大きいよ」なんて

私を慰めてくれていたけど、その喜びが味わえるのはいつなのだろうか・・・

今の私はラマダン(イスラムの断食月)中の食事前のシリア人と同じ、そして気分は

おあずけをくった犬なのである。

あちこちから春の訪れを聞く中、今か、今か待っている今日この頃です。

 


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