富山便りvol-21


またもや前の更新から5ヶ月も経ってしまった。

ヘルニアの方はかなり回復してきて、最近は一日起きていても大丈夫になってきました。

仕事をやめると当然時間が出来るのですが、今までは体を起こすことも苦痛で、

なんとか日常生活を維持するのみだった。

今は時間を好きなように使えて幸せです。

時間があって、体が回復した私は本を読みまくっています。

しかもタイムリーに新しく図書館が出来たので、今まで興味はあるけど、買うのは悩むといった類の本も

気軽に読める環境になってウハウハです。

そして、本を読んでいると、今まで知らなかったことがたくさん解って、読めば読むほど、

いかに自分が無知であるか思い知らされる今日この頃です。

私はほとんどテレビを見ない生活をしています。

今時珍しく、変人扱いされる事もありますが、子供の頃からテレビを見る習慣がついていないので、

テレビが嫌いとか、そういったことではないのですが・・・・

幼稚園から小学校の低学年までは御稽古事が忙しかった。

今思うと全然身になってなくて親に申し訳ないのだが、

ヤマハ音楽教室に通い、習字、を習わせてもらっていた。

おまけに親が「テレビを見るとバカになる」と言って見せてくれなかった。

小学校の高学年になると剣道、英会話、油絵、そろばんを習い、

担任の先生が子供たちに本を読ませるために競争させたので、

負けず嫌いな私は本を読むのに忙しくテレビを見る時間が取れなかった。

中学生や高校生になると音楽を聴くのが趣味になり、部活が忙しく、体も疲れていたので、

音楽を聴いて本(漫画、雑誌も含む)を読んで、睡眠時間を確保しようと思ったら、

やっぱりテレビを見る時間がなかった。

短大も同じでやっぱりテレビを見る時間がなかった。

社会人になるとオートバイにはまっていたので、バイク一色になり、

仕事してバイクに乗って仲間と遊んでると、やっぱりテレビを見ることがほとんどなかった。

そんな感じで、好きなことを優先させるとテレビはいつも一番後回しになってしまい、

それが今でも続いているので、テレビを見るより本を読んでしまう。

忙しい時には目の前のことに追われて、社会の状況など考えている余裕などないのだが、

時間があるといろいろ考えてしまう。

世の中は問題があふれている。

普段テレビを見ない私がテレビを見ると、ビックリすることが多い。

いつの間にこんな世の中になってしまったのか、日本人が古来より重んじてきた

義理人情、誠実といった良い面はどこへ行ってしまったのか。

治安の良さだけは世界に誇ることができていたのに、最近のこの治安の悪さはなんだ。

なぜ日本はこんな国になってしまったんだろう。

そう思っていた矢先、「若夏に還らず」という舞台を見る機会があった。

これは戦争をテーマにした舞台で、1945年に石垣島で起きた、海軍による米軍捕虜

惨殺事件の執行者である若者が戦後戦犯として処刑された。

そして、現代社会に生きるシナリオライターがこの若者をテーマにしたシナリオを書こうとしたが

どうしても書けずに悩んでいた所、時の狭間でこの人物と遭遇してしまい、

その人物と同じ時(戦時中)を一緒に過ごすという舞台だった。

戦争という環境におかれた人間の葛藤が描かれてあり、ひとりひとりの心のありかたを

問う舞台でもあった。

人間が良心を失い、我欲だけに走るとき、戦争は起こる。

利権のぶつかりあいが、国家レベルになったとき、戦争になるだけで、

私は戦争とは特殊なものではなく、日々の生活の中にこそ火種はあると思っている。

そういう火種を撒かないように努力したいと思いつつ、

なかなかできないでいる未熟な私です。反省・・・・

 

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