富山便りvol-18


最近私は怒っている


協力隊でシリアに赴任し、3年間そこで生活するうちに

私はシリアに特別な感情を持ち、それは時に、

日本人であることを忘れてしまうくらいシリアに肩入れしている。

それもしかたのないことだ。

シリアでの3年間は生きててよかったと思えることがたくさんあり、

私にとって夢のような時間をすごした思い出深い土地だからだ。

たくさんのシリア人に愛され、人を思いやる気持ちを教えてもらった。

フランスに植民地とされていながら独立し、自分たちの誇りを忘れずに

たくましく生きているシリア人を思うにつけ、あこがれにも似た感情が生まれてくる。

自分のアイデンティティーに自信をもち、自国をすばらしいと言える

シリア人たちをうらやましく思うとともに、日本に生まれながら

日本が嫌いな自分がなさけなく、胸を張ってすばらしい国なんだと

言うことは私の切なる願いでもある。

しかしながら、日本は戦争に負けたときから、情けない民族になってしまった。

日本人は優れた民族であるという自負を捨て、戦勝国アメリカの犬になってしまった。

そればかりではなく、今の日本は国際社会において、

どの国からも馬鹿にされ侮辱されている。

敗戦国でありながら、復興し、経済大国とまでいわれるようになったのに

なにゆえ外国にいわれるまま、ヘコヘコしなければならないのか。

日本は世界で唯一核爆弾を落とされた国で、

戦争がいかに悲惨なものであるかは身をもって体験しているし、

広島、長崎には今もその後遺症に苦しんでいる人も大勢いるのだ。

戦争を永久に放棄することを憲法で決めたのだから

戦争に対しては断固反対する意思を持ってもよいのではないだろうか。

いかなる理由があろうとも戦争を放棄し、武力による平定に

真の平和はありえないと発言してもいいのではないだろうか。

軍事産業以外に経済を回復する手立てはないのだろうか。

日本はいかなる時も、たとえば戦争を起こすときは

その支援のために、多額の経済援助を迫られ、

戦後は復興のために、また経済援助を迫られる。

今回のイラク戦争だって、アメリカが中心になってミサイルをぶち込み

イラク国内をメチャクチャに破壊した挙句

イラクの復興は日本が中心になってやれと迫られている。

どういうことやねん。

もういい加減にしてほしいって感じ。

その援助のお金はすべて日本人の血と汗と涙の結晶である

税金が投与されるのだ。

常日頃から人間の繰り返す戦争という愚かな行為に対して怒りをもってはいるが、

イスラエル空軍、シリアを空爆

このニュースを見たときに怒りは頂点を極めた。

その後のアメリカの態度には、はらわた煮えくり返りまくりである。

シリアに対し、テロ支援国家として経済制裁を加えるだとぉ〜。

シリアは国内を安定させるために、テロリストを一掃するがごとく

血で血を洗うようなハマの動乱を経験し、

スパイや政治犯を厳しく取り締まってきた国であり、

湾岸戦争時、自国の民やパレスチナの同胞に非難を浴びながらも

世界情勢を見て協調路線をしくべく多国籍軍側についた国なのである。

今回シリアはいきなり空爆されるという、常識では考えられない被害を受けているのだ。

しかも空爆された地点は首都からわずか15kmしか離れていない。

人が住まない砂漠のど真ん中に落とされたわけではないのだ。

北朝鮮のミサイル「テポドン」がに落ちただけでも

日本人はビビリまくり、怒りを覚えるともに恐怖心も抱いた。

首都に暮らす、敬虔で平和を願うシリア人達の恐怖はいかほどだろうか。

その結果が経済制裁とはふんだりけったりである。

なぜパレスチナにおける自爆テロが増えているのか・・・・・

それはイスラエルの横暴ぶりをアメリカが中心となって擁護しているために

被害にあってりるアラブ人達の怒りは頂点に達し

経済援助や武器援助をもたない彼らは

自らの肉体を使って訴えるという手段をとっている。

自分たちは血の一滴となっても屈しないという態度が

自爆テロという許されざる行為につながっていっている。

なぜそこまでするのか・・・・・

彼らは自分たちもまた、神の守護のもと、人間として生きることを切に願い、

自分たちの民族に誇りを持っているからだ。

人間が人間を差別し、虐げることなど、決して許される行為ではない。

「自分たちだけが神に選ばれた人間で他者は獣」とほざくオレ様族よ。

世界中にテロリストを作っているのはまぎれもなく貴様らなんじゃ。

 SMAPの「世界にひとつだけの花」を聞け!

富山だより HOME
ひとつ前 次へ