ABBA survival fan club newsletter exrta Oriental ABBAland
復刻●アバファンクラブ会報●1987年10月16日発行


TAKE A CHANCE 号外!

ABBAサバイバルF.C.会報特別号
演出 陽性(麗子)
主演 変臭長(浩子)
’87年10月16日発行

 ASFC会員のみなさん,お元気ですか? 長い間お待たせしました。ディスコメイトレコードなき後(?)無事ポリドールへ移籍し,アバのレコードは,店頭から滅亡してしまう危機から逃れられた訳でして,ひと安心ですね。今回は今までの会報と少し趣を変えまして,“変臭長(編集長改め)と陽性(北海道の妖精改め)がアバの故郷スウェーデンで拾い集めたアバ・ニュース特集”と題しまして,豪華プレゼント付き3ページでみなさんにお届けします!


スクープ アバ・ニュース 今回はたくさん!

・アグネッタが娘リンダちゃんとクリスマス用LPをリリースしたのは,もう7年前のことになってしまいましたが,“お姉ちゃんだけずるい!”とばかりに出ました! 息子のクリスチャン君もこの夏,お母さんと一緒にレコードをリリース! アグネッタは本当に子煩悩(親バカ?)なのですね。但し,このレコードもリンダちゃんの時と同様,北欧諸国のみのリリースです。残念!!

・ベニーはなんと,Nassjo市の市役所の鐘の音を作曲してしまいました。彼曰く,『楽しかったというか,変なことしたというか…。朝・昼・夕方と,1日3回鳴るんです。ま,良い出来だと思いますよ!』 Nassjo市へお立寄りの際には,ぜひ市役所ヘ!

・こちらはFalun市のお話。同市の冬季オリンピック誘致キャンペーンに必死だったスウェーデン・オリンピック委員会はスウェーデンの専売特許(!?)アバのアグネッタとシークレット・サービス(スウェーデンの古株グループ)のオーラ・ホーカンソンにテーマソングのデュエットを依頼しました。タイトルは“The Way You Are”で,すでに去年リリースされましたが,日本での発売はないとのこと 注1 。ちなみに,オリンピック誘致作戦は,フランスが勝利を収め,Falun市ガッカリ。

・フリーダも負けてはおられません。スウェーデンのグループ・ラタータのこの春リリースしたシングル"Sa lange vi har varandra"でフリーダにはスウェーデン語でデュエットしました。彼女にとって母国語でレコーディングするのは,“フェルナンド”でおなじみのLP“Frida Ensam”以来,実に11年ぶりのことでした。“Shine”以来,音楽活動から遠のいていた彼女だけに,ポーラーミュージックでは,このデュエットのプランをずっとトップ・シークレットで通し,発売日まで“ノー・コメント”のくり返しでファンの注目を集めるという,ニクい演出をしていました。 彼らは同曲を英語でもリリース。“As long as I have you”

・しかし当のフリーダは,現在チューリッヒに在住で,あちこち旅行に出掛けたり,ドイツ語,スペイン語の勉強に励む毎日を送っています。すっかり隠居!!

・アグネッタの恋人で,アルファ・レコードのプロデューサー,ベニー・ヘードルンドがリーディンゲーの彼女の自宅に引越したとの噂に,ベニー氏は,『ああ,本当だ。けど彼女と僕の中はとっくに終わったし,あの家からも出た。それ以上のことは,ノーコメント。』と,そっけなく答えていたそうです。

・アグネッタは,自分自身の短所に“退屈,気分にムラがある,極度の飛行機嫌いでシット深い。”点を挙げていました。

・フリーダは,ポーラーミュージック内に所有していた彼女のすべての権利(株など)を,国外移住の際に売却してしまいました。

・ファンレターはまめに目を通すというフリーダは,只今,スウェーデンのファンの女の子(ごめんなさい,名前,忘れちゃった!)と文通中。

・かつて大好きだったマスコミも今では大嫌いなアグネッタ。アバ時代を“気が狂った10年間”と呼び,もうこれ以上ファンやマスコミに騒ぎ立てられるのは,ごめんとのこと。『今,私にとって一番大切なことは恋人でも音楽でもなく,2人の子供なの。朝は苦手だけど,子供のために早起きして食事の用意をして,毎日学校や課外活動へ車で送り迎えすることが私の日課よ。』それでは,家庭や音楽以外で今凝っていることはありませんか−との問いにひと言。『星うらない。』

・フリーダが菜食主義者だって御存知でした?

・去年の冬,ティム・ライスが来日し,極秘のうちに進められていた劇団四季による日本版“チェス”のプランは,今年12月に公演開始を目前にして,“ロンドンで大赤字”“根暗なストーリーはウケない”“話題性に欠ける”等の理由で,お流れとなりました。


最新ニュース

・この夏終わりの最新ニュース!アグネッタは,近々,ソロ・アルバムのレコーディングにとりかかるそうです。ポーラーミュージック側は(例によって)正式なコメントを出していませんが,ほぼ確実な情報で,あのピーター・セテラもレコーディングに参加する予定です。

・またまた“チェス”のお話。来年,内容を一部変更して遂にブロードウェイへ進出決定!! フローレンス役はそのままエレーン・ペイジが演じるらしいのですが,最初の舞台がメラノからブダペストに,そして勝つのもロシア人(Anatoly)ではなく,アメリカ人(Frederick)になるそうです。何となく判る気がします。

・オーストラリアでは,ファン(俗にいう,アバ・マニアのことかしら?)100人ほどが集まって,10年前(1977)のアバ来豪(というのかな?)記念パーティーを開いてダンスをしたり,また’77のアバのコンサートを再現までしてしまったとか。しかも,コスチュームまで同じものをつくったという熱の入れよう。はっきり言って,私達,完敗です。

・そのアバ・マニアのひとり(なんとロンドンで9回も“チェス”を観てきて,ブロードウェイにも行くつもりとか)が昨年の11月14日の“チェス”を観に行った時,フリーダも観演に来ていたと教えてくれました。翌日11月15日は,フリーダのバースデーなので,去年のバースデーは,イギリスで迎えたようですね。

・そういえば,ホィットニー・ヒューストンがセカンドLPで,彼女のママ,シシーと“I Know him so well”を歌っているの御存知でした?

★special thanx:R,Nilsson, A.L, OJ, Gustafsson(Sweden) J, Daws(Australia)


“DAM”より

AGNETHAがいない!? チェスのプレミアショー

“ーったく,ビョルンったら何考えているの?”

 もう1年以上も昔の話題になってしまってごめんなさい。去年の6月,コペンハーゲンで目ざとい(変)が見つけた雑誌の大意です。

 ロンドンのプリンス・エドワード劇場に於いて上演されたチェスのプレミアショー(勿論,去年の話です。念のため)には,各界から多くの有名人が招かれ,アバを取り巻く面々も顔を揃えたが,ただひとりアグネッタだけは娘リンダを出席させ,本人は招待を辞退した。理由は2つ考えられる。まず,彼女は極度の飛行機嫌いであること。が,次に挙げられるもっとも重要な点は,前夫ビョルンが新妻レーナと,彼女との間の子供を連れ,さっさとロンドンへ移住してしまったことに対し,彼女は許せないと思っていることである。『子供から離れていく親なんているっ!? あのヒト,何考えているのかしら!』と,去年彼女はこぼしていた。『そりゃあ,ビョルンはよくスウェーデンへ来るし,子供たちもビョルンに会いによくロンドンへ行くわ。でも,こんな親子関係ってある!?』離婚の痛手は,まだ癒されていないらしい。

 週刊誌というものは,どこの国でも同じような内容なのですね。スウェーデン版週刊女性ってところでしょうか。その名もズバリ“DAM”(女性の意)誌ですからね。あまり気にしないことにしましょう。


変臭長のCHESS大感激観劇奮闘記

 ついに念願の“チェス”を観ることが出来ました!!

 …といっても,あれはもう1年も前の話,忘れもしない9月6日のこと。朝一番にチケットを買いに行ったら,この日の席は取れないとのこと。仕方なく今日本で話題の“スターライト・エクスプレス”のチケットを買ったけれど,もうガックリ。諦めきれずに他のチケット売場やぷりんす・エドワード劇場にも行ったけれど,結果は同じ。大英博物館からの帰り道に,いつしか足はまたプリンス・エドワード劇場の前へと…。その時,ふと2〜3軒先の店から見えているCHESS for todayの文字。さっそく聞いてみたら“空席有り”!! 但し,後ろの方の席で,定価の£7.50が£25と3倍以上もとられてしまったけれど…。思わず笑みがこぼれてしまった。“スターライト・エクスプレス”のチケットを買ったところでキャンセルしようと思ったら,もう開演までの時間があまりないからダメと言われ,直接劇場へ行き,いろいろあった末,たまたまチケットを買いに来ていた優しいおじさまにそのまま£7.50で買ってもらい一件落着。そんなこんなの末,やっとPM20:00“チェス”開演!!

 話の内容は,日本でもRCAから発売された2枚組レコードと同じだけれど,歌詩やメロディーは何か所かアレンジされていました。まぁ,当たり前か。エレン・ペイジは,レコードには入っていなかった歌を歌っておりました。個人的には,Arbiter役がBjorn SkifsからTom Jobeに代っていたのがとても残念だけれど,2部構成で23:00迄の3時間,興奮,感動の連続で,またにとり肌ものでした。ただ私たちファンには関係ないけど,内容的に見て少し難しいところがあるから,子供から大人まで楽しめるというものではないなー。(それじゃあ,日生ミュージカル・アニーになってしまうわよ!!)まさに大人のためのミュージカルとういかんじ。本当はここで皆様に生のミュージカルをお聞かせしたかったところですが,見事録音に失敗!許しておくんなまし…。(ゆ…許せんっ!!(陽))とにかく,この“チェス”を観てビョルン&ベニー・ペアの健在ぶりを確認できたような気がします。


皆様からのしつもんコーナー!

☆島根県 誠さんからの質問
ポリドールからは,どんなCDが出ているのですか?

・はい,現在ポリドールからは9枚のCDが発売されています。

各3300円

 当FCでは,みなさんからのおたよりをお待ちしています。今回はたまたまスウェーデンへ行ったので,ついでに情報を収集できた訳ですが,これから先,みなさんからのおたよりがなければ,ASFCは消滅してしまうという絶体絶命の危機が待ち受けているのであります。どうかお願いします。−変−

 あ,それから熊本の奈津美さん
クッキーの差入れ,どうもありがとうございました!

…関係ない話ですが,ヘビメタ嫌いの(陽)の最愛のヒト,デーモン小暮は,ASFCスタッフのサンプラザ神奈川氏のいとこなのだそうです。おどろき!! きっと彼も,アバファンを装った悪魔なのでしょう。−−すみません,スペースがあまって,関係ない話をしました!


変臭長&陽性が見たアバの国のAbbaの足跡

●(変)と(陽)がストックホルムのカーラ広場を歩いていると,偶然,ベニーの豪華なアパートを発見! 現地人の話によると,よく近所のスーパーで買物をしているそうです。

●名もない田舎の屋外コンサートで,ドサ廻り(!?)バンドのドラマー氏に,見覚えある顔が…。イヤな予感通り,それはかつて日本にもやって来たアバのバックバンドドラマーのオーラ・ブルンケットだったのでした。あぁ,無情。レ・ミゼラブル…。

●ポーラー・ミュージックのオフィスでは,グラビア用のアバの生写真や売れ残ったアバ製品が格安で売っていました。アバTシャツがなんと110円!! まぁ,とても着れるようなデザインではありませんでしたが…。

●そのオフィスで,リーディンゲーのアグネッタの自宅あてに郵送される前の大きな封筒を目撃! 無造作にほうりなげてあった封筒の口からは,ファンレターらしい彼女あての各国から届いたエア・メイルが顔をのぞかせていました。どうやら,ポーラー・ミュージックに届いたファン・レターは,確実にメンバーの手元に送っているようですね。

●またまたそのオフィスで,スティーグと彼の奥様にバッタリ遭遇してしまいましたが,なぜか(変)も(陽)もとっさに目を逸らしてしましいました。

●TV2(スウェーデンてチャンネルが2つしかないのです。)のあるトーク番組にフリーダがゲスト出演していました。といっても1983年に作られた番組の再放送。内容は,フリーダの生いたち(特にお父さんのこと)や,いかに体が柔らかいかを証明するために屈折運動させられたり,前にお伝えしたペンパル少女をスタジオに呼んだり−−等,もりだくさん!! 特に笑えた(!?)のが,十数年前の,まだアバが誕生する前のVTR。これがそうです。安いギャラでハワイアンの格好をさせられ,スコーネ(スウェーデン南部)の海岸に連れて行かれ,あたりをハワイ風にしたところでフラダンスをしながらハワイアン・ソングを歌わされたもの。“あの時と同額のギャラをくれるなら,またやってやるわよ。”とは,フリーダの弁。フリーダはいつも冗談を言ってスタジオを笑わせていました。私たちにはよく判りませんでしたが…。

●去年秋,アバのライブLP(日本でも既に発売)がリリースされた時,本国スウェーデンでさえ,ほとんど話題になりませんでした。近頃(変)が見つけたスウェーデンのアバの記事でさえ,“あの人は今”コーナーだったそうで,彼らはすっかり“時のひと”になってしまったようです。淋しい限りです。
 その代わり,ベニーの息子ペーテルと,彼のGF率いるグループ“サウンド・オブ・ミュージック”が大人気。(フリーダの息子の巨体ハンスはイマいちでした。) 私たちとしては,もう少しお父さん,お母さんたちにがんばってもらいたいところですね。

●淋しいといえば,去年スウェーデンでリリースされたばかりのアグネッタの“Sjung denna sang”のレコードとカセットが,そしてまたフィンランドでは,フリーダの“Shine”,ビョルンの“Hootenanny Singers Basta”,ベニーの“Hep Stars Besta”のカセットが,スーパーのワゴンセールで売られているのを見つけた時には,うれしい反面,何故か悲しいものがありました。(−−と,いいつつ大喜びでカセットを買い占める(変)の姿があったのでした。その頃(陽)は,足の骨折にも気付かず“イヤに足が腫れたなぁ”と思いつつ,フィンランドを走りまわっていました。)


おまたせ プレゼントコーナー

今回はスウェーデン特集にふさわしく,スウェーデンでなければ入手不可能なものばかりをそろえました。ふるって御応募くださいまし!!

ハガキに御希望の品名,御感想,御意見,御希望等を記入の上,おところ,おなまえ,会員番号明記で編集長までどうぞ。


(変)(陽)’S編集後記

●アバがきっかけで,スウェーデン語から足を洗うことが不可能になってしまった(変)と(陽)。ストックホルムを歩くと必ず人々から道を尋ねられるほど現地人化してしまった(変)。(しかも彼女,スウェーデン語でしっかり教えてたんですよ,これが!!)スウェーデン入りして僅か2週間足らずでころんで足を骨折し,帰国するまでの数か月をずっとギプスと松葉づえと共に生きぬいた(陽)。周囲のみなさん,特に(変)には御迷惑ばかりおかけし,現地人のみならず,学校に集まった世界中の人から“あいつアホやで”とののしられ,日本人女性のイメージを大きくダウンさせたことを申しわけなく思います。ともあれ,私達は“スウェーデン命”になり,特に(変)はKatrineholmにスイス人の恋人ができたのです。((変)注:何だか(陽)があることないこと書いてますが,ここで自己弁護。彼はただの友達です!(陽)もよく知っているクセに!)とにかく,私達にとってスウェーデンは第2の故郷です。(陽)がスウェーデンの彼のもとに嫁ぐのも,そう遠くはないでしょう。((陽)注:自分だって(ムチャ)*2書いてる! Nuor jag bara en van)会報の発行が遅れても待ってて下さる寛大な皆様に感謝! そして,ごめんなさい。次号はいつのことやら…。



注1: 会報が発行された翌1988年,アルファレコードから発売されたシークレット・サービスのCDとシングルレコードに収録されました。

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Special thanks to Masanori, Reiko and Nana.

published: 1987-10-16
by ABBA Survival Fan Club

reconstructed: 2001-03-25
by MURAKAMI Chifumi