- 1.住宅ローン控除の選択制度の創設
平成19年および平成20年に住宅を取得して居住した場合には、現行制度と特例措置との選択制となりました。
現行 特例
19年:ローン残高2,500万円まで ローン残高2,500万円まで
1〜6年目 1.0% 1〜10年目 0.6%
7〜10年目 0.5% 11〜15年目 0.4%
20年 :ローン残高2,000万円まで ローン残高2,000万円まで
1〜6年目 1.0% 1〜10年目 0.6%
7〜10年目 0.5% 11〜15年目 0.4%
- 2.バリアフリー改修工事等に係る住宅ローン控除
- (1) 概要
住宅ローンにより負担額が30万円超の一定のバリアフリー改修工事等を行った場合、次の税額控除の適用が受けられます。
ローン残高 控除年 控除率
増改築工事費用 1,000万円まで 1〜5年 1.0%
内バリアフリー改修工事費用 200万円まで 1〜5年 2.0%
(最高60万円)
- (2) 対象者
- @ 本人が 50歳以上の者
- A 要介護認定者または要支援認定者
- B 障害者
- C AまたはBもしくは65歳以上の者と同居している者
- (3) 選択適用
現行の住宅ローン控除との選択適用になります。
- 3.居住用財産の買換えの場合の譲渡所得の課税の特例の一本化
相続により取得した居住用財産の買換え特例と特定居住用財産の買換え特例を一本化し、買換家屋の上限面積要件を撤廃した上で、3年間延長(平成21年12月31日まで)されました。
結果、次の要件等を満たせば、買換え特例の適用を受け、課税の繰延が出来ます。
- (1) 譲渡資産の要件
- @ 居住用財産
- A 所有期間10年超
- B 居住期間10年以上
- (2) 買換資産の要件
- @ 居住用財産
- A 床面積50u以上
- B 敷地面積500u以下
- C マンションの場合、築25年以内または新耐震証明
- 4.居住用財産の譲渡損失の繰越控除の特例の延長
居住用財産の買換えによる譲渡損失の繰越控除の特例、特定居住用財産の譲渡損失に係る繰越控除の特例の適用期限をいずれも3年間延長(平成21年12月31日まで)されました。
- 5.特定事業用資産の買換え特例の延長
10年超保有の土地、建物を譲渡し、国内にある土地、建物、機械装置に買い換えた場合の課税の特例(譲渡所得の80%を繰延)の適用期限が2年延長(平成20年12月31日まで)されました。
- 6.住宅登記の登録免許税の税率軽減の延長
次の住宅登記の登録免許税の税率軽減措置が平成21年3月31日まで延長されました。
- (1) 個人居住用家屋の所有権移転登記:原則2%、 特例0.3%
- (2) 個人居住用家屋の所有権保存登記:原則0.4%、特例0.15%
- 7.不動産売買契約書の印紙税の税率軽減の延長
不動産売買契約書の印紙税の税率軽減措置が平成21年3月31日まで延長されました。
- 8.寄付金控除の限度額の引き上げ
所得税の寄付金控除の控除対象限度額を総所得金額の40%に引き上げられました。
次のいずれか少ない方の金額が所得控除の金額になります。
- (1) 特定寄付金の額の合計額−5,000円
- (2) 総所得金額等×40%−5,000円
- 9.上場株式等の軽減税率の特例の延長
上場株式等の配当に係る軽減税率(所得税7%、住民税3%)の特例の適用期限(平成20年3月31日まで)が、平成21年3月31日まで1年延長されました。
上場株式等の譲渡所得に係る軽減税率(所得税7%、住民税3%)の特例の適用期限(平成19年12月31日まで)が、平成20年12月31日まで1年延長されました。
- 10.非上場株式の相続時精算課税制度の特例の創設
発行済み株式の相続税評価総額20億円未満の中小企業の一定のオーナー代表者が、平成19年1月1日から平成20年12月31日までの間に、自社株を後継者である20歳以上の一定の子に贈与する場合、相続時精算課税制度の贈与者の年齢要件が65歳以上から60歳以上に引き下げられ、非課税枠が2,500万円から3,000万円に引き上げられました。
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