先台車つき2軸の初代EB58の台枠を流用したため、実際の
車軸と軸受けの位置にズレがあるなど若干の矛盾を生じてい
るのが特徴。動力機構は同時期の米型2-6-2蒸機のものを流
用。パンタグラフはカツミ、宮沢などの製品に多用された電関用
パンタを使用。なお蛇足ながら、この機関車を作った酒井製作所
と全く同名の会社が名古屋にあるが、模型の酒井は、ご子息が
家業を継承しなかったため既に廃業しており無関係である。(名
古屋の酒井の支社が東京の葛西にあるため間違えるらしい。)
★【追記】中写真が初代EB58。車体、台車側枠は既に後年と
変わらないレベルにあるが、手動逆転、クラウン一軸駆動と、大
衆向け模型としては未成熟な部分が見られるのが大きな違い。
車輪も亜鉛生地のままで、レールと車輪の接触面から盛大に火
花を出して走る。二代目製品よりボルト/ナット留めの箇所が多
いのも興味深い。
下写真は初代が装備していた酒井独特の半自動連結器。向か
って左側にナックル状の折り返しがあり、押しこむと右側のスプ
リングで固定されるが、外しにくい上壊れやすく、史上最低連結
器との呼び名も高いいかにも過渡期の部品。二代目ではランプ
で解放可能なナックル式に改められた。
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