ボーイスカウト名古屋第97団 発団20周年記念

お祝いの言葉

発団20周年を祝う

 名古屋東地区委員長 近藤 セ

 発団20周年を迎えられた名古屋97団の皆さんおめでとうございます。
 この年に記念誌を発刊することが、名古屋97団の明日を拓き、飛躍する良き記録となることを心から祈念致します。
 昭和52年の始め発団に当たり南山教会に出向いた尾関さんと私に、七種神父よりカトリック教会の団ではあるが、クローズではなく地域社会に開かれたオーブンの団として創立したいとの計画を打ち明けられました。
 爾来一口に20年と申しますが、その間スカウト活動に献身的に努力を尽くし、ご奉仕をされました育成会、並びに団委員はじめ指導者各位の苦労は大変であったと推察致します。関係各位の皆様方のご苦労に対し深甚なる敬意を表しますと共に厚くお礼を申し上げます。
 さて、作今の社会問題として取沙汰されることに、非行の低年令化、子供の殺人・自殺等教育に関する問題が多く見られます。これらの問題の原因としては種々の要因が考えられますが、家庭内における躾が大きな比重を占めると云っても過言ではないと考えます。
 様々な奉仕活動を通して地域社会における教育機能を果たし、一方では家庭教育の補助的意味合いを有するボーイスカウト活動は、良識ある健全な社会人育成のー端を担うものであり、今後一層見直されその重要性が高く評価されることと確信致しております。
 名古屋97団もこの20年を一つの節目として過去を振り返り、団の発展と21世紀へ向けてより良い青少年とより良い指導者を育成するために、育成会員をはじめ団役員、リーダー諸兄、また団関係皆様方の一層のご活躍をお願い致しましてお祝いの言葉とさせて頂きます。

弥栄20周年

名古屋東地区コミッショナー 金子 博

 発団20周年を迎えられました「97団」、おめでとうございます。また、ここまで育み育ててこられました関係各位の熱意と御努力に敬意を表し心よりお祝い申し上げます。一口に二十年といっても振り返ってみれば大変な御苦労の積み重ねであったことと思います。人間も二十歳といえば成人式を迎えるときであります。誕生の期待と喜びの中に産みの苦しみを体験し、「這えば立て、立てば歩めの親心。」で、ビーバースカウト隊から、カブ、ボーイ、シニア、ローバースカウト隊まで、各スカウト部門を増設し充実した団に発展させ、少年期から青年期へと発達してきました。その間に楽しいスカウティング、(苦しいとき、嬉しいとき、つらいとき、感激したとき・・・)を体験した多くの子供達が育ち、また巣立ったことと思います。彼らは97団の素晴らしい宝物であり、また財産であると思います。青年期に達したものとして次に為すべきことは、その活用法を、その者の為に配慮し、安全策を考えることに留まらず、それに加えて、社会に提供出来るように準備を整えていくことも大切であろうと思います。二十歳までの20年、そしてこれからの例えば20年、同じ20年でも内容はずいぶんと違うものとなると思いますが、そのように考えますと、この度の20周年の記念碑は、これまでの締めくくりの一里塚としてとらえ、次のステップへのスタートとして考えることができると思います。しかしながら、たとえステップアップしたことでそのステージが変わったとしても、これまでの成長の過程や歴史、不変の熱意を大切にし、熟成させれば、関係各位に財産が加わった情熱となり、その御努力は、必ず明日の素晴らしい97団を築き上げられることと思います。
 明日のスカウト運動の為にも、97団の20周年(成人式)に「弥栄」を送ります。

名古屋第97団発団20周年を祝って

名古屋教区司教 野村 純一

 ボーイ・スカウト名古屋第97団発団20周年おめでとうございます。
 この20年、97団の育成につとめてこられた団委員、指導者、団員、後援者の方々のご努力とご苦労に、敬意と感謝を申し上げます。スカウトの三つのちかいの根本には、「『心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい』。これが最も重要な第一の掟である。第二も、
これと同じように重要である。『隣人を自分のように愛しなさい。』」(マタイ22.37-39)の精神があります。この精神に基づいて、スカウトの皆さんが、仲間の人たちと協力した活動を通して心身を育み、神と社会に奉仕する人となって行かれることを願っております。
 第97団の皆様への神の祝福と、団の発展をお祈り申し上げます。

97団の「ボーイスカウト」へ

 神言修道会日本管区長 ミカエル カルマーノ

 ボーイスカウトの「スカウト」とは、高校野球を観覧しながら将来(たとえば中日ドラゴンズで)プロ選子として活躍出来る新人を発掘する人を指すが、元々未開地で道を偵察し、案内する人のことを表すために使われた言葉だろう。語源を辿れば、後期ラテン語"ascultare"(きめ細かく情報を聞さ出す)と言う言葉が出てくる。つまり、うるさい質問で周りをかき乱す反面、安心して付いて行ける人のことを「スカウト」と呼ぶのだ。
 ドイツ語ではボーイスカウトを"pfadfinder"(道を見つける人)と呼んでいるが、言うまでもなく、いくら探してもなかなか通れる道を見つけられないスカウトも時々いる。(方向音痴の筆者はその一人だったことを申し添えておく。)しかし、挫折の経験を通して得られる満足感も否定できない事実だ。子供の遊び心と、青年の夢と、大人の先見でーつの共同体を築き上げるボーイスカウトは、現代の日本においてどんな役割を果たせるのだろうか?「ボーイ」とは言っても、今年は「団」としてもう二十歳になる97団のスカウトの皆様が、裕福の故に迷いやすい文明に盲従せず、聖書の言葉で言う「世の光」のように、社会の矛盾を暴き、そして多くの人が信用できる目印となることが出来るように祈ってる。
97団創立20周年おめでとう
 初代育成会長 七種 照夫
 97団に弥栄を送ります。言い慣わされた言葉ですが「継続は力なり」です。20年の節目だとお聞きして大変うれしく思います。
 振り返れば、東京吉祥寺の武蔵野1団、2団の下で、当時の指導者たちや、団委員の皆さんがスカウト活動など全く無知な私に手取り足取り丁寧に指導して下さり、スカウティングの年間、月間プログラムの作り方などBS運動のいろはを教えていただきました。このことがその後の私の宣教司牧活動の基礎となり、大きく展開しました。南山教会に就任し数年後「名古屋狂句教師養成(講座)」へと発展し、それが南山教会にスカウト運動をおこす切掛けとなりました。ボーイのOBたちと共に初団の準備を重ね、教会委員会や愛知県連の承認を経て、ついに97団の発団となりました。聖堂内では県下の多数の団旗がひるがえる中で、盛大な発団式を迎えました。97団の皆さん、団活動に邁進して下さい。

スカウト「人に幸せを運ぶ者」

指導司祭 フィリップ エランゲマッタム

 南山教会所属ボーイスカウト名古屋97団の20周年のお祝いを心から申し上げます。
 20年間97団が多くの青少年達の生まれながらに備わっている仕える精神を育て、彼らに夢と希望を与え続ける事が出来たのは、育成会長をはじめ、団委員長や団員および隊長や隊員の熱心な活動のおかげです。
 南山教会の信徒の多くの人のご理解ご協力のおかげで、ボーイスカウトの育成隊員がそれぞれの子どもに、自分自身の人生の諸間題に対抗するのに必要な精神的態度を育成するとともに、ものごとの原因や関連についての理解を深めさせ、それによって子どもの人間としての真の精神的自由に目覚めさせる事ができました。
 去年一年間ボーイスカウトの活動を見させていただきました。ボーイ達がスカウトの目標である「人に幸せを運ぶもの」になるための訓練を受けている姿をみて、また、去年ブラジルから来た劇団の子どもたちと国際交流の場で、自分達の国際社会に対する責任を自覚するのをみて、深く感動しました。
 97団の子どもたちが今までのようにこれからも、自分達のもっている才能、能力、体力などを人に幸せを運ぶために使って、真の幸せ、満足感を得て、心の広い、豊かな人となっていきますように。そのようにして子どもたちが神と人間に愛されて世の光りとなっていきますように。南山教会の第97団が今まで以上にこの目標をもって推進され、スカウト活動が多くの人々に理解され、発展しますよう心から祈っています。
 第97団が「人に幸せを運ぶ」ことによって、カトリック・ボーイスカウトとしての使命を全うされますように心から希望し、祈っています。

お祝いのことば

南山教会幹事長 松田 征雄

 ボーイスカウト名古屋第97団の発団20周年、おめでとうございます。
 この記念すべき年に、南山教会の幹事長をさせて頂いている関係から、こうして「お祝いのことば」を書かせて頂く事を、ありがたく存じます。
 さて、ボーイスカウトの活動は、教会の行事にも組み込まれていまして、例えば、昨年度は主なものでも
 ・5月のスカウトバザー
 ・10月の園遊会バザーへの参加
 ・11月の名古屋地区教会スカウトの集い
 ・12月のスカウトクリスマス会・1月の餅つき大会と、まさに教会と共に歩む姿がみられます。
 そこには、必ず神様からの祝福とご意志が働いていらっしゃる事と思われます。
 現在の日本の子供達を取り巻く環境は、大人達の自分本位の価値観に翻弄されている面も有りまして、大変な情況です。
 そんな中で、スカウト精神にのっとり、しかも神様の直接の息吹のかかるカトリック教会が、活動ベースの場で有るという事は、とても辛せな事であり、意義のある事であると思います。
 ここでの活動経験を大切にして、大人になって社会に出ましたら、小さな事からでも、ぜひ積極的に生かして頂きたいと存じます。
 団員の皆様はじめ関係のある方々のご努力により、次の30周年を日指して、さらなるご発展が出きますようお祈り申し上げます。
 この度は、本当におめでとうございます。

ボーイスカウト発団20周年を祝う

南山教会前幹事長 本告 光男

 南山教会でボーイスカウトの行事をよく見かけています。カーキ色の制服に赤のネッカチーフ姿が凛々しい。私は小学5年生の頃、この制服に憧れて入団しました。それは太平洋戦争前の昔の思い出です。山に入ってキャンプ生活をして、テントの張り方、飯合炊飯、宝探し等の訓練を受けた楽しい思い出があります。今でもボーイスカウトの子供達を見かけますと、当時のことを思い出します。しかし、当時の世相はボーイスカウトまで軍事に巻き込まれ、他の団体とともに解散させられ、大日本青少年団に統合されました。ボーイスカウトの訓練が何時の間にか軍事教練に置き換えられていくのを、当時、子供ながらも"何故だろう?"と疑問を持った記憶があります。先生に質問しましたが満足な説明はありませんでした。
 戦後、青少年の団体も再編成されて1950(昭和25)年にボーイスカウト国際事務局に復帰して、新たに発展して参りました。そして、名古屋第97団は発団20周年を迎えました。
 この間、ある関係者の方が、手旗信号の指導をしながら、何か質問はないか?と声をかけたら、「こんな面倒なことをやるより、何故携帯電話で連絡しないのですか?」と聞かれて、なる程と思ったらやる気がしなくなった。と云う笑い話を聞かせてくれました。これはボーイスカウトの訓練の内容について近代化すべき必要にせまられている例え話であったかと思います。
 このようにノビノビとした環境のなかで、ボーイスカウトの規律や精神が普及していくのを大変心強く感じています。
さらに30周年に向かっての健全な発展を期待してやみません。

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