ボーイスカウト名古屋第97団 発団20周年記念

ご 挨 拶

カトリック(普遍的)スカウティング

育成会長 篠原 正

 スカウテイングの起源はキリスト教信仰にありましたが、今やこの運動は、宗教や民族・国家の壁を越えて国際的となり、普遍的な性格を持つようになりました。スカウトは、特定の宗教を強制されることはありませんが、明確な信仰を持つように奨励されています。「おきて」の実践は信仰と深く結びついているからです。兄弟愛の実践こそが「おきて」の目指すところであり、それは神の愛に応える信仰に根ざしていなくてはなりません。そうでないなら「おきて」は単なる道徳律、外から強制された枠組みになってしまうからです。
 スカウテイングの本領は、神と大自然の中に裸の自分を投げ出す信仰によって、既成宗教や民族・国家の狭い枠組みを打破し、より広い世界を切り開くことにあります。普遍的であろうとするこのような精神は、まさにカトリック教会(ギリシャ語に由来する「カトリック」は「普遍的」の意味である)の精神でもあります。
 カトリック南山教会を設立母胎とする、ボーイ・スカウト名古屋第97団は、南山教会という枠組みを打破してこそ、ベーデン・パウエル卿の精神とカトリック教会の源流に立ち返ることが出来るのです。
 源流が濁れば川の流れは清らかとはなりません。天が曇ってしまえば、大地は暗くなります。そしてまた、山崩れが起きれば草木はすべて倒壊してしまうことになります。カトリック信仰とスカウテイングの源流をいつも思い起こすことは、南山教会と97団の流れを清く保ち、大地を明るくするのに大切です。カトリック信仰とスカウト活動にとっての源流は近い所にあり、それはまた、ベーデン・パウエル卿の精神でもあります。神の前に責任のとれる、自立した人間となること、その為には自己本位な生き方でなく、隣人愛に生きることしかない・・・これが彼の精神であり、理念でした。このような精神を学び、現代に適応させるスカウト活動には、さらなる発展が約束されることでしよう。ご健闘を祈ります。


20周年を迎えて

団委員長 伊藤宗大郎

 おかげさまで、カトリック南山教会のボーイスカウト名古屋第97団は発団20周年を迎える事ができました。これまでの皆様の暖かいご支援とご協力に深く感謝致します。
 発団当時は僅かカブ隊10名で発足しましたが、今では、ビーバー、カブ、ボーイ、シニア、ローバー隊とで40名を越える大所帯の団に発展致しました。私達は毎週本当に楽しくスカウティングの技術を習い、時には、水泳、スキー、キヤンプをして、体も心も強く、正しい人格を持ち、立派に責任が果たせる様元気に活動しております。
 この20年間の出来事が走馬灯の様に懐かしく思い出されます。度重ねて参加した夏の愛知連盟野営大会、日本ジヤンボリー、そして、阪神大震災での逞しいボーイ達の救援活動、湾岸戦争での可愛いビーバー達の難民救出資金募金運動等などが思い出されます。
 そして、常日頃の訓練と奉仕活動によりスカウト達はめきめきと進歩の実績があがり、「隼(はやぶさ)」、「菊」をはじめ、いろいろな進級章、特修章、技能章をとることができました。これらの進歩の成果はスカウト達本人は勿論の事、隊長、リーダー、団委員、そして、父兄の方がたに大変喜んで頂き、スカウト達の見事な成長ぶりを誇らしげに見守っています。
 私達97団はカトリット教会のボーイースカウトであります。この昨今、子供達の心に欠ける「神の愛」を育みたいと考えています。神を愛し、人を愛する心を大きく育てたいと思っています。
今後とも、皆様の暖かいご援助とご協力をお願い申し上げます。

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