「残夢の欠片」後書き





 これは、
ロイ×エドであって、アル×エドではありません。

 どんなに相手を思いあっていても、大切にしていても。
 仲良き事は美しきこと。兄弟愛です。親愛の情です。
 もしこれがアル×エドに見えたら、それは錯覚です。乱視です。
 いちゃついているように見えても、それは兄弟愛の範疇です。二人の絆は深いので、普通の兄弟からしてみれば、それってさと思うぎりぎりでもそれは親愛の情なのです。
 なぜなら、アルを一番に考えないエドはエドワードではないし。
 兄を尊重しないアルはアルフォンスではないからです。
 
 では、ロイ×エドかと聞かれれば、まだ恋の花が咲くどころか芽も出ていない始末。
 今はまだ種。そのうち亀の歩みできっときっと恋の花が咲くはずです。←多分。きっと。(笑)

 対等でいられる間柄で、尊敬できる部分があって。
 似ているようで、似ていない。
 孤独を埋め、慰めとなる存在で。
 一定の距離感を保てる、理解者である。
 
 そういう二人が理想です。
 互いに目指すべき道があるので、本気で恋にかまける余裕はないのが実状かもしれませんが。
 だからこそ、縛らない対等な関係が望ましい。
 やはり同じ国家錬金術師同士で実力も折り紙付き。天才を欲しいままにする彼らが対等でないはずがありません。
 これ以上の理解者はなかなかいません。
 甘い台詞を吐かなくても、自分の研究理論を展開させて遠慮なくぶつけ合う二人が過分に好きです。
 言葉にしなくても理解できる頭の良い人達が、心底羨ましい。←嫉妬ではなく、もっと、と思うくらい当てられたいです。

 二人が恋仲に発展しなさそうなのは、偏に私がエドワードとロイが中心となって仲良く活躍してくれれば満足なせいだと思います。だからこれからも、そんな関係が続くに違いありません。

 ところで、これは「女性向け」として書いているのでそう登録しているのですが。微妙・・・。
 これは、仲がいいだけなのよ、と言い切れば「一般向け」と言えなくもない、ような気がしなくもない・・・。
 これからの自分に、淡い期待。←大手を振って「女性向け」と言える様に。それは、いつだ。(笑)


 まだまだこのシリーズは続きますが、「残夢の欠片」は15話で終わりです。
 長々とお付き合い、ありがとうございました。


                                               小川春流


 

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