2002年12月30日(月)
〜2003年1月6日(月)

2日目(12/31・火):ROMA(ボルゲーゼ美術館ほか)

イタリア旅行記

毎回、初日の朝食はちょっとドキドキします。
勝手に座っていいのかな・・・勝手に料理取っていいのかな・・・。
でも、今回はそんな心配なんて全くいらなかったのでした。
なぜなら食堂の客は私一人。ホテルの人にカプチーノを頼んだら、後はレストラン一人占め状態。とは言え、そんなに広い部屋でも無かったですが。
その後も他のお客さんとは殆ど出会うことはありませんでした。

メニューはまぁまぁの品揃えだったので、満足。家ではけっして食べないほどの量をたっぷりいただいて、いざ観光へ!

今日は大晦日。午後は殆どのお店が閉まってしまいます。それを見越してスケジュールを立てました。
まずは横山さんに予約してもらったボルゲーゼ美術館に向かうため、バス停のある広場に向かうことにしました。

ホテルの周りは本当に閑静。誰も歩いていないよ〜〜。
しばらく歩くと、チルコマッシモが見えて「お〜〜〜これぞローマ!!」という気分をいきなり味わうことが出来ました。しかも、バス停のある広場に向かう途中には、かの有名な「真実の口」が。
じっくりと見物するのは後日ということで、近くのバールでバスのチケットを購入、ボルゲーゼ公園へと向かいました。

予約時間までかなり時間があったので、公園の中をうろうろしようとしたのですが、人が殆ど歩いていない&小雨が時おり降っていたので、近くのバールに入って、カプチーノを飲みながら時間を潰すことにしました。
小汚いバールだったのですが、味はbuono!イタリアで飲むカプチーノってホントに美味しい!
味がまろやかで、胃にもたれないし、コーヒーが今ひとつ苦手な私でも1日2〜3杯は飲みたくなってしまいます。

そうこうしているうちに、やっと30分前になったので、美術館の地階にあるチケット売場に向かいました。
受付で予約ナンバーを告げ、切符を購入。予約は事前に横山さんにお願いしてありました。

荷物は必ず預けなければいけないので、奥のカウンターへ。ちなみに、この地階にもバールがあるので、時間を潰すことも出来ます。

入場時間になったら1Fへ。係りの人が扉を開けてくれます。

<アドバイス> ボルゲーゼ美術館は必ず事前予約しておくことをお勧めします。2時間ごとの入れ替え制をとっている上、1回の入場者数もかなり制限しています。そのため予約でいっぱいになっていることが多く、私が行った日も当日券は売り切れと表示していました。予約は電話のほか、ネットからも出来るようです。
http://www.ticketeria.it

中は素晴らしかったですよ。

何が? え? う〜ん・・・。
素晴らしいことには間違いないのですが、作品名とか覚えられない上に、これを書いている時点でもう記憶が薄れている・・・。
「良いものは、良い!」
そんな絵画鑑賞の仕方しか出来ない私なのでした。^^;

美術館を出た後、ナターレ(クリスマス)の飾りが残っていて美しいヴェネト通りを歩いて、スペイン広場まで行くことにしました。

お昼ご飯を食べるため、途中でレストランへ。
頼んだのはアマトリチャーナ・スパゲッティ、ミネラル・ウォーター、カプチーノ。
このスパゲッティはとても美味しかったのですが、麺がすごく太くてまるでうどんのようで、後から思うのに、あれはひょっとしてシエナ名物の「ピチ」(小麦粉と水だけでこねた太麺)だったの?
でもそんな説明は書いてなかった気が・・・いまだ謎。

歩いて、歩いて、ひたすら歩いて、スペイン広場に到着。
まずはエルメスで、母へのお土産、兼、母の日のプレゼント(母の日って5月^^;)、兼、誕生日プレゼント(誕生日は2月^^;)として買おうと決めていた、手袋フォルダーを購入。
それからボッタルガ(イタリアのからすみ)を買うために狙いをつけていたサルディーニャ島の食品店へ。
ローマは、愛想の悪い人が結構多いのだけれど、ここのおじ様はとても感じが良くて、買物するのも楽しかった♪

しかぁ〜し!

後日家で気付いたのですが、ボッタルガのほかに、乾燥ポルチーニとオイル漬け乾燥トマトを買ってカードで支払ったのに、カード代にはトマトの分しか入っていなかったのです。
よく、イタリアではぼったくりが多くて、実際の金額よりたくさん支払う目に合ったという話は聞くのですが、その反対だったのです。

あ〜〜〜、あんな感じの良いおじ様だったのに、私ったらタダでボッタルガと乾燥ポルチーニをもらってきてしまった。
ごめんなさ〜〜〜い。気付かなかったのよ〜〜〜。
どうぞ皆さん、スペイン広場近辺にお立ちよりの際は、私のかわりにたくさん買物をしてあげてください。

■お店: ラ・ペオーニア(LA PEONIA : Via delle Carrozze85)


そうこうしているうちに、なんだか急にお腹が痛くなってきて、とうとう冷や汗まで出る始末。
「い、いかん・・・トイレ行きたい。」と、お恥ずかしい話、かなり切羽詰まってきたので、あわててトイレのありそうなバールを探しました。

やっと人がたくさん居て賑わうバールを見付け、1Fで「トイレ貸してくれ〜」と、チップのコインを見せながら店員さんに聞くと、「2F。」とそっけなく上を指さしてくれました。チップも別にいらないよ、という素っ気無い顔だったのですが、とりあえず無理矢理コインを渡して2Fへ。
そこには個室が1個しかなく、2人ほど待った後、やっと入ることが出来ました。

「はぁ〜助かった〜。」と、すっきりした顔で出たとたん、入口に居たトイレ・キーパーのおじさん(イタリアにはトイレ・チップを稼ぎとしている人が結構居る)が次の人に向かって「ちょっと待って!」と言ったかと思うと、消臭スプレーを『シャァァァァ〜〜〜』と派手に撒き、簡単な掃除までするのです。

「やぁだ〜ぁ、恥ずかしい!!」と思いつつ、そそくさとそのバールを後にしたのでした。

なんだかその後も体調が思わしくなく(いつも旅行初日は調子が悪い)、時間も早かったのですが、ホテルに戻ることにしました。
ホテルまでは、バス停もしくは地下鉄の駅から徒歩10分ほど。ただ、この道がかなり急な登り坂。道沿いは閑静でとても素敵なんだけれど、「行きは良い良い、帰りはつらい」状態だということが、この時わかったのでした。きっとあのホテルはお金をけちらずにタクシーを使う人向きなんだろうなぁ。とほ。

夕飯は、ホテルの周りにバールなどもなく、結局日本から持って来たお菓子を食べておしまい。今回の旅では、結局殆ど夕食は食べずに終わってしまいました。(今回だけではなく、いつも夕食は粗末なんだけどね)

そして夜、部屋でだら〜としていたら、突然ドアをノックする音が。
「だ、だ、誰?こんな時間に・・・」
と、おそるおそる覗き穴から見てみると、ホテルの人がお盆になにやら小さなビンを乗せて立っている。
「何?何?間違えてきちゃったの?」
と、しばらくそのままドアを開けずにいました。なにせここは海外。こっちは女性1一人旅。そうそう簡単に気を許しちゃぁいけません。
ところがその後もしつこくノックの音が。
仕方がないのでドアを開けると、何やら英語で「あなたにこのスプマンテを持って来た。プレゼントだ。」と言っている。
そのホテルマンは、後にわかったのですがフィリピンの人だったので、英語もイタリア語も相当なまっていて、語学力のあまり無い私には余計聞き取りが難しく、意味がよくわからなかったのです。
「プレゼントだなんて、なんだか怪しい。悪いけど断ってしまえ。」
と、私はアルコールが飲めないからNoサンキューですと伝えてお引取り願いました。

しかし・・・後から冷静に考えたら、今日は大晦日。あれは新年を迎えるためのシャンペンを、ホテルがプレゼントしてくれたものだったのです。
あ〜〜〜なんという冷たいことをしてしまったのでしょう。
あ〜〜〜なんという親切なホテルなのでしょう。
スペイン広場のお店での出来事に続き、この日は2回も親切を踏みにじるようなことをしてしまいました。

そして自己嫌悪に陥りながら、一人寂しく新年を迎えたのでした。

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