日々是好日・身辺雑記 2006年8月
(下にいくほど日付は前になります)

 
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(ただいま「以前の雑記を読む」が一部機能停止。 直らなかったら9/23の「江戸桜3」までこのまま突っ走ります)


「昨夜8/30より」

メール機能が停止しております。ナゼ?
おそれいりますが、復旧までアクセスはお手紙でお願いいたします。

「鯛やヒラメは公務員?」

すべてはここから始まった。 画材屋「世界堂」M支店。
コミック画材売り場、AM 11:00。
いや、画材屋に鯛やヒラメは売っていないのだ、まあ待ちなさい。
私は立ちつくしていた、衝撃で。
「マリアのスーツはI.CスクリーンのS-915番だね。」と決めていたのに、なんと
廃番。 ということはなんですかい、砂目トーン貼って全部ストライプにケズリ
をいれろっちゅーこってすかい?
ええ、砂目トーンなら家にあります、佃煮にして売れるくらい。(笑)
しかし、それを一着々々削れとな? このおばちゃんに、いきなり来る試練。

時はバブルの昔、店内に小川の流れている粋な飲み屋がありまして。
小川、ま水じゃなくて海水。 ああ、ここで画材は売ってないのね、まあ待って。
ぐるぐる回る生け簀の中に、泳いでいるんですな、鯛やヒラメやアジやイカ。
でもって、客は石の橋に立っている板さんに
「あ、その鯛。」「へい、一丁っ!」
「そこのヒラメね。」「アイヨッ!」
「あー、イカのお造り。」「スミ吹くから気をつけてください、お客さん。」
てなとこに、仕事関係の人たちと、いたわけだ、まだおねーちゃんだった私が。
「ハナちゃん(これ、大学と仕事仲間での私のあだ名)は?」
「あ、じゃあアジのたたき」
「ハイヨ、お客さん、こいつでいいですかい?」
石橋の上の板さんが、網ですくって、私に見せる。そのアジさんのキラキラ光る
瞳と「コンニチハ」。 ううう、これから喰らうのか、このアジさんを。

ハイ、時間は現在に戻って。
「世界堂M支店」を出た私は、なぜかはす向かいの東急に。
ミョウガを買った、まあよいでしょう。
納豆を買った、まあよいでしょう。
気が付けば「お刺身お造り盛り合わせ・2380円」。
わっ! 
「お刺身を、『これいりません』とレジで返す客ほどタチの悪いヤツ」はおり
ませんがな。

で、ドッコイとふたりで食べました、お刺身。
「お、今日豪華じゃん、どしたの?」
「すまぬ、相棒、つい買ってしまったの。(我が家は日頃とてもつつましい)
トーンが廃番になっていたから・・・・・」
「はぁ?」
「にしてもさあ、『浦島太郎』の『乙姫さまのご馳走に、鯛やヒラメの舞い踊り♪』
ってさあ、あれ、ご指名制なのかな『いま踊っていた鯛をお造りで』ってのかな。」
「うーん、しかしま、浦島太郎が竜宮城でステーキやしゃぶしゃぶ食べている姿は、
想像するのがむずかしいぞ。」
「竜宮城ってさ、海の世界の最高機関じゃん。
乙姫さまが首相で、鯛もヒラメも公務員ってわけ?」
「まぁ、毎日刺身攻めじゃ、浦島太郎も言うよな『もう帰る』って。」 
「で、『たちまち太郎はおじいさん♪』ってのが、現在の年金制度の行き詰まりを
意味しているわけよね〜。」

マリアの衣装のトーンから「年金制度」まで。
ウチはバタバタやっておりますです、ハイ。

父、入院先の病院で再手術の際、院内感染。
耐性ナントカカントカ黄色ブドウ球菌で熱下がらず。
会うときには使い捨てのビニール手袋と紙マスクに黄色い上っ張り。

父よ頑張れ、娘のあたしゃ、刺身食って、ため息つきつつ
「う〜ん、これで入稿2日遅れるね。」などとカリカリやっておるぞ。

頼むから、死なないでくれ。




「恐怖のリバウンド〜!」

「赤い花白い花」上巻18ページ4コマ目。
たいして大きいコマでもないのに、描くのに2日、次の日バテて体が使い物に
ならず1日休み、合計3日。
割と基本的なテクニックをいくつか組み合わせただけ、なんですけどね、
なんでこんなにバテるんだろう・・・・?

以前やっぱり「物書き」仕事の方と話をした際の話題。
「制作の最中に太るか、痩せるか」
これ、ふたとおりあるんですね、太るタイプと痩せるタイプ。
その方は「むしょうに『あんこ』が食べたくなる」そうで太るタイプ。
私は「完全に食欲がなくなり、無理に食べても下してしまう」ので痩せるタイプ。
(そのかわり完成後のリバウンドがと〜ってもコワイ!です・笑)
「赤い花白い花」に取り組んでから、たぶんもう3〜4キロは落ちてます。
リバウンド〜! しかも「食欲の秋」〜!
もう、本自体が〆切に間に合うのか、以前の問題として、これからやって来る
秋に、あたしゃどれだけ太るんだろう!?が心配事ナンバー1だったりして。
どうせリバウンド来るモンは来ちゃうんだもんね。
とにかく頑張って、いまは描こう。




8月某日「5328本」

「人間の証明」etc.で有名な小説家の森村誠一さんは、パソコンでもワープロ
でも万年筆でもボールペンでも鉛筆でもない、「ガラスペン」でないと原稿を
書けない性格だそうで、製造中止をおそれてガラスペン先を1万本買い、
しかもそれを火事や地震から守るためにわざわざ銀行の貸金庫に入れている
そうである。 「本当に一生分」である。

余談ではあるが、彫刻家の平櫛田中(ひらぐしでんちゅう)は、日本美術史上
もっとも長寿を得た人で、1872−1979年まで生き、享年108である。
100才を越えた彼を取材したところ、
「大丈夫、あと百年分の彫刻用の木材は確保してある。」
と答えたそうで、実際死の直前まで精力的に制作を続けたという。

以前にも書いたが、私は「タチカワの日本字ペン」が、自分の腕の質に一番あう。
調べたところ、まだ7グロス(1008本)持っている。
それは、缶に入れ、チャック式のビニール袋に2重に、シリカゲルとエージレス
(脱酸素剤)まで入れてある。
先日書庫でこれを見つけて、驚いたもんだ(笑)。

「タチカワ」の東京営業所は、江東区の、ちょっと交通の便がよくないところに
あって、漫画家仲間と連絡を取り合ってまとめ買いをしたときに、かんかん照りの
暑い道を30グロス、えっちらおっちら背負って歩いた、あの真夏の午後の記憶が、
よみがえる。
ものすごく重たくて、ディパックのひもが肩にくい込んで、もう汗だくだく。

「ああ、漫画家さんね、だったら7掛け(つまり3割引)でいいでしょう。」
とにっこり笑った支店長さんは、
「そういえばねえ、野球漫画の、えーと、『ドカベン』? あれ書いてる漫画家さん
(水島新司先生だ!)の家に、この間ライトバン一台分のペン先納品しましたよ。」
と言っていたっけ。
「ドカベン」も「あぶさん」も、そうして描かれているのであろう。

私はいま「赤い花白い花」のペン入れの最中である。
すべては逆算だった、カムバックするための。
「何月までにセリフは作れるはずだ、ならば何月までにはネームを切れるはずだ、
書痙(手の痙攣)を押さえる薬はどのくらい効くだろう、ならば9/23のイベ
ント「江戸桜3」までには間に合うはずだ。」と。
本当に間に合うかどうかは分からない。
ただ黙々と、毎日ペンで描いている。

父は再手術のあと肺炎を併発し、やっと平熱に近くなったものの、リハビリは
1からやり直しである。 点滴の日々が続き、母も私もドッコイも、疲労は
とっくにレッドゾーン、メーターを振り切っている。

私はいま44才である、日本人女性の平均年齢でいえばちょうど「折り返し点」
あたりにいることになる。 私は決めた。 もういちど、
「自分の描きたい漫画を描こう。」と。

それが何なのかは分からない。 ただぼんやりと、陽炎のゆらめく陸上トラックの
先のゴールテープのように、遠く、白く、細く、なにかが見えるだけ。
だが、私は「描く」。 描きたいから描く。

もう、プロでなくても、よいのだ。
つつましくやっていけばなんとか一生足りる分だけの「食いぶち」は稼いだ。
でも「描く」ことを、私はやめない、「描く」ことを、私はやめられない。

今日、全品2割引、会員はさらに3%引きの「世界堂」に、30グロス注文を
出した。 お値段は16万とちょっとである。
私は、残り一生分の喜びを、わずか16万円、在庫とあわせて37グロス、
5328本分のペン先で買ったのだ。

安いもんである(笑)。




8月某日「オソレオオクモ」

8/15。 どこかの誰かが、「ある神社」に参拝して、3万円を「献花料」
として払って、2礼2拝1礼じゃなくて1礼で、その人の乗った黒塗りの車
にむかって沿道で日の丸の旗ふっている人たちがいて。

ああ、もういいじゃないか。 それが後々どんなトラブルを呼ぼうとも。
「世界の平和に貢献する日本」、ああ、どの高さから・角度から、人は日本を
見て、この先の「明日」へつながっていくのか。
分からない、私には分からないのだ。

昔々の戦前戦中、学校の先生が「おそれおおくも・・・」というと生徒たちは
一斉に頭を下げた。

「オソレオオクモ カシコクモ 天皇陛下ニアラセラレマシテハ・・・・」

読みたければご連絡下さい、そのころの「修身」の教科書、実家にあるから。
コピーで良ければお送りシマス。

父、再手術の後肺炎をおこしかけて、氷まくらに氷嚢(ひょうのう)、
脚の付け根にもアイスノン、何か言おうとしているのだが、聞き取れない。
こちらから話しかけても、聴こえない。
最善は尽くしたのだ、積極的に待機する状態で、母は病院、私は実家で原稿
描きつつ連絡係、夜は家に持って帰った原稿を、「おそれおおくも祖師・小林
小径先生の書」を画板代わりに漫画を描いている。

書痙(しょけい)の薬が効いているのか、なんとか自分なりにはベストの状態
なので、実家でひとり、母が病院の付き添いから帰ってくるまでペン入れ。



帰宅すると「オソレオオクモ」小林先生の「龍王」の額を机代わりに、またまた
ペン入れ。 「オソレオオクモ」はこの加減でよろしいのだ。 




「秘技ッ!焦点ずらしッ!!」

ま、それにしてもアップの赤い花だと「ベタ→カケグラデ・点描入り」で、
1輪30分とゆーのはどうよ(笑)、すっげー遅筆で自分でも笑ってしまい、
「ああ、これ左腕壊す前だったら5分で済んだなぁ〜。」
などと、つぶやいていた。
今日はタチアオイの茂っているシーン、2コマ残して終了。
これはまた別のテクニックで描くんである。
これを「秘技・焦点ずらし」と云う。
わざと、画面に焦点を合わせないで、ぼ〜んやり見て、線を描き込んでゆく。
きっちり見ていたら線が詰まって、画面が膠着状態になってしまうので、
「右綴じ縦書き上手右、下手左」の日本の漫画読者の視線の流れに逆らわ
ないように、計算して、わざとボカしちゃうんである。
(もちろん画面自体に「決定的消失点」がある場合は、それに従う。)

ただこの「秘技・焦点ずらし」は、それはそれでもんのすごく目に負担を
かけてしまうので、作業はほんとうに休み休み、ブルーベリーとお友だちで
わーっと描いちゃ止まり、わーっと描いちゃ止まり、やっぱり時間がかかる。
今日一日でなんとか終わらせてしまいたかったのであるが、残念、時間切れ。

この花たちを描き終えて、そこから私が一番ビビッている「人物」に入る。
(まともに描ける自信がナイ。)
下書き描いている時点でもう、バランスの狂いは分かっているのだが、
腕力と視力の問題で、締め切り前になんとかするには、どこかで妥協点を
与えてやらなければならない。

そこで出てくるのが
「た〜りら〜りら〜ん♪」
の精神なのだ、天才バカボンのパパなのだ。

「これで〜いいのだ〜♪」は漢文で書けば「全之是」、かな?(自信ナシ)
ま、なにはともあれこのまま先へ進むのだ。




「花を、描く。」

いったい何年ぶりだろう、鉄のペンを握るのは。

私が愛用しているのは関西のメーカー「タチカワの日本字ペン」である。
東京支店にグロス買いで出かけて、事情を話してディパック一杯分買って、
炎天下担いで飯田橋のコインロッカーにキープした記憶がある、そうだ、
その日は夕方から出版社のパーティーでホテルに行かねばならず、夕暮れの
飯田橋駅で汗を拭って、いそいで身を整えて、二次会、三次会にも顔を出せず
(これは、「美味しいおこぼれ」ではなく、編集長や先輩漫画家の大御所の方に
挨拶をする、という、新人にとっては半ば強制みたいな儀式ではあったのだが。)
電車で、重い荷物を担いで帰った。 鉄の付けペン(ペン先)は、1グロス箱
持っても、ものすごく重たいものだ。

タチカワの「日本字ペン」は、当時東京で手に入れるのがとても難しかった。
ペン先というのはまず西洋で考案され発達したもので、横書きの帳簿の数字や
アルファベットを書くには良かったが、左利きで原稿を抱え込むような体勢で
絵を描く私には、「日本字用」のこのペンの存在は本当にありがたかった。
下手にGペンを使おうものなら、右利きの人と線の縦横強弱が逆になって
しまうのだ。(左利きの漫画家はすぐ分かる、 ほほを赤らめた時の斜線の
向きで。 一番有名なのは一条ゆかり先生ではないかな。)

事故にあって壊した左手は、当初リハビリの先生に「小学校入学前のレベル
ですねえ。」と言われるほどだった。 手首が60度曲がらないのだものね。
書痙(しょけい)といって、手が、指が、細かく震えてしまう、そのための
薬も飲んでいる。 やれやれ、左腕一本やっかいなもんである(笑)。

画学生になって初めてのGW、私は学校に行った。
四角い小さな池の上にみごとな藤棚があって、それを素描(スケッチ)しに。
結果分かったことは、ただひとつ
「私には花を描く才能が無い」
ということだった。 「若さ」とは時に残酷なくらいおのれを打ちのめす。

それでも私は「商売として」必要とあらば弔いの菊でも結婚式のカサブランカ
でも、写真や実物をじ〜っと見つめては、描いてきた。
描けなかったら、ごはんが食べられないからね(笑)。

今取り組んでいる「赤い花白い花」には、何度か赤いタチアオイ(ホリホック)
がアップ(大きいサイズ)で出てくる。
「ベタ→カケグラデ・点描入り」という技法で、「えいやッ!」という
覚悟で、今日一日を過ごした。

花が、1999年3月31日以来初めての花が、数輪、やっと咲いた。




「毛虫〜ッ!!」

鉄筋コンクリ集合住宅で、犬猫ペットは御法度。 なのだが、ウチの上下は
どうやら飼っているらしく(それも2匹以上)我が家においでましました。
いや、ペットじゃなくてね、それにくっついてるノミかダニかが・・・

と、思っていたのだが(「こりゃバルサン焚くかね」などと)、犯人判明いたし
ました。 となりの棟の植木に「毛虫がいます」の張り紙、
「あー、ここの枝丸坊主だー、しかしどこにいるんだかねー。」
などとのんびり見上げてたたずんでいたのが運のつき。(早足で去るべきだった)
小学校1年生以来だわ、毛虫に刺されるのって。
半身紅白だんだら模様で、オメデタイのだが、カユイッ!!

しかも今の住まいは網戸がないので蚊がいらっしゃる、とても有り難くナイ。
刺すなら刺すでいいのだ、なんなら吸血2割り増しでもいいのだ、頼むから
カユくしないでくれーッ!!
ボリボリかきむしっているうちに「あせも」まで誘発されて、今のところ1日
あたり7〜80回くらい
「あーカユイッ!!」
と言っている気がするぞ。 このかゆみのパワーをエネルギー換算すると、
豆電球くらいはつくんじゃなかろーか。
昔どこかで飲んだくれていたときに、物理の得意なヤツが、仮面ライダーの
変身ベルトの風車、あれ風力発電に換算すると、7〜8人銅線でつなげば
「昔の便所の電球くらいは発電量ありそうだ!」とゆーてたしな。

なんかもう、ここまでカユイと、この「カユミのパワーを何かプラスに使え
んものか」と思ってしまうのだが、気が付けばありがたや、雑記が1本書け
ましたとさ(笑)。 ん〜我ながら、転んでもただでは起きない性格だは。




「山梔子・クチナシの花」

下の花壇に花好きな上の階のおばあちゃんがクチナシの苗を植えた。
で、今年は3ツ美しい白い花を楽しませてくれ、おしまい。
養母の家の入口の、右手に唐子椿、左手にクチナシの木が植えてあったのを思い出す。
唐子椿はあんまりにみごとで残したのだが、クチナシの方は毎年ものすごい数の
イモムシが付くのと、古家の取り壊しにじゃまなのとで、伐ってしまった。

女子校3年だか4年だかの夏休みの「古文」の宿題が「短歌を10首詠みなさい」で、
まず私は自分の心境を隠さずに吐露した。
「世の中に たえて宿題のなかりせば の心はのどけからまし(もとはおます)」
結果は「川柳ではありません!」と先生の赤ペンバツ印
なぜじゃ、あたしや本気でそう思っているのにっ!!

で、「優」をもらって年に一度の「学校誌」(とゆーのがあったのです。英・仏作文とか
小論文とか、美術部や書道部の出来の良いのを、年に一度本にするの)
には、まったく私本人が心をこめていない
「鈍色(にびいろ)の 雨に濡れたる山梔子の ま白き花ぞ今朝は散りゆく」
つーのが優秀短歌として載っちゃったんだな。
あたしゃこの時点で、この古文の先生はバカだと思った。
クチナシの花は「散らない」んである、ただ黄色くしおれるだけ。
花を見ないで言葉の世界しか知らない「象牙の塔の住人」は、なにやら研究論文が
どこぞで賞をもらったらしく、地方の女子大の学長さんと結婚して去った。

「いい子ちゃんの短歌」なんていくらでも詠めるもんである。

「こざかしい大人生産国」になりなさんなよ、日本の教育。




「と、いうわけで」

7〜8月にわたって、メイキング日誌を入れていたのは、実は
拙作「クリスマスのニケ」を読んでくださったある方からの「?」があった
からです。 「解説・のようなもの」の一文
「いくつかのスキルさえあればストーリーを具象化するのは意外と簡単な
ことですよ」
に対して、「それはどのように?」とご質問をいただきました。
「さまざまなメソッドがありますが、私の場合にはこんなふうにバタバタ
やってます」というのを、とりあえずこの雑記の中で現在進行形で書いて
みました。 あとはもうそれぞれの作画作業。
てなわけで、おばちゃん今日からとりあえずワク線引きに入ります。
結果は9/23にて。
・・・・しかしホントに間に合うのかなあ〜?(笑)




「48枚!」

はい、これにワク線引いて、ペン入れして、消しゴムかけて、ベタ塗って、トーン貼って、
そのトーン削って、ホワイト修正して、印刷所に持って行くのは誰でしょう?



(おまえだ、おまえ・笑)。




「民族の祭典」

といっても、レニ・リーフェンシュタール監督の映画ではない。
そう「」のつく民族の、灼熱の季節に繰り広げられるあの「祭典」である。
が、この期間私はドッコイのお里に帰省する。
迎え火には、こちら・南関東では「おがら」を焚くが、信州では白樺の樹の
皮を焚くんである。

ま、それはともかくとして、私はとりあえずのスケジュールとして
「夏のあの祭典のころに下書きが終われば上等だな〜♪」
なんてのほほんと音楽聴いたりしながら、えっさほいさと下書きをしていた
のであるが・・・・・・エンドマーク入っちゃったよ5日に。

私は肝っ玉が小さく、しかもご丁寧なことに「過敏性大腸」なんである。
めでたいはずの「早アップ」であるのに、
「どどど・どーしよーッ」
とパニックを起こし、すっかりトイレの便器さんとお友だち。

しかも数字認識にまだ狂いがあるらしく、9ページの次が11ページで、その
次が10ページと、ノンブルがめちゃくちゃなんである。 修正〜。(トホホ)
これから始まるペン入れが、たぶんその分時間かかるんだろうなあ・・・・。
画面に集中するから、きっとTVはおあずけで、ひたすら音楽聴いて家にこもっ
て過ごすんだろうなぁ、今年の夏は。
そうめん食べてそば食べて、そうめん食べてそば食べて、またまたそうめん食
べてそば食べて、過ごすんだろうなあ・・・・ううう。

というわけで今日は1日特別休暇。
といっても、暑さで何もする気になれず、ただだ〜らり〜んと過ごすのみ。




8月某日「なんの、まだまだ〜!」

すっ転ぶにはまだ早い。 んでもって、かなりの荒技きかせて、修正しちゃい
ました。(どこをどーしたかはヒミツ・笑)
あ〜、疲れた。 しかし、「出す」といったからには、なんとしてでも最善を
尽くさにゃぁね。
「親父の容態の急変」(脳挫傷で半身不随だ)とか「お義父さまの容態急変」
(心臓が悪いのだ)とかない限りは、やれるとこまでとことん、描くよあたしゃ。
さて、今日は下書き何ページ進むかな。
遅くともお盆までには終了したいなあ、そのあとの最大の難所「ペン入れ」
が待っているからな。
読んで下さる方にひとこと。
「絵柄変わってます。 昔の線はもう引けないので」

さて、
今日も頑張って下書きのはじまり〜、とな(笑)。




「ど」

ど〜しよ〜! 大ポカをやらかしてしまったのは、そうよ私。
昔から数字に弱かったのも、そうよ私。 し〜か〜し〜な〜ッ!!
下巻の綴じが反対だったと分かったときには目が点・もしくは真っ白。
タチキリや見せ場が完全にひっくり返っちゃってるわけで、これを軌道修正
しながらのネームと下書きの同時進行というとんでもないことになっちゃった
わけで、えらいこっちゃえらいこっちゃ、どーしよう。
といったところで、魔法使いのおばあさんや妖精さんが来てくれるわけでも、
ましてや助けてくれるはずもなく・・・・。

さすがに1日落ち込みましたね、遠くの病院に行く用事もあったし。
そして、こんなとき私は川原泉さんの「メイプル戦記・全2巻白泉社文庫」を
読むことにしております、はい。 このマンガは名作だわ〜。

それにしても・・・修羅場にかましてくれるなあ、自分(笑)。




「8月1日となっ」

・・・・・・ケンシロウさんにアタタタタ!されたみたいに、私はもう
ヘロヘロである。 終わった・・・「赤い花白い花」の上巻の下書きが。
とにかくこの遅筆はもーどーにも仕様のないものなので、世間の皆さんが
夏コミの原稿の追い込みをかけている今、私は9/23(祝)に開催される
「江戸桜・3」用にどーしよーもない原稿をひとりでこつこつ描いている。

「漫画」という表現形態の難しさは、「最後に飛ばせない」(勢いがある
のと雑なのとは別物)ので、そこから逆算して体力を温存しなければならない
点だろう。 ああ、まだ上巻の、しかも下書きでこんなにへばるか、自分。
言ってみりゃまだ登山の4合目ってとこである。 胸突き八丁どころか、
頂上も見えない。

「なんで漫画を描くのかなあ」と自問自答しても、「私が私であるために」
という答えしか得られない。
ただ、読んで「おもしろかったです!」とおっしゃってくださる読者の方や、
「サクラ大戦」というゲームがなければぜったい知り合えなかった大切な
友達のためにも、スローペースではあっても、私は描くのだ。
ちなみにスケジュールとしては途中法事一件にお盆の帰省(泊まり)、
「息子のお嫁さんモード」になったり「親戚の嫁さん」モードになったり、
忙しいことこの上ない。

しかし私は「サクラ」に恩があるのだ。
養母の介護でへとへとになっていたときに、友人が「あなたのお祖母さまの
時代のゲームがあるわよ」と教えてくれたのだ、これによって私はどれほど
救われたことだろう。(養母椿ちゃんと同じ年、パートナーレニと同じ年)

シャワーを浴びて、仮眠をとって、さあ下巻の下書きを始めよう。




            

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