日々是好日・身辺雑記2001年5月
(下にいくほど日付は前になります)
以前の雑記を読む
- 5月某日「スロー・スターターは憂鬱」
- わたしゃ自分のことをヨタもんだとハッキリ自覚しておるのですが、時おり人様に
「まー、好きなもの書いてお金になるなんて、自由業の人はいいわねえ!」
などと言われて困ってしまうことがあります。 もちろん相手に邪心など微塵もございません。
無いだけに、どうにも返事のしようがなくて、
「・・・ええ、まあ、はあ・・・・」
なんてゴニョゴニョ言ってます。
自分の好きなものを書いているわけでも、お金がガンガン入るわけでもないし(むしろその逆
だったりする)、仕事はあくまでも仕事なわけで、
「好きで気ままに書き散らしてるものが、うまい具合に売れちゃって、お金稼げてラッキー!」
というよーなもんではないんですが。
- 先日、昔の友人から電話がかかってきて、何かとおもったら
「知り合いが舞台関係の仕事をやりたがっているの。 あなたコネあるでしょ、紹介して。」
とゆーものでした。 あのな。
よくよく聞くとその知り合いとゆーのは、今まで舞台の世界とはまったく無縁のコンピュータ
関連会社員・33才男、妻子あり。
あのな。
でもって、もっとよ〜くよく聞くと、彼は今の仕事がヤになっちゃって、
「ホントは舞台の仕事がしたかったって言うの。 でも、照明とか大道具とか体を使うのは向
いてないと思うから、できれば、大勢の人を束ねるコンサートのプロデューサーみたいな
仕事がやりたいんですって。」
あのな〜っっっっ!
「たぶん無理だよ、不況でどこも手いっぱいだし・・・。(不況じゃなくたって無理だ)」
なるべく冷静に言って、受話器を置くのが精一杯でした。 まさか
「ワシがぶん殴ってやるから、そのスカポンタン野郎を今すぐひきずって来〜〜〜〜いッ!!」
と叫ぶわけにもいかんし。
- 確かに、スロー・スターターはどの世界にもいます。
有名なところでは、脚本家の内舘牧子さんや、「ナニワ金融道」の故・青木雄二さんもそう。
脱サラして、陶芸窯やってる人や、専業主婦から一念発起、世界でトップクラスのガーデン・
デザイナーになった人だって、いるわけだし。
ま、そこまで極めなくても、遅くに飛び込んだ世界で仕事をしている人は沢山います。
(私自身、学校を出てから一度別の仕事を経て、人より遅めのスタートでした。)
でもね。
みんな自分の力で、そうなったんだよ〜〜〜。
年齢的体力ハンデを乗り越えて、10代・20代からやっている人たちに追いつくだけの知識
と技術を自分のものにして。
自分の手で門を叩いて、それでも開かなきゃ素手でこじ開けてでも、横から塀よじ登ってでも、
なりたい人は、自分で望んで、自分の力でそこまで来たんだよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
というのを、33才男・妻子持ち君はわかっているのかしらん。
知り合いのそのまた知り合いのコネで、どこかいい所を紹介して貰おうとおウチで待ってても、
「人を束ねる仕事」なんて、ぜ〜ったいっ! 転がりこんで来るわけないってば。
-
- それにしても・・・・
「あなた、コネあるでしょ。」
という友人の一言は
「自由業の人はいいわねえ!」
というのと同じくらい、いや、もっと強烈なボディ・ブロウだったなあ。
「困ったちゃん」を押しつけ合うことは「コネ」とは言わんのじゃぁっ。
いったい何だと思われているんでしょうねえ、あたしゃ。
だからホントに、ただのヨタもんなんだってば・・・・
- 雑記メニューに戻る
-
- トップへ戻る
-