日々是好日・身辺雑記2001年2月
(下にいくほど日付は前になります)

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2月某日「ひと冬に一度もひかぬバカ、二度ひくバカ」
といいますが、2度ひいちゃいました、風邪。
基本的に我が家には布団が1組しかないので、相棒が拾ってきた風邪は否が応でも
伝染ることになっております。 やられましたわ。 結構今回のはしぶといぞ〜。
おまけに花粉症のシーズンも目の前ときたもんだ。 さあ、どうする!?
     
という危機的状況ではあるのですが、頭はぽやや〜んと過ごしております。
「とりあえず仕事は終ったから、ま、いっか〜。」
それしか考えないのか? そう、考えないのだ(笑)。
どうやら私の頭というのは
「いま仕事中モード」と
「いま仕事していないモード」の2種類しか無いらしい。
ちなみに「いま仕事中モード」というのは実際にペンを手にカリカリ励んでいるわ
けではなく、なんとなくアワアワしているだけであったりする。
ひっくり返ったり、もんどりうったり、泣いてみたり、「泣かないもんっ」とガッ
ツポーズでお空のお星様に(たとえ昼間であろうと)誓ってみたりしながら、原稿
用紙に「絵の神様」が降りてくるのをひたすら待っている。
はたからみればただのアホである。
「仕事していないモード」はというと、ボケ〜ッとして、頭も常人の10分の1く
らいしか働いていないので、やっぱり救いようもなくアホである。
   
ああ、恐るべき事に私は38才になる(正直申告)のだが、脳細胞の稼働率はもの
すごく低い。 かつて人生のごくごく短い期間「神童」と呼ばれたものだが、急転
直下、「はたち過ぎたらただの人」どころか「はたち前から大バカモノ」である。
落語で与太郎というのはよく聞くけれど与太子というのはめずらしいね。
    
不思議なのは、そんなアワアワの「仕事中モード」と「仕事していないモード」の
あいだに、いつの間にか原稿だけはあがっていることである。
いつ描いたんだろう。 ろくすっぽ記憶もないのに。
やはり本人の自覚の無いままに絵の神様が降りてきたのだろうか。
     
いっておくけど「イタコ」と「与太子」は似てるけどちょっと違うものなのよ。
    
    

2月某日「一番長い月」
2月は息をひそめる季節です。
私と同じ年の又従妹が焼身自殺しているから。
大学の卒業目前、北国で、ひとりきりで自ら命を絶った彼女。
中学高校と味わった心のしんどさは一緒で、でも彼女は死を選び、私は生きている。
ふたりで話し合う機会があれば、きっと分かり合えることもたくさんあったのに。
生きていれば結構いいこともあったんだよと、年を重ねるごとに私はこの季節、心
の中で彼女に話しかけてしまいます。
ひとりのときは息をひそめて、親しい人と会ってはしゃいで、アホみたいに浮かれ
た柄の服を買って、バレンタインで・・・・
それでも2月は一番長く感じる月です。   
     
          

2月某日「虎の穴1日入門」
テケテンテンテンテケテン・・・
ああ、これは夢ではない。 現実である。 私の前には何をどうしたらいいのか分か
らないパソコンのモニター、そして後ろには・・・太鼓を叩くや○師匠。
    
その昔「タイガーマスク」という漫画があった。(アニメにもなった)
地獄の特訓で恐れられる悪役レスラー育成機関「虎の穴」は出身レスラー達に過酷な
上納金を課していた。 主人公タイガーマスクは貧しい孤児院を救うためその上納金
を断ってしまう。 「虎の穴」から使わされる奇々怪々なるルックスの刺客レスラー
達。 タイガーは、白いマットの〜ジャ〜ングルの〜♪上で今日も戦い、勝ち続けね
ばならぬ。 というストーリー。
   
「虎の穴」のモデルになったのは、実は「蛇の穴」というイギリスのレスラー養成機
関であるという。 24時間地獄の猛特訓に苦しみ耐え抜く男たち。
しかし「蛇の穴でも、10時と3時はお茶の時間」という英国ジョークもある。
     
と、ここまで書いて、実は「あまりにもパソコンが分からなすぎる」私は友人○ぎ師
匠に泣きついて個人レッスンをお願いしたのだ。 おお、師匠の打つキーボードに、
モニタ画面ーはするすると変化してゆくではないか。
すごい、すごいぞ、魔法のようだ〜。
なんだか分かったような気になってきた私。 一息入れてお茶をいただき、好きな舞
台の話なんぞに花が咲き、そしてや○師匠はにっこりひとこと
「さあ、では復習しましょうか〜」
ぎょえぇっ。
脳ミソは強力ブリーチをかけたように、もはや真っ白である。
「ではここで、さっきやったことを自分でやってみてください。
 私は後ろで太鼓を叩いています。」
申し上げておくが趣味の豊かな師匠は邦楽の舞台を間近に控えている身である。
テケテンテンテンテケテンテン・・・・
パソコン前で石像と化す私、後ろには正座して太鼓を叩く師匠。
ああ、前門のトラ後門のオオカミならぬ、前門のパソコン、後門の太鼓。    
かつてこのような光景が出現したことがあったろうか、いやない。
    
おそるべし「やぎの穴」、10時と3時はお茶の時間・・・・。
        
    

2月某日「前進する遺伝子」
知人から面白い話を聞きました。
私たちが持っている「ヒトの遺伝子」これはみんな同じじゃありません。 ちょっと
ずつ違います。 だからクレオパトラの鼻が高かったり、ナポレオンが野心家だった
り、森総理が無能だったりするわけで・・・。
で、このちょっとずつ違う遺伝子のなかに「前進する・冒険する」遺伝子のあるなし
というのがあるのだそうです。
太古の昔、飢饉の集落で
「外は吹雪だし、このまま残り少ない食料をみんなで分け合ってしのぐだ。」
という人間と
「このままじゃ共倒れだ。 おれは吹雪でも外へ行って狩りをして食い物を取ってく
 るだ。」
という人間とに別れていた。 もちろんみんながそれをやったら共同体はおしまいで
すから、基本的には人間は保身に回る。 ただそれだけでは共同体全体の発展という
のはないので、誰かが「冒険の血」を持っているわけですね。
きっと坂本龍馬なんて、その遺伝子じゃないかと思うんですが。
    
さて、国は変わってアメリカです。
ここは移民の国、つまり「前進遺伝子」の非常に濃いお国です。
アイルランドだけで国の4人に1人が移民している。 奥さんとか子供とかが付いて
きたとしても、少なく見積もっても10人にひとりは「前進遺伝子」かもしれない。
いろんな民族の「前進遺伝子」が融合している国であります。
どうりでテンション高いよなー(笑)。
建国からたかだか200年ちょっとで世界のリーダーシップとっちゃうわけだよ。
惜しむらくはこの前進遺伝子は知能の高さとは直接関係ないということですね。
たまたまものすごい知能と一緒になると、世界をひっくり返しちゃうような画期的な
発明や変革がなされるわけです。
結びつかないと、時には非常に凶悪な犯罪も起こりうる、と。
とにかくすごい国です、アメリカ。
    
比べて日本は・・・「求む、前進遺伝子」っってところでしょうか〜、特に永田町〜。      
     


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