自分の子が親犬になる条件を満たしていると確信できたら、
今度は血統書を調べて下さい。
血統書に載っているお母さん・お父さん・おじいちゃん・おばあちゃん・ひいおじいちゃん・
ひいおばあちゃんの中に、遺伝性疾患を持っている子がいないか調べて下さい。
この際、チャンピオンを取っているなどという事は関係ありません。
たとえチャンピオンを取っていたとしても、強いアレルギーを持っているかもしれません。
ショーでの見た目だけの価値と、疾患とは別問題だと思ってください。
そんなのわかるワケないでしょ!と思う方もいるかもしれません。
そう思うことは、ただ普通の飼い主が繁殖に手を出す事が、いかに困難かという事がわかりますか?
だけど、これは繁殖をするなら、必ずしなければいけない事なのです。
自分の子に出ていなくても、先祖の中に重大な遺伝性疾患があれば、それは必ず遺伝します。
子犬にその疾患が現れるかもしれません。
もし、その疾患を持った子犬が産まれた場合、その子犬の一生の治療費を出してあげることはできますか?
その子犬を引き取ってくれた方に、適切なアドバイスをしてあげる事ができますか?
たとえ、ブリーダーでなく、家庭で産ませたとしても、
子犬を人に渡すという時点で、ブリーダーと同じ働きをしなくてはいけないのです。
あなたにそこまでの責任が果たせますか?

相手を選ぶ時も、相手の子の血統書と照らし合わせて、
先祖の中に同じ子が入っていないかしっかり調べてください。
血統書に載っている3世代の中に親戚が入っている場合、
その血統の良い部分が出る可能性も高いですが、
血が近い事によって、後に思ってもみなかった疾患や、強いアレルギーを生み出す可能性も非常に高いので、
絶対に交配させてはいけません。
もしその親戚に遺伝性疾患があった場合には、必ずそれは強くなって遺伝されるので非常に危険です。
こうした場合、どんなに相手の子の特徴を気に入ったとしても、やめてください。
将来、重大な疾患を持ったフレブルが出てくる可能性があるんです。
これを無視して交配させる事は、飼い主として無責任過ぎます。

このような、血統書を調べるという事を怠るようでは、
自分の犬に子供を産ませる資格はないと思います。
自分の子の子犬を残す事は、その犬種の将来に関わる責任があるんです。
だからこそ、こうして調べなければいけない事があるんです。
ただ自分の子の子犬が見たいという理由だけで、簡単にしてはいけない事なんです。
わかっていただけたでしょうか?
責任が重いという事をしっかりと認識し、それをキチンと行動におこせる人だけに、繁殖をして欲しい。
フレンチブルドッグという犬種を好きだからこそ、そう思います。

その他にも、思いつく点があります。
子犬が産まれた後、つきっきりで子犬を見る事ができますか?
 仕事を持っている人は、もちろんしばらくの間仕事を休む覚悟をして下さい。
 もし親犬が子育てできない場合、数時間おきにミルクを飲ませなくてはいけないんです。
ちゃんと一生責任を持って飼える人に、引き渡す事ができますか?
 普通に考えれば当たり前の事をできない人が、犬を飼いたいと言っているのも事実です。
引き取ってくれた人が何らかの理由で飼えなくなった時、自分のところに子犬を戻させる事ができるか?
 たとえ大きくなってしまっていても、全然躾ができていなかったとしても、
 1匹たりとも、かわいそうな運命にさせないのが、子犬を産ませた人の義務だと思います。
引き取ってくれた人に対して、躾や病気などの相談に正しくのってあげる事ができますか?
 躾が出来なくて保健所送り・治療費が払えなくて保健所送り・・・そんな信じられない事だってあるのです。

生まれました、あげました、ハイ後は知りません、なんて事は言わないで下さい。
それは、自分の愛する子が産んだ子犬に対する態度だとは思えません。
それと、ブリーダーやペットショップに子犬を渡して飼い主を探してもらうなんて事も考えないで下さい。
彼らは基本的に金儲けが目当てですよね。
本当に犬を飼える資格のない人にだって、
よい事ばかりを言って売ってしまう人だっているんです。
自分の大事な子の子犬の一生を決めるのは、引き取っていく飼い主です。
その飼い主探しくらい、自分の目で見極めてするのが当たり前ではありませんか?
暖かい一般家庭で産まれた子こそ、大事にいい飼い主さんの元へ送り出してあげてください。

私は、とても厳しい事を言っているでしょうか?
これまで書いてきた事は、本当にド素人の私が思いついた事だけを書いているんです。
フレブルのような特殊な犬種の繁殖を考えているなら、
ごくごく普通の事、当たり前の事ばかりだと思います。

                      

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49.子供が欲しい?その3