英国王室御用達 ゴードン
久々の更新となってしまった今回は、ビーフィーターと並んで定番中の定番、双璧と
いってもいいゴードンのジンを取り上げたいと思います。
Barでジンベースのカクテルを頼んだ場合に使われる事が
非常に多いのでなじみも深いのではないでしょうか。
現在につながるロンドン・ドライ・ジンの登場は連続式蒸留器が導入された
1830年代になりますが、ゴードンの登場はそれよりもだいぶ前の
1769年になります(この年号はボトルにしっかりと刻印されています)。
創業者でスコットランド出身のアレクサンダー・ゴードンが
ロンドンのテムズ川湖畔でジンを作り始めたのが1769年でした。
その後、市北端のゴスウェル街に移ります。これは
市民から命の水として崇められている泉(牧師の泉-カークス・ウェル)と
呼ばれる泉の水に着目したからと言われています。
ゴードンのジンは当時主流だったオランダジン(ジェネヴァ)と比べて
すっきりした味わいで人気を集めました。特に英国海軍や商船の
船員に愛飲され、世界各国の寄港地に持ち込まれて広がって行きました。
19世紀初頭からイギリス国内はもちろん、国外でも名声が高まり、
1898年にはチャールズ・タンカレー社を買収、会社名をタンカレー・ゴードン社に
改めました。また英国王室御用達として認められるようにもなりました。
現在のラベルにも原料となるジュニパーベリー、ゴードン家の紋章で
あるイノシシのマークと共に英国王室の紋章が表記されています。
ゴードンジンも様々な植物成分(ボタニカル)を原料としていますが、
他の銘柄と同じようにその詳細は明らかにされていません。
残念ながら現在ゴードン社の公式WebサイトがCLOSEしているため、
ジュニパー・ベリーとコリアンダーが香味付けの主体になっている
事以外での原料に関する細かい情報は調べられませんでした。
日本ではアルコール40度・47度(ともにオープン価格)の2種類が輸入されています。
洋酒を扱っている店であれば大抵のお店で手に入ると思います。
むしろ売っていない所を探す方が難しいかもしれません。
また値段は1000円〜1500円程度で入手できると思います。