映画『エトワール』

サイト内検索 02年一覧表に戻る 表紙に戻る

監督・撮影: ニルス・タヴェルニエ

パリ・オペラ座バレエについてのドキュメンタリー(2000年フランス作品)

 

感想1
インタビューがつまらん。

インタビューが中心だと聞いて,言説の国フランスだから,さぞ語ってくれるだろうと楽しみにしていたのですが・・・期待外れでした。
「バレエを生きる」という修辞などは見事だと思いますが,内容のほうは・・・多少異彩を放ったのはデュポン(クールかつアンニュイに語る表情がかっこいい♪)くらいで,あとは総じて「お利口さん」。

まあ考えてみれば,「バレエ団でエトワールを目標に踊る」ということは,「組織の中で出世を目指す」ということなわけですから,政治的な話やドロドロした人間関係を外部に話したり,組織に批判的だったりするわけがないですね。(日本の会社員でも同じですよね) 期待した私が愚かでしたわ。
それと,インタビュアー(=監督)が期待した物語がスポ根だったので,皆さんそれに協力したのかもしれませんんねー。

ロモリが結構登場していて,鏡談義などは有益で,舞台の上だけでなくこういう方面でも有能なのがわかりましたが,「あなたは10年以上プルミエールの座にあって,エトワールと同じ役をたくさん踊っている。なぜ自分がエトワールになれなかったと思いますか?」くらいは聞いてほしかったなー,と思います。
納得しているのかもしれないし,納得していないかもしれない。よどみなく答えるかもしれないし,口ごもるかもしれない。そういうところに,原題の「星たちのそばに」の真実が現れるのではないかしらん?

 

感想2
リハーサルや舞台稽古のシーンがとても楽しかった♪

どういう風にして舞台が出来上がるのかはとても興味があるところなので,たいへん楽しかったです。
特に面白かったのは,タロンとロモリが互いに主張しながらリフトをあれこれ試すところ。(何種類かやってみるのを見ても,どこがどう違うやり方なのか,素人にはさっぱりわからないんだけどー)
それから,舞台稽古で袖に引っ込むなり,どうスムーズに合わせるかについて議論を始める4羽の白鳥。

 

感想3
キリアンの「優しい嘘」を見てみたいな〜。
抜粋だけ見ても,たいへん詩的な感じの作品。ルグリが,とてもステキでした♪

 

感想4
メイク中の顔を撮影するのは,避けるべきではないでしょーか?
舞台の上でもノーメイクでもいつも美男子のイレールといえども,メイク中はあんななのね(笑)。オスタももっときれいだよねー。(もし私がファンだったら,怒ってしまうと思うなあ。いや,珍しいから嬉しいかな?)

 

感想5
エトワールの給料が3万5千フラン,カドリーユが1万3千フランというのは,意外に違わないような・・・。
まあ,出演料が別に出て,実際の収入は大きく違うのかもしれませんが・・・。ちなみに,日本円でいくらなのか換算しようと思ったのですが(下世話ですみません・・・),今ではユーロなのでさっぱりわかりませんでした。

 

感想6
フランスには兵役があるのか!
(マルティネスのインタビューで得た知識。なお,ネットで調べたところ,1979年以降に生まれた人には兵役はないそうです。)

 

(02.5.24の日記を03.1.3に修正掲載)

サイト内検索 上に戻る 02年一覧表に戻る 表紙に戻る

04.01.01から